子どもからプログラミング教育を進める理由!将来のプログラマーへ
公開日: 2018/02/22
プログラミングと聞くとネガティブな印象を抱く人もいるかもしれませんが、中学校、高校でプログラミングが必修科目になり、2020年からは小学校でも必修化されることから、近年、子どもの習い事のひとつの選択肢になっています。ここでは、子どものうちからプログラミング教育を進める理由やおすすめのプログラミングアプリについてお話ししたいと思います。
プログラミングは子どもの頃から始めよう
海外では義務教育課程でプログラミング学習を行っており、プログラミングが当たり前の時代になってきています。日本でも世界の流れにのって、文部科学省は小学校でプログラミング学習を必修化する予定です。
ただ、中には大人でも難しいプログラミングを子どもができるのかという疑問があるかもしれません。確かに、一般的なプログラミング言語を使ったプログラミングは子どもには難しいですが、子どもでもプログラミングが理解できるアプリやサイトが開発されており、学べる環境があります。そういったツールを利用して子どもの内からプログラミングを学び、考え方などを知っておけば、義務教育化されたときにほかの生徒よりも優位に立てる可能性が高いです。就職においてもひとつのビジネススキルとして評価されて有利に進められることがあります。
実際、日本国内の文系職種でも簡単なプログラミングが必要とされる業務が増えています。子どもの内から親しんでおくことで、他者と差別化してもらえる強みを得ることができるので、プログラミングは子どものうちから始めるのがおすすめです。
子どもにおすすめプログラミングアプリ
一般的なプログラミングでは、C言語やJavaなどのプログラミング言語を使われますが、子どものプログラミング学習では、視覚的なプログラミング言語を使うことが多いようです。メディアなどに取り上げられたことで子どものプログラミング学習が人気となり、さまざまなアプリやサイトが登場しています。ここでは、子どものプログラミング学習におすすめのアプリを6つご紹介します。
「Scratch(スクラッチ)」
NHK for Schoolでも紹介されている「スクラッチ」は、MITメディアラボが独自に開発したビジュアルプログラミングのひとつです。8歳から16歳の子どもをメインターゲットにしていますが、視覚的にプログラミングができるため、多くの年代の人々のプログラミング学習で使用されています。遊び心のある実験やプログラミング動作を直感的にプログラミングできるのが魅力で、スクラッチプログラミングを通して、オリジナルのインタラクティブストーリーやアニメーション、ゲームなどを作りながら、プログラミングを学習できます。
ワンダースクールでは、スクラッチを使ったキッズプログラミングを学べる動画を公開しています。子どもでもわかりやすいよう解説しているので、プログラミングを始めてみようという方はぜひチェックしてみてくださいね。
「プログラミン」
文部科学省が開発した子ども向けのプログラミング学習サイトが「プログラミン」です。具体的な手順を考え、それを実行する中で、自分で創る楽しさと方法論を学習することを目的に作られました。プログラミングのパターンは、移動や回転、ひっくり返しや繰り返しなどの動作プログラムか音系など28種ほどと少なめですが、プログラム次第でさまざまな表現ができるため、プログラミング初心者や小さな子どもでも楽しみながらプログラミングを学べます。
「Moon Block(ムーンブロック)」
「ムーンブロック」は、命令が書かれた視覚的なブロックを並べてプログラミングしていく教育用プログラミング言語のひとつです。一般的なプログラミング言語やプログラムするための文法などを覚える必要がなく、子どもでも遊び感覚で直感的にプログラミングすることができます。
「Minecraft(マインクラフト)」
一般的に認知されている「マインクラフト」は、立方体ブロックを自由に組み合わせ、建造物を作って配置したり、破壊したりできるゲームです。自分だけの世界を構築できる冒険要素のあるゲームですが、さまざまなギミックを作って操作できるため、「こうすればこうなる」というプロセスと結果がわかりやすく、プログラミングのしくみを理解しやすいといわれています。
「マインクラフト」を使ってプログラミングを学ぶのであれば、教育者や有識者のさまざまなアイデアを集約してデザインされた「教育用のマインクラフト」を使うとよいかもしれません。
「Viscuit(ビスケット)」
「ビスケット」は、元の絵と後の絵を表現するメガネといわれる「書き換えルール」の仕組みひとつで、簡単なプログラムから複雑なプログラムまで作ることができるビジュアルプログラミング言語です。アニメーションやゲーム、オリジナルの絵本などを簡単に作成することが可能で、遊びながらプログラミング能力を高めることができます。
Scratch(スクラッチ)などのブロック型のビジュアルプログラミング言語の場合、「コンピュータをどう動かすか」ということを考える能力が高まりやすいですが、ビスケットでは、「コンピュータに何をさせるか」ということを考える能力を鍛えることができ、より直感的にプログラミングを学べるといわれています。
「Google Blockly(グーグルブロックリー)」
日本の代表的な検索サービスのひとつである「Google(グーグル)」が手掛ける「グーグルブロックリー」。あらかじめ用意されているブロックを組み合わせてゴール地点まで到達させるゲームで、遊びながら視覚的なプログラミングを学ぶことができます。迷路の数は全部で10種類。迷路をクリアするほど難易度も上がっていくため、遊びながらステップアップしていけます。
2020年からプログラミングは必修化
プログラミングを義務教育化している国が増えており、日本でも2020年以降、小学校でプログラミング教育を導入する方向で検討されています。義務教育課程での導入に先駆け、大手企業ではキッズプログラミング教室や通信講座などを開講し始めています。
ベネッセ
通信教育最大手のベネッセホールディングス。「こどもちゃれんじ」や「進研ゼミ」などの通信教育でお馴染みの企業ですが、プログラミング教育の必修化を受け、小学校入学前の子どもを対象としたプログラミングのオンデマンド講座を開講しました。小学校入学前からプログラミングに親しんでおくことで、授業でも優位に立つことができることから、子どもだけでなく保護者にも注目されています。
サイバーエージェント
インターネットビジネスを軸足とするサイバーエージェント。「Tech Kids School」という週1回1時間から学べるプログラミング教室を開いています。最大3年間のカリキュラムがあり、1年目はカラフルなブロックを自由に組み合わせながら、感覚的にプログラミングの基礎を学ぶことができます。プログラミングの基本となる仕組みが理解できたら、プログラミング言語を用いて本格的なゲーム開発を行うコースや、Appleのプログラミング言語を用いてiPhoneやiPadのアプリ開発を行うコースへステップアップできます。「Tech Kids School」では、プログラミングのスキルだけでなく、主体的に働きかけることができる人材を育成することも目的にしており、仕事に役立つスキルを身につけられるのも魅力です。
プログラミング教育を進める理由
プログラミングというとネガティブな印象や難しそうなイメージがありますが、必修科目に追加されるほどポジティブに捉えられるようになったのは、プログラマーとして将来性があり、社会に出てもプログラミング教育で学んだことが無駄にならないからだといわれています。
プログラミング教育によって基礎ができている状態で社会へ出れば、どんどん付加価値をつけていくことができ、プログラマーとしての平均的な水準も上げていけます。プログラミングをしながらプロジェクトマネジメントの経験を重ねることで、さらなるスキルアップも期待できるでしょう。
プログラマーの収入は、人材不足などの影響で国内でも比較的高めです。特に優秀な技術者は、企業による争奪戦になるため、就職も有利にすすめやすく、好待遇が期待できます。
また、プログラミングのスキルは海外でも通用するスキルです。より高給なプログラマーを目指すのであれば、海外での就職を視野に入れることもでき、マクロな規模でも一目置かれる人材になれるポテンシャルを秘めているため、子どもの内からプログラミング教育を進める意味はあるといえるでしょう。
プログラミング教室の講座体験
現在、さまざまな企業が主催するプログラミング教室と産学連携のプログラミング教室があります。プログラミングは独学でもできますが、楽しみながら学ばせたいと思ったら、基礎から応用までのカリキュラムが整った講座を利用するのもひとつです。
プログラミング教室では、実際の講座を体験できる体験授業やイベントなどを行っています。具体的には次のような講座があります。
・ゲームプログラミング講座
・ドローンプログラミング講座
・スクラッチゲーム開発講座
・ビスケットを用いたプログラミング講座
まとめ
プログラミングを学んでおけばITリテラシーが培われてグローバルな競争が激化してもひとつのスキルとして役立ち、自分の強みになる可能性があります。
デジタル機器の裏側には、それを動かしたり作用させたりするためのプログラムが組まれており、仕事だけでなく生活においてもITが切り離せない世の中になりつつあります。身近なデジタル機器であるスマートフォンも普及し、子どもがインターネットに触れる機会も増え、子どももデジタル機器を使いこなすためのリテラシーも必要になってきています。時代の流れに乗り遅れないためにも、家庭でもプログラミング教育を進めましょう。
プログラミングの基礎を身につけられるアプリやサイトはいろいろあります。ただ、キッズ向けのプログラミングは、遊びの中で学べるものが多いので、子どもにあったツールを利用して楽しみながら学ばせてあげましょう。
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