日本で恐竜が発見されたのはどこ?発見された化石からわかる種類

公開日: 2024/05/31

今から6500万年以上前に地球上で繁栄した恐竜は、その大きさや特徴的な形態で私たちを魅了しています。恐竜が生きていた時代の情報を現代に伝えるのは、恐竜の骨格などが分かる化石です。この記事では、日本で見つかった恐竜の化石を紹介します。化石を通して、その時代の日本の風景を想像してみましょう。

目次
日本で恐竜の化石が発見された場所は?
日本で発見された恐竜の種類は?
ティラノサウルスは日本にもいた?
次の化石の発見者はあなたかも?日本に残る恐竜の痕跡

日本で恐竜の化石が発見された場所は?

日本では、この数十年の間で数多くの恐竜の化石が見つかっています。それでは、日本で初めて恐竜の化石が見つかったのはどこか、皆さんはご存じですか?

日本で初めて恐竜の化石が見つかったのは岩手県

日本で初めて恐竜の化石が見つかったのは、1978年の岩手県です。この時見つかったのは、4足歩行の草食恐竜である竜脚類の一種であると考えられています。見つかった化石から種を特定することはできていませんが、発見地である岩手県岩泉町の茂師(もし)という地名にちなんで、「モシリュウ」と名前がつけられています。

この化石が見つかるまでは、恐竜が生きていた時代の日本列島の詳細な状況が分からず、日本では恐竜の化石が見つからないという説もありました。モシリュウの化石がきっかけとなって、日本で恐竜の化石を探そうと動きが活発になり、現在までの大きな成果につながっています。

福井県は恐竜の化石の発掘地

福井県には、日本最大級の規模の恐竜化石発掘現場があります。これまでにたくさんの種類の恐竜の化石が見つかっていて、まさに日本の化石発掘の中心地となっています。

発掘現場に近い福井県勝山市には、世界三大恐竜博物館の一つと言われる「福井県立恐竜博物館」があります。ここでは貴重な実物の恐竜化石を使ったものを含めて、常時50体以上の恐竜の全身骨格標本が展示されています。恐竜図鑑では味わえない迫力満点の展示は恐竜博物館の人気のポイントです。他にも、46億年の地球の歴史や化石が見つかる地層に関することや、生命の進化と絶滅による移り変わりを学べる展示も充実しています。

福井県は北陸新幹線の整備によってアクセスしやすくなったので、恐竜についてもっと知りたい人は訪ねてみることをおすすめします。

恐竜の卵化石はもっと前に発見されていた

日本で最初に恐竜の化石が発見されたのは岩手県ですが、実は、それより前の1965年に、山口県下関市で恐竜の卵の化石が発見されています。この卵化石に関する研究が続けられた結果、2020年にはこの卵化石が新種の恐竜のものであるという論文が発表されています。

日本全国で発見されている恐竜の化石

恐竜の化石は、北海道から鹿児島までの1道18県で発見されています。恐竜の化石が日本の広い地域で見つかっているので、もしかしたら、皆さんの住んでいる地域の近くで恐竜の化石が見つかることもあるかもしれませんね。

日本で発見された恐竜の種類は?

1978年の発見をきっかけに日本中で恐竜の化石の発掘が進んだ結果、日本にはたくさんの種類の恐竜たちが生息していたことが分かってきました。

日本で発見された恐竜の主な種類

日本で見つかった恐竜の化石には、肉食恐竜、草食恐竜のさまざまなタイプが含まれています。

例えば、福井県で見つかったフクイラプトルは、獣脚類という陸上を2足歩行する恐竜の一種に分類されます。このタイプの恐竜は主に肉食性であったと考えられています。また、同じく福井県で見つかったフクイサウルスは、穏やかな草食恐竜の一種であるイグアノドンの仲間です。

学術的分類では恐竜とは違うグループですが、海の中で活動する首長竜の化石も見つかっています。フタバスズキリュウ(学名はフタバサウルス・スズキイ)の化石は1968年に福島県で見つかりました。見つかった化石は首の部分が欠けていますが、全長は7メートル程度と推定されています。

日本で発見された新種の恐竜

世界の他の場所では見つかっていなかった新種の恐竜が日本で発見されたこともあります。

先に紹介したフクイラプトルやフクイサウルスなどに加えて、2023年にはティラノミムス・フクイエンシス(フクイのティラノもどき)という新種が報告されました。この恐竜は、ダチョウ型恐竜とも呼ばれるオルニトミモサウルス類の一種ですが、骨の一部がティラノサウルスの仲間とよく似ている点で興味深い発見でした。そのため、ティラノ“もどき”(似ているけれど違うもの)という面白い名前がついています。

福井県以外の地域でも新種の恐竜は見つかっています。カムイサウルス・ジャポニクスは、2003年に北海道で一部の化石が見つかった恐竜です。その後、北海道大学の研究チームも加わった大規模な発掘調査によって、全身の大部分の化石が発見されました。カムイサウルスは全長8メートル程で、さまざま植物を食べていたと考えられています。他にもヤマトサウルスやニッポノサウルスなど、日本で発見され、日本に由来する名前がつけられた恐竜が知られています。

日本国内での恐竜の化石の発掘や研究は現在も盛んに行われています。これからも日本で見つかる新種の恐竜はどんどん増えていくでしょう。

ティラノサウルスは日本にもいた?

大きな体をもつ肉食恐竜のティラノサウルスは、映画などで恐竜の強さを示す代表例として描かれることが多く、あらゆる恐竜の中でも特に人気があります。もともとティラノサウルスの化石は、日本から遠く離れた北アメリカ大陸で見つかっていました。恐竜の時代には、日本にもティラノサウルスはいたのでしょうか?

日本でもティラノサウルスの仲間の化石が発見された

2014年に長崎県長崎市の長崎半島に分布する約8000万年前の地層から、ティラノサウルス科の大形恐竜ものとみられ歯の化石が見つかりました。ティラノサウルスの仲間には体長が5メートルぐらいの小型のものから、10メートルを超える大型のものも知られています。長崎県で見つかった化石は、10メートルを超える大型のティラノサウルスの仲間に匹敵する大きさでした。

ティラノサウルスの仲間はどこで発見された?

長崎県で見つかったものに比べると小型ですが、国内の他の地域でもティラノサウルスの仲間とみられる恐竜の化石が発見されています。発見地は福島県、石川県、福井県、兵庫県、熊本県にわたっていて、日本の広い地域にティラノサウルスの仲間が生息していたことがうかがえます。

モンゴルなどで行われた他の研究結果とあわせて、ティラノサウルスの仲間が北アメリカ大陸だけでなく、アジアの広い地域に分布していたことが明らかになってきています。

次の化石の発見者はあなたかも?日本に残る恐竜の痕跡

日本では、広い地域でさまざまな種類の恐竜の化石が見つかっていますが、その歴史は非常に短く、最初の化石の発見からまだ数十年しか経っていません。これまでの発見を参考に、今後も発掘調査を進めていけば、さらに多くの恐竜の化石が見つかる可能性があります。

もしかしたら、この記事を読んだ皆さんが大人になって、新種の恐竜の化石を発見することもあるかもしれません。恐竜についてもっと知りたいときは、恐竜に関する展示をしている博物館や科学館を訪ねてみるのもおすすめです。


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