野球のルールはどうなっている?試合の流れやよくあるプレー

公開日: 2023/11/02

「野球のルールって難しい」「用語の意味がよくわからない」と思ったことはありませんか?野球はルールの多いスポーツですが、基本的な部分はそれほど複雑ではありません。 この記事では、野球のポジションや試合の進め方、ボールカウント、反則などについて解説しています。ぜひ参考にしてください。

目次
野球のルールの基本
野球の試合の進め方
野球の試合でよくあるプレーについてのルール
野球の試合での反則は?
基本ルールがわかれば、野球がもっと楽しく!

野球のルールの基本

まずは選手の人数やポジション、グランドや用具についての基本的なルールについてご説明します。

・選手の人数

野球は1チーム9人で戦います。プロ野球のように、打者専門の選手を置くDH制が採用されている場合は、10人が先発メンバーとして登録されます。交代人数に制限はありませんが、再出場はできません。

・選手のポジションと背番号

野球には9種類のポジションがあります。それぞれの名前と役割、そして背番号についての慣習をご紹介します。

①ピッチャー(投手):打者に投球する
②キャッチャー(捕手):投手が投げたボールを受け取る
③ファースト(一塁手):一塁を守る
④セカンド(二塁手):一塁と二塁の間を守る
⑤サード(三塁手):三塁を守る
⑥ショート(遊撃手):二塁と三塁の間を守る
⑦レフト(左翼手):外野の左側を守る
⑧センター(中堅手):外野の中央を守る
⑨ライト(右翼手):外野の右側を守る

③~⑥の4人は内野手、⑦~⑨の3人は外野手ともいいます。

背番号に関しては、所属する組織によって扱いが変わります。

・グラウンドの大きさ

野球のグランドは、大きく内野と外野の2つに分けられます。4つの塁(ベース)を頂点とした正方形の内側が内野、外側が外野です。

内野の1辺は約27.4メートル、本塁(ホームベース)からピッチャープレート(投球位置)までの距離は約18.4メートルと定められています。

少年野球のみサイズが小さく、塁の間は約18.3メートル、本塁からピッチャープレートは約14メートルです。

外野に厳密な決まりはありません。本塁から外野フェンスまでは約76.2メートルあればよいという規定のため、球場によって実際の距離は異なっています。

・ユニフォームと用具

選手はチーム指定のユニフォームと帽子を着用します。バットは、高校までは金属製、大学生以上は木製です。靴は基本的には自由ですが、多くの選手は靴底がデコボコの野球専用スパイクを履いています。

キャッチャーは怪我防止のための専用用具を身に付けています。ヘルメット、マスク、スロートガード、プロテクター、レガースなどを用いて、ボールやバットからの衝撃から体を守っています。

野球の試合の進め方

次に試合の進め方について解説します。

・得点の入り方

ピッチャーが投げたボールを、バッター(打者)が決められたエリア内(フェアゾーン)に打ち返せれば塁に進めます。本塁からスタートし、一塁、二塁、三塁と順に進塁して、本塁に還ることができれば得点です。

・勝敗の決め方

各チーム攻撃と守備を繰り返し、最終的に多く得点したチームが勝利となります。

先攻チームの攻撃のときを「表」、後攻のときを「裏」といいます。1回の表・裏から始め、既定の回数(イニング数)を終えるまで試合を行います。中学生以下は7回、それ以外は9回が一般的な回数です。

最終回の表が終了した時点で、表に攻撃するチームの負けが決まった場合は、裏は行いません。最終回を終えても同点の場合は、延長戦を行います。大会によっては引き分けのまま終えたり、タイブレーク(点が入りやすい状況から攻撃を始める)制度を用いたりする場合もあります。

点差が大きく開いた場合は「コールドゲーム」が適用されることもあります。これは、既定の点差がついた場合(5回終了時点で10点差など)に、その時点で試合を終了する制度です。プロ野球にはコールドゲームはありません。

・攻撃と守備の繰り返し

攻撃と守備は、3アウトごとに交代します。それぞれどのような決まりがあるのかご紹介します。

*攻撃側のルール
3アウトにならない限り、打席数に上限はありません。ヒットやホームランを重ね、ランナー(走者)が本塁に戻ってくると、1人につき1得点が入ります。

打順は試合前に決めておく必要があり、試合中の途中で変えることはできません。選手交代をした場合は、元々出場していた選手と同じ打順位置に入ります。

*守備側のルール
次に守備側のルールです。守備側のチームがアウトを取る方法は大きく3つあります。

 バッターを三振(ストライクを3つ奪う)にする
 打球をノーバウンドでキャッチする
 ランナーをアウトにする

なお、グローブや帽子を打球に当てて進路を変えることは禁止されています。

・ストライクゾーンとボールカウント

ストライクゾーンは、「本塁ベース上」で、「バッターの肩の上部とズボンの上部の中間の水平ライン」と、「バッターのひざ頭の下部のライン」の間の空間です。

 バッターが空振りをしたとき、またはストライクゾーンに入ったボールをバッターが打ち返せない場合は「ストライク」になります。ストライク3回で三振となり、その選手はアウトになります。

ボールゾーン(ストライク以外のゾーン)のボールをバッターが打たなかった場合は「ボール」としてカウントします。ボールが4回でフォアボールとなり、バッターは一塁へ進みます。

打球がフェアゾーンに入らなかった場合は「ファウル」となります。

ノーストライクまたは1ストライクの状態でファウルになった場合は、ストライクカウントが増えます。

2ストライクでファウルになった場合は、ストライクカウントは増えません。ただし、2ストライクでバントがファウルになった場合は、3ストライクになり、その選手はアウトになります。

また、ピッチャーがバッターの体にボールをぶつけてしまうと、デッドボール(死球)となり、バッターは一塁に進みます。

野球の試合でよくあるプレーについてのルール

バントや犠牲フライ、盗塁など、よくあるプレーについて解説します。

・バント

バットを振らずにボールに軽く当てて内野に転がす方法です。犠牲バントともいいます。

バントの中でも、三塁ランナーを本塁に戻すために行う場合はスクイズと呼びます。バントしたボールがファウルになるとストライクカウントが加算されます。

・犠牲フライ

ノーアウトまたは1アウトでランナーがいるときに、外野フライを守備側の選手がノーバウンドで捕球後、ランナーが本塁に還ってくることです。犠牲フライは、ファウルボールを捕ったときも成立します。

犠牲バントと犠牲フライは共に「犠打」とも呼ばれます。自分を犠牲にしているプレーのため、打撃成績に悪影響が出ないよう、記録上打数は増えません。

・盗塁

ピッチャーが投球動作に入ってから、ランナーが次の塁に進むことをいいます。ランナーが進む塁に向かってキャッチャーがボールを投球し、それを受けた選手がランナーにタッチしたら盗塁失敗、タッチされる前に塁を踏めたら盗塁成功です。

三塁から本塁への盗塁をホームスチール、2人のランナーが同時に盗塁を成功させることをダブルスチールといいます。

野球の試合での反則は?

ここでは野球の試合でよくある反則について解説します。

・ボーク

ピッチャーが、投球したり各塁に牽制のための送球をしたりする際の反則行為のことです。反則投球(打者が構える前に投球するなど)、投球動作を途中で止める、遅延行為などが挙げられます。

ボークとなった投球は無効となり、ランナーは全員1つ塁を進めます。ランナーがいない場合は特にペナルティはありませんが、反則投球の場合だけボールカウントが1つ増えます。

・反則打球

打撃を行う際に、片足でもバッターボックスの外に完全に出ていた場合、反則打球となります。少しでも足が白線にかかっていれば反則ではありません。反則打球をしたバッターはアウトになります。塁上のランナーは進塁できません。

・守備妨害

攻撃側の選手が守備側の選手のプレーを邪魔することです。例えば、バッターがキャッチャーの前やボールの投球進路上に立つと、妨害したとみなされます。守備妨害が起きた場合、その内容を元に審判が適切な処置を行ってから、試合を再開します。

・走塁妨害

守備側の選手が攻撃側の選手の走塁を邪魔することです。守備側の選手は原則、打球や送球を処理するときと、ボールを持ってランナーをアウトにするとき以外は、ランナーを優先しなければなりません。

そうでないときに走塁を妨げた場合は、走塁妨害が申告され、妨害されたランナーは1つ進塁できます。キャッチャーが本塁を塞いで得点を阻止しようとする「ブロック」も、今では禁止されています。

基本ルールがわかれば、野球がもっと楽しく!

野球の基本ルールについて解説しました。これらを覚えておくと、これから野球を始める人も、野球観戦をする人も、より楽しめるようになるはずです。まずは気負いすぎずに野球の面白さに触れてみてくださいね。

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