子どもとマインクラフトで遊ぶ目的とは?得られるスキルと考え方
公開日: 2019/12/23
「マイクラ」という言葉を聞いたことがありますか?世界中で大人気のものづくりゲーム「Minecraft(マインクラフト)」の略称です。ゲームと聞いて、即座に拒否反応を起こしているお母さんやお父さんはいませんか?今、マインクラフトはゲームの枠を超えて、その学習効果から世界中の教育現場で取り入れられているのです。 そんなマインクラフトで身につくスキルとは一体何なのでしょうか?
- 目次
- マインクラフトとは?
- マインクラフトで遊ぶ目的
- マインクラフトの楽しみ方
- 子どもがマインクラフトを通じて学べるスキルと考え方
- ゲームもプレイヤーも進化するマインクラフトの世界
- マインクラフト以外の論理的思考やプログラミング的思考を学べるツール
マインクラフトとは?
マインクラフト(Minecraft)とは、スウェーデンのMojangという会社が開発したゲームです。最初に公開された2009年当初はPC用のインディーゲームでしたが、今ではPCだけでなく、PS4やNintendo Switchなどの家庭用ゲーム機から、スマートフォンのアプリまで幅広い機器で遊ぶことができる、世界で1億人以上がプレイしている大ヒットゲームです。通常のゲームにはストーリーや冒険の目標などがあります。例えば、さらわれたお姫様を助けに行ったり、世界を救ったり、ゲームのテーマといえるものです。しかし、マインクラフトにはそういったものはありません。すべては自由です。自分の好きな場所に行き、好きなように遊べます。遊び方は無限です。マインクラフトと通常のゲームの違い。それは圧倒的な自由と創造性です。マインクラフトを始めると、プレイヤーは突然、すべてがブロックで構成されたゲームの世界に放り出されます。マインクラフトの「ワールド」の中では、「木」も「土」も「岩」もすべてがブロックで構成されています。ためしに土を掘ってみると、目の前の土地がブロック単位に削れていき、ブロックの形の土が手に入ります。そしてその土を、ブロックを重ねるように目の前に積み上げていくことが可能です。そんな世界の中で自由に動いて、様々な素材を手に入れ、手に入れた素材を組み合わせることで様々なものを作っていきます。家も、街も、お城も、ジェットコースターも!自分の好きなように作り出すことができるのです。
マインクラフトで遊ぶ目的
ゲームを始める前にプレイヤーは基本的な遊び方を選択します。敵のいる世界で生き抜く「サバイバル」モードと、自分の世界作りを楽しむ「クリエイティブ」モードの2つが代表的なモードです。どんな遊び方をしたいのか、まず自分で選ぶことができるのです。サバイバルモードでは、プレイヤーにダメージを与える敵がたくさん現れます。だだっ広い世界は夜になると真っ暗になりモンスターが出現します。自分の身を護るためにはまず何が必要なのでしょうか?何もないところから生活が始まります。道具も家も食べ物もすべて自分の力で得なければいけません。生き残るための方法を考えなくてはいけません。フィールドには、草原、山岳、砂漠や雪原といったたくさんの地形(バイオーム)があります。場所によって手に入るブロックが変化します。その場所特有の植物や動物、特有のモンスターなどがいます。手に入るアイテムも様々です。それらを探して世界中を巡ることを目的とする人もいるでしょう。ピラミッドや森の中の洋館、洞窟や廃坑、海底神殿や沈没船など、何が待っているかわからないスポットも存在しています。お宝を探したりモンスターと戦ったり、ラスボス的位置づけの「エンダードラゴン」というモンスターも用意されているので、本格的な冒険をすることも可能です。のんびりと過ごしたいなら、農作物を育てたり、牧場で動物を増やしたり、村人たちとの交流も可能です。村に建物を建築し、村の発展を目的に遊ぶことも可能です。また、もうひとつのクリエイティブモードは、自由に建築できるモードです。サバイバルモードでは、様々なブロックを自分で探して手に入れる必要がありますが、クリエイティブモードではすべてのブロックを好きなだけ自由に使って建築することができます。世界の有名な建築物を再現したり、自分の理想の世界をワールドの中に実現したりすることも可能です。自由にモノを創りたい、こだわって建築したいという人にオススメです。
マインクラフトの楽しみ方
マインクラフトはマルチプレイに対応しているため、ネットを通じてひとつのワールドに複数のプレイヤーが参加して遊ぶことが可能です。サバイバルモードで友達と一緒に冒険を楽しんだり、クリエイティブモードで協力して様々なものを建築したりすることができます。自分で作った迷路やジェットコースターに友達を招待することも可能です。複数プレイヤー同士で、意見を出し合い、役割を決めて、共同で課題に取り組むことができます。更に、マインクラフトのPC版では「MOD」と呼ばれる追加プログラミングをダウンロードして組み込むことで、ゲームそのものを進化させることが可能です。世界中のプレイヤーが「MOD」を配布したり、自分の作った世界やプレイ動画をYouTubeにアップしたりしてゲームを楽しんでいます。
子どもがマインクラフトを通じて学べるスキルと考え方
マインクラフトの世界で何かをするためには、まず何が必要なのか、どういう手順で達成するのかなど、物事を筋道立てて考えることが必要になるでしょう。思った通りに物事が進まず、次々に問題が発生することもあります。次はこうしてみよう、こうすればもっと早くできるかもしれない、などとチャレンジを繰り返すことになります。それによって自然と身につくスキルは「論理的思考力」「想像力」「空間認知能力」「課題解決力」などが考えられます。目的達成のための具体的な手順を考えることで「論理的思考力」が鍛えられるでしょう。こうした場合は?それともこうした場合は?などと推測することは「想像力」の強化に役立ちます。ブロックを積み上げて建築物を作ることで「空間認知能力」がついていくでしょう。山ほど発生する課題を一つ一つ解決することは「課題解決力」にもつながります。また、具体的な知識という面で考えると、「MOD」のプログラミング機能を追加すれば、ゲームの中で、ドア付きの壁を自動生成するプログラミングを組んだり、鉱石を探索するプログラムを作ったりすることもできます。また、レッドストーンというアイテムを使うと、ゲームの中で動く機械を作ることが可能になります。どんな用途の機械を作りたいのか、動作のきっかけとなる場所や状況を考えたり、構造、信号の送り方を設計したりと、かなり高度な知識を身につけることもできるでしょう。
ゲームもプレイヤーも進化するマインクラフトの世界
マインクラフトの世界には自由が溢れています。100人のプレイヤーがいたら、100通りの遊び方があります。プレイヤーは自らの目的を定め、目的に向けて実現方法を模索し、課題をなんとか解決するために、頭を捻る必要があります。世界中のプレイヤーと繋がることも可能で、1人で解決できないことをみんなと協力して解決していく方法もあります。リアルな現実世界では、子どもがゼロから何かを作りだす経験をすることは難しいかもしれません。しかしマインクラフトでは、何でも作り出せる無限の世界が広がっています。重要なのは、「目的を実現するためには何が必要なのか、どうやってそれを実現するのか、自分で考えて自分なりの答えを出すこと」です。マインクラフトは、遊びながら自然とその思考を繰り返すことができます。マインクラフトの世界で培ったスキルや体験は、現実世界でも十分通用するものなのではないでしょうか?
マインクラフト以外の論理的思考やプログラミング的思考を学べるツール
もちろんマインクラフト以外にも論理的思考やプログラミング的思考を学べるツールはあります。ワンダースクールプログラミング部では論理的思考力がみにつく授業動画や、プログラミング体験ができるオリジナルツールや、プログラミングレッスンなど「エンターテインメント×プログラミング」をテーマにさまざまなコンテンツを公開しています。さまざま方法で楽しみながら論理的思考やプログラミング的思考を培っていくのはいかがでしょうか?
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<参考書籍>親子で楽しく学ぶ!マインクラフトプログラミング/翔泳社<参考サイト>電撃オンラインhttps://dengekionline.com/articles/16238/MINECRAFTwikihttps://minecraft-ja.gamepedia.com/Minecraft_Wiki