子供におすすめの習い事は?メリットや可能性を広げる選び方
公開日: 2022/03/30
子供のお友だちが習い事を始めたと聞くと「うちの子もそろそろ習い事を始めたほうが良いのかな?」と思うのではないでしょうか。しかし、「なんとなく」で習い事を始めてしまうと、子供の可能性を広げるための十分な効果が得られないことがあります。この記事では習い事のメリットやデメリット、選び方のポイントを解説します。
子供に習い事をさせるメリット・デメリット
習い事には大きく分けて、学習塾や英会話教室・そろばん教室などの「学習系」、水泳教室や体操教室・サッカースクールなどの「運動系」、音楽教室や書道教室・絵画教室などの「芸術系」の3種類があります。それぞれのメリットと、共通するデメリットを見ていきましょう。
学習系の習い事のメリット
英会話やそろばんといった学習系の習い事のメリットは主に次の通りです。・学習習慣が身につく・苦手科目の克服に取り組める・受験への備えとなる学習系の習い事のメリットは、学力をアップさせ日々の学習へのモチベーションを上げることや、受験に備えとなることでしょう。周囲の子供たちの姿を見て刺激を受けながら、学習習慣を身につけることもできます。また、学習塾によっては過去の勉強でつまずいた箇所を発見し克服するためのカリキュラムを組んでくれる場合もあります。講師に進学などの相談相手になってもらえることも大きなメリットです。
運動系の習い事のメリット
サッカーやスイミング、野球、バレエ、体操、空手あたりは小学生の習い事として人気です。こうした運動系の習い事のメリットは主に次の通りです。・体力向上が見込める・ストレス解消になる・チームワークを学ぶきっかけになる運動系の習い事の大きなメリットはやはり基礎体力がつくことでしょう。基礎体力があると学習も長く続けることができ 、病気やストレス に負けない健康的な身体をつくることができます。また、子供のうちからチームワークを学ぶきっかけにもなり、周りの人々とうまくやっていくコミュニケーション能力へとつながっていきます。
芸術系の習い事のメリット
絵画や習字、ピアノ、エレクトーンといった芸術系の習い事のメリットは主に次の通りです。・想像力や表現力が身につく・色彩感覚やデザイン力を学べる・集中力を鍛えられる芸術系の習い事の大きなメリットは、想像力や表現力を磨くことで人に伝える能力が上がり、コミュニケーションが進みやすくなります。これは将来豊かな人間関係を築く上での大きなメリットです。また、創作により自分で考える力や集中力、やり抜く力も鍛えることができます。
習い事のデメリット
習い事のメリットはさまざまありますが、家庭環境によってはデメリットと感じられてしまう面もあるでしょう。主なデメリットとしては以下が挙げられます。・費用がかかる・親子の時間が減る・家族の予定が決めにくい習い事をすればするほど、当然ながらお金がかかります。学習系の習い事は月謝が高いことあります。運動系・芸術系の習い事は、道具類の買い替えや材料費にお金がかかります。また、子供の自由な時間も減り、家族で外出する機会が減ることや、保護者は送迎に時間がかかることがあります。そうすると、家族で過ごす時間も減りますし、なにより子供が自分で考えて時間をどう使うかを学ぶ機会が減ってしまいます。習い事を始めるときはデメリットに気をつけ、次に挙げるポイントを踏まえて選ぶようにしましょう。
子供の習い事を選ぶときのポイント
習い事を選ぶときのポイントとなってくるのが「子供のやる気」「年齢」「費用」です。
●子供のやる気
子供のやる気がなければ長続きしないため、 やり抜くことは難しくなります。やる気がなくとも習い事をすればある程度のスキルは身につくかもしれません。しかし、子供の将来の可能性を広げるためには「自分の頭で考えて行動する力」「心豊かな人間性」「グローバル社会でも通用するコミュニケーション能力」 を身につけることも大切ではないでしょうか。これらを身につけるには、やる気を持って習い事に望むことが大事です。スキルだけではなく、将来役に立つ十分な効果を得るために、子供の興味を尊重し、やる気を引き出して一緒に習い事を選んでいきましょう。
●年齢
習い事を始める時期について、バンダイが2019年に行ったアンケート「子供の習い事に関する意識調査」 によれば「小学校入学前」の幼児期が約5割となっています。また、そのうちの多くがスポーツ系の習い事となっています。幼少期は子供の体力 向上や健康のためにとスポーツ系の習い事を始めるという傾向にあるようです。小学生でも10歳ころの中学年まではまだ自分のやりたいことをはっきり言えないこともあるかと思います。講師の意見を聞き、子供と話し合いながら習い事を選び、目標達成を目指しましょう。グループレッスンへの参加も、周りから刺激を受けることができ、おすすめです。小学校高学年になると、自分のやりたいことがはっきりとしている子もいますので、主体性を重視して本人に選ばせてあげましょう。このように成長度合いによっての意志の持ち方は変わっていきます。子供のやる気を引き出すためにも、年齢ごとの傾向を踏まえて子供と話し合っていきましょう。
●費用
習い事にかける費用は、家計とのバランスを上手にとることが大事です。どのくらいまで費用をかけられるかを予め計算した上で習い事を決めましょう。かかる費用としては、毎月の月謝のほかに入会金や施設維持費など必要な場合もあります。見学や体験レッスンのときにかかる金額をしっかりと確認し、想定より費用がかかってしまうということがないようにしましょう。
子供におすすめの習い事
子供の可能性を広げるために身に着けさせたい能力である「自分の頭で考えて行動する力」「心豊かな人間性」「グローバル社会でも通用するコミュニケーション能力」。この3つを磨くのにおすすめの習い事を紹介します。
●水泳(スイミング)
習い事ランキングで上位にあるのが水泳です。バンダイの「子供の習い事に関する意識調査」でも1位となっています。水泳は身体を鍛えることができ、また特有のスポーツ傷害が最も少ないスポーツの一つ です。周りの子供たちと切磋琢磨しながら楽しめる習い事です。
●音楽教室(ピアノ教室・エレクトーン教室等)
音楽教室では、音楽を通して表現することを学びます。発表会やコンクールに力合を入れている教室もあります。女の子に特に人気の習い事です 。演奏する際、なぜその音楽が生まれたのか、時代背景を考えながら思考能力を身につけることができ、それを表現するという感性を磨くこともできます。
●絵
想像力・表現力を磨けるのはもちろん、デザイン力を身につけることができます。気になったデザインについて「なぜ?」と疑問を持つことで考える力を身につけ、物事の背景や理由を表現に取り入れることができるようになります。絵を習うことで講師からアドバイスをもらい、より気づきを深めていけるのも魅力の一つです。
●ダンス
2008年から中学校の体育でダンス・武道が必修 となりました。ダンスは、運動神経やリズム感を向上させるだけではなく、ダンスを通した交流で仲間とのコミュニケーションを豊かにすることもできます。習い事としてのダンスにはバレエやヒップホップ、チアダンスやフラダンスなどがあります。講師によって指導方針が異なるので、子供に合うスクールを探してみましょう。初心者から楽しく学べるコースがあるスクールが多くあります。
●テニス
テニスはコートの中を走り回ることで持久力をつけることができます。また、何歳まででも続けられる生涯スポーツです。習う場合、試合を通して得点する嬉しさや、試合に勝つことの楽しさを学ぶことができます。ダブルスではパートナーとの信頼関係を築くことも重要なため、コミュニケーション能力も身に付きます。
●英語・英会話
2020年より、小学3・4年生以上の「外国語活動」が正式に必修化されました。その影響もあり、バンダイの「子供の習い事に関する意識調査」では約5人に1人が習っていることがわかっています。
●プログラミング教室
プログラミング教育は、小学校では2020年度より必修化されました。中学校ではプログラミングに関する内容を拡充した新学習指導要領が2021年度から「全面実施」となっています。この背景 としては、コンピュータを理解し上手に活用していく力を身につけることは、将来どのような職業に就くとしても重要であるとされているためです。プログラミング教室はコンピューターに対する苦手意識を減らし、論理的に考える力を身につけるためのきっかけとなるでしょう。発表会がある教室もあり、自ら企画・開発を行ったプログラムに関し発表する機会を得られる点も魅力の一つです。
●演劇
演劇は、ダンスや演技の訓練だけでなく、発声練習や発音練習、柔軟体操といった基礎的なトレーニングも行うため、総合的な能力の向上が見込めます。演じる仲間やスタッフと一緒に舞台を作りながら会話や自分のアピールを通し、人間関係を構築していく力をつけることもできます。
やる気を重視し、スキル習得にこだわりすぎない習い事選びを!
習い事のメリットやデメリット、選び方のポイントを解説しました。子供の可能性を広げるには、やる気を重視して興味を尊重することが大事です。スキル習得にこだわりすぎないよう、子供が楽しく学べる環境を整えましょう。