バレーボールにはどんなポジションがある?役割と向いているタイプ

公開日: 2024/02/28

バレーボールは、サーブ権の移動ごとにローテーションや交代があるので、ポジションの把握が難しいスポーツかもしれません。そこでこの記事では、ポジションの特徴や役割、有名な日本人選手、向いている人のタイプなどをご紹介します。

目次
バレーボールのポジションごとの役割は?
9人制バレーボールはポジションの役割が変わる?
バ レーボールのポジションの決め方は?
ポジションを理解するともっと面白くなる!

バレーボールのポジションごとの役割は?

バレーボールのポジションは5つあります。

● アウトサイドヒッター(OH)
● ミドルブロッカー(MB)
● セッター(S)
● オポジット(OP)
● リベロ(L)

人数はチーム戦術によって異なりますが、以下の場合が多いようです。

● アウトサイドヒッターとミドルブロッカーは2人、その他は1人
● アウトサイドヒッター3人、ミドルブロッカー2人、セッターとリベロは1人

それぞれのポジションについて詳しく解説していきます。

スパイクから守備までこなす!アウトサイドヒッター(OH)

*ポジションの特徴
左右両サイドからアタックを打つ、花形のポジションです。サービスエース(サーブによる得点)やブロックポイント(ブロックによる得点)以外のほとんどの得点はアタックで生まれます。そのため、チームの強さに直結しますし、試合の流れを変える可能性がある、責任が大きいポジションです。

*違う呼び方
フロントレフトとライト(前衛の左側と右側)の位置でプレーするので「レフト」と「ライト」と呼ばれていました。

しかし、左右を入れ替える戦術のチームが増えたため呼び名は「ウィングスパイカー」に。その後「アウトサイドヒッター」に変更されました。レフトはチームで得点力がある選手が多かったため「エース」とも呼ばれていました。さまざまなプレーができるライトの選手のことを「ユーティリティ」や「ユニバーサル」と呼んでいたこともあります。

*主な役割
味方が繋いだボールを相手コートにアタックして得点するのが、主な役割です。
アタックしにくいボールでも打ち切ることが求められます。レセプション(サーブカット、サーブレシーブ)も重要な役割です。近年ではバックロー(後衛)からのバックアタックも求められています。

*有名な日本人選手
石川祐希、髙橋藍、古賀紗理那、石川真佑

*向いている人のタイプ
攻撃の中心選手のため、身長やジャンプ力、パワーなどを持ち合わせた、高い攻撃力が求められます。守備力も必要なのでオールラウンドな選手向きのポジションです。

ネット中央で相手ボールをブロック!ミドルブロッカー(MB)

*ポジションの特徴
フロントの真ん中でブロックをする守備の要です。ブロックがあると相手のアタックのコースが限定されるので、レシーブしやすくなります。そのため、チームの守備力はミドルブロッカーの実力で大きく変わります。

*違う呼び方
フロントの真ん中にいるので「センター」と呼ばれていました。

*主な役割
主な役割はブロックです。基本的にどの相手選手のアタックに対してもブロックに向かいます。攻撃では、低いトスから素早くスパイクを打ち込むクイック攻撃を行います。かつては他の選手のためのおとりでしたが、近年は得点力も求められるようになっています。

*有名な日本人選手
小野寺太志、山内昌大、山田二千華、渡邊彩

*向いている人のタイプ
相手アタッカーやセッターの動きを読む洞察力があり、横移動の素早さと高さがある選手が向いています。また、真面目で、指示されたことを忠実に行えるタイプだと良いでしょう。

チームの司令塔!セッター(S)

*ポジションの特徴
味方がアタックしやすいボールをセット(トスを上げる)して、攻撃を組み立てるポジションです。どの選手を選ぶかによって、得点できるか否かが大きく変わります。そのためコート上の司令塔の役割を担っています。

*主な役割
レシーブされたボールをセットするのが主な役割です。相手チームの守備位置や、味方の得意不得意なプレーなどを総合的に判断して、適切なアタッカーにボールを配球します。

*有名な日本人選手
関田誠大、大宅真樹、関菜々巳、籾井あき

*向いている人のタイプ
正確にセットする高い技術力と、素早く的確な状況判断能力がある選手が向いています。幅広い視野を持っていることも大切です。常に冷静に周りを見られる、自分で試合をコントロールすることが好きな選手も向いています。

スパイクが専門!オポジット(OP)

*ポジションの特徴
セッターの対角にいる、攻撃専門のポジションです。レセプションは行いません。後ろからもバックアタックで攻撃をするので、攻撃が得意な選手が担います。なお、全員でレセプションをする戦術の場合は、オポジットはいません。

*違う呼び方
エースを超える選手という意味で「スーパーエース」と呼ばれていました。

*主な役割
フロントロー、バックロー関係なく、得点を奪うことが主な役割です。特にレシーブが上手くできなかったときのハイセット(セッターの定位置から離れた場所から上げる高いトス)の処理能力が期待されるポジションでもあります。

*有名な日本人選手
西田有志、宮浦健人

*向いている人のタイプ
強烈なスパイクを放つフィジカルの強さや、攻撃をし続ける体力や強いメンタルがある選手が向いています。スパイクに絶対的な自信があることも欠かせません。

守備のスペシャリスト!リベロ(L)

*ポジションの特徴
守備専門のポジションです。サーブやブロックなどができないため、レシーブやトスでチームに貢献します。交代の回数制限がないため、ラリーが終わったタイミングであればいつでも、バックローの選手と交代できます。

*主な役割
レセプションやディグ(スパイクレシーブ)を積極的に行い、セッターへ的確にボールを繋げることが主な役割です。監督やコーチの指示をチームに伝えたり、味方選手に位置取りを指示したりする役割も担います。

*有名な日本人選手
山本智大、小川智大、福留慧美、小島満菜美

*向いている人のタイプ
ボールを正確に上げるレシーブ力や、粘り強さがある選手が向いています。分析力やコミュニケーション能力、統率力があり、チームの精神的支えになれることも大切です。

9人制バレーボールはポジションの役割が変わる?

ここまでは6人制バレーボールのポジションについて解説しましたが、9人制の特徴や、ポジションの呼び方などもご紹介します。

*9人制バレーボールとは
1チーム9人で試合を行うバレーボールです。日本では元々9人制が定番でしたが、国際試合に出るために6人制が取り入れられました。ママさんバレーや実業団などでは、今でも9人制が盛んに行われています。基本的なルールは6人制とほとんど同じですが、コートの大きさやネットの高さ、細かいルールなどで違いがあります。

*主なポジション(位置)の呼び方
9人制のポジションは、役割ではなくコート内の位置を表しています。自陣コートを縦横それぞれ3等分して、一番ネットに近い前方から、フロントまたはフォワード、ハーフ、バックとなります。そして、ネットに向かって右からライト、センター、レフトです。例えば、フロントの右側に位置する場合は、フロントライトと呼びます。

*特徴
9人制はフリーポジションで、ローテーションがありません。また、6人制ではバックローの選手はブロックができないなどの禁止プレーがありますが、9人制には制限がありません。どの選手も好きな位置で自由にプレーできます。

バ レーボールのポジションの決め方は?

実際にポジションを決めるときは、どのような視点で考えるのがよいでしょうか?

*やりたいポジションから決める
上達には本人のやる気の有無が重要なので、やりたいポジションから決める方法があります。自分が何のプレーが得意か、今のポジションが合っているかなどがよくわからない場合は、興味があるポジションに挑戦してみてもよいでしょう。

*性格から決める
ポジションごとに求められるメンタリティが少し異なるため、性格から決める方法もあります。責任感が強くチームを引っ張る力がある方はアウトサイドヒッター、真面目で指示内容を実直に実行できる方はミドルブロッカー、冷静で周りのために思いやりを持って動ける方はセッター、目立つことが好きで勝気な方はオポジット、粘り強くてコミュニケーション能力の高い方はリベロが向いているかもしれません。

*身長から決める
ネット際では身長が高い選手が有利なため、高身長の選手はミドルブロッカーになることが多くあります。比較的低身長の選手はリベロになることが多いようです。しかし、身長が低いからリベロを目指すのではなく、レシーブが好きまたは得意な点を併せ持っているのが望ましいです。

*他のポジションとのバランスを考えながら決める
チーム全体のバランスを考えて選手を配置する方法です。もし同じポジションをやりたい選手がたくさんいる場合は、どのように組み合わせるのがチームとして最も良くなるかを考えて決めていきます。

ポジションを理解するともっと面白くなる!

それぞれのポジションの特徴や役割がわかると、一つ一つのプレーが勝敗にどう影響しているのかわかりやすくなると思います。バレーボールを観戦する方も、プレーをする方も、ぜひ参考にしてください。

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