夜空に赤い星を見つけたことはありますか?もしかしたら、それは火星かもしれません。 火星は、地球に近い惑星のひとつで「赤い惑星」とも呼ばれています。 火星には地球とは違った特徴がたくさんあることを知っていますか?この記事では、火星の特徴についてわかりやすく解説します。
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この記事のもくじ
火星は宇宙のどこにある惑星?
火星は太陽系にある惑星のひとつで、第4惑星として知られています。太陽系には、太陽を中心に回る8つの惑星があり、火星は太陽から4番目の惑星として地球の隣に位置しています。(地球は太陽から3番目の惑星)
つまり、火星も地球と同じように、太陽の周りをぐるりと回る軌道を持っているのです。
火星は、地球のひとつ外側を公転しており、太陽からの距離は約2億2,800キロメートルも離れています。
火星が「赤い惑星」と呼ばれるのは、さまざまな特徴があるからです。
この章では火星の特徴をわかりやすく紹介します。
【特徴1】表面は赤っぽくてクレーターがある
地球の表面は大部分が水色なのに対して、火星の表面は赤っぽい色をしています。この赤い色は、火星の岩石や砂が赤さびを多く含んでいるためです。火星の大気はとても薄く、酸素が少ないです。それでも長い時間をかけて赤さびができたと考えられています。また、火星にはたくさんのクレーターがあります。これらのクレーターは、過去に多くの隕石(いんせき)が火星にぶつかってできた大きな穴です。赤い表面と無数のクレーターは、火星独特の景色をつくりだしています。
【特徴2】大きさは地球の約半分
火星の直径は約6779キロメートルで、地球の約半分の大きさです。このため、火星の重力は地球の約3分の1しかありません。もしも火星の表面に立ったら、地球よりも体が軽く感じるでしょう。
また、火星の大きさは、気候や大気にも影響を与えています。火星は地球より小さくて重力も弱いため、大気が薄く、酸素がほとんどありません。そのため、もし火星に住むとしたら、酸素を作る技術や特別な設備が必要になります。さらに、重力が弱い火星に、人類が長い期間住むと体にどんな影響が出るのか、科学者たちが研究を進めているところです。
【特徴3】夏の平均気温は約−60°C
火星の夏は、平均気温がなんと約−60°Cです。火星は大気がとても薄いため、太陽の熱をうまく保つことができず、温度が非常に低くなります。また、昼と夜の温度差が50〜60°Cもあり、場所によっては冬になると−140°Cまで下がることもあります。
地球の寒い場所でも、火星の気温ほど低くなる地域はほとんどありません。火星の寒さは、私たちが普段感じる寒さとは比べものにならないほど厳しいです。
【特徴4】「1火星日(ソル)」は約24.4時間
火星の1日は「ソル」と呼ばれ、地球の1日とほぼ同じ長さの約24.4時間です。これは、火星の自転周期が地球と似ているためです。
そのため、もしも将来、人類が火星に住むことになった場合は、昼夜のリズムを地球と同じように保ちやすいかもしれませんね。
【特徴5】巨大な火山と谷がある
火星には多くの山や岩石がありますが、特に注目すべきなのは、「オリンポス山」という巨大な火山です。この火山は太陽系で最も高い山で、その高さはなんと20キロメートル以上です。地球で最も高いエベレスト山の約3倍の高さです。さらに、火星には「マリネリス峡谷」という壮大な谷もあります。長さは約4,000キロメートルもあり、アメリカにあるグランドキャニオンの10倍以上の大きさです。これらの巨大な地形は、火星で長い間繰り返し火山活動や地震があった証拠だと考えられています。
【特徴6】小さな2つの月をもつ
火星には、「フォボス」と「ダイモス」という2つの小さな月があります。これらの月は地球の月と比べると、とても小さく形も不規則です。
フォボスの直径は約22.4キロメートル、ダイモスは約12.4キロメートルで、地球の月に比べるとずっと小さいです。
火星の月がどのようにできたのかはまだわかっていないことが多く、今後も研究が進められるでしょう。
【特徴7】どこかに水があるかもしれない
もしかすると火星には、どこかに水があるかもしれません。
科学者たちは、火星の表面や地下で過去に水があった証拠を見つけており、話題になっています。また、地下には今でも水があるかもしれないと考える科学者もいます。
水は私たちが生きるために欠かせません。そのため、水があるかどうかは火星移住を考える際に、とても大切なポイントになります。
火星探査の道のりとこれからの夢
火星探査は、とてもワクワクする冒険です。
これまでに火星探査機が集めたデータは、火星について知るための大きな手助けになりました。この章では、火星探査の活躍を一緒に見ていきましょう。
これまでの火星探査機の活躍
火星探査機は、重要な役割を果たしてきました。探査機は火星の地面や空気のデータを集め、火星がどんな場所なのかを私たちが知る手助けをしてくれています。
さまざまな探査機が火星の表面や岩を調べて、多くの写真やデータを地球に送りました。また、現在も「マーズ・サイエンス・ラボラトリー(愛称:キュリオシティ)」などの探査機が新しい情報を集め続けています。これらのデータは、今後の火星探査や研究を進めるためにも欠かせません。現在も、日本を含めた世界各国が火星探査機の打ち上げを目指して準備を進めています。
人類はいつか火星に移住できる?
火星に住むためには、さまざまな課題を乗り越えなければなりませんが、技術開発が進めば、いつか火星に住める日が来るかもしれません。NASA(アメリカの宇宙機関)や、さまざまな民間の団体が火星移住に必要な技術を開発するために研究を続けています。
この夢が実現すれば、私たちは地球だけでなく、他の惑星にも自由に住めるようになるかもしれませんね。
火星の特徴をもっと調べてみよう
この記事では、火星の特徴や火星探査の活躍などについて紹介しました。火星は地球の半分ほどの大きさで、赤い表面が特徴です。そして、将来的には人類が火星に移住できるかもしれないという夢も広がっています。
もっと火星について知りたくなったら、図書館で本を読んだり、JAXA(宇宙航空研究開発機構)のウェブサイトで最新の情報をチェックしたりして学んでみましょう。また、ニュースで火星探査の新しい発見を追いかけるのも楽しいですよ。
これからも火星探査は、どんどん進んでいき、技術が進化することで、火星移住の夢に近づくはずです。次の火星探査ミッションの結果を楽しみにしながら、もっと知識を深めていきましょう。



































