オーロラは、夜空に光のカーテンがゆらめくように見える美しい自然現象です。写真や映像で見たことがあっても、「なぜ空に色のついた光があらわれるのだろう」「日本でも見ることはできるのかな」とふしぎに思う人もいるでしょう。
オーロラは、太陽から飛んでくる電気を帯びた粒と、地球を包む大気が関係して起こります。この記事では、オーロラが光る仕組みや色・形の違い、観測できる地域をわかりやすく紹介します。
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このトピックスのもくじ
オーロラってどんな現象?
オーロラは、太陽から飛んでくる電気を帯びた粒と、地球の大気が関係して起こる発光現象(はっこうげんしょう)です。発光とは、ものが光を出すことです。
オーロラには、北半球で見られる「北極光(ほっきょくこう)」と、南半球で見られる「南極光(なんきょくこう)」があります。英語では、北のオーロラを「オーロラ・ボレアリス」、南のオーロラを「オーロラ・オーストラリス」と呼びます。
オーロラは、地上のすぐ上ではなく、高度約80〜500kmのとても高い空で起こることが多い現象です。ただし、いつでもどこでも見えるわけではありません。北極や南極に近い地域で、空が暗く、雲が少なく、太陽活動の条件が合ったときに観測しやすくなります。
それでは、太陽から来る粒は、どのようにして夜空で光るのでしょうか。
オーロラが夜空に発生する仕組み
オーロラの仕組みには、太陽、地球の磁場(じば)、大気の3つが関係しています。
①太陽から「電気を帯びた粒」が飛んでくる
太陽は、光や熱だけでなく、電気を帯びた小さな粒も宇宙空間へ出しています。この粒の流れを「太陽風(たいようふう)」といいます。
太陽風にふくまれる粒は、科学の言葉では「プラズマ」と呼ばれます。プラズマとは、電気を帯びた粒がたくさん集まった状態のことです。この記事では、わかりやすく「電気を帯びた粒」と呼びます。
太陽活動が活発になると、地球に届く太陽風の勢いが強くなります。そのため、オーロラが明るくなったり、ふだんより低い緯度(いど)で見えたりすることがあります。
②地球の磁石の力が粒を北極と南極のまわりへ導く
地球は、丸ごと大きな磁石(じしゃく)のような性質を持っています。この地球の磁石の力を、地磁気(ちじき)や磁場といいます。
磁場には、太陽風から地球を守るバリアのような役割があります。太陽から来た電気を帯びた粒の多くは、このバリアによって、地上へそのまま入ってくることはできません。
ただし、太陽風の影響を受けた粒の一部は、地球の磁力線(じりょくせん)に沿って、北極や南極のまわりへ導かれます。オーロラが北極や南極に近い地域でよく見えるのは、この地球の磁石の力が関係しています。
③粒が空気とぶつかって光る
北極や南極のまわりへ導かれた電気を帯びた粒は、地球の上空にある空気の粒と衝突(しょうとつ)します。空気の中には、酸素原子(さんそげんし)や窒素分子(ちっそぶんし)などがあります。
電気を帯びた粒が酸素や窒素にぶつかると、空気の粒はエネルギーを受け取ります。そのあと、もとの状態にもどるときに光を出します。これが、オーロラが光る仕組みです。
この光り方は、街で光るネオンサインや蛍光灯の仕組みに少し似ています。どちらも、エネルギーを受けたものが光を出す仕組みを利用しているためです。
オーロラが見えやすい場所は?観測できる地域の特徴
オーロラは、地球のどこでも同じように見えるわけではありません。よく観測できる場所には、地球の磁場と太陽風が関係しています。
電気を帯びた粒が降りこみやすい「オーロラ帯」
オーロラがよく見える地域は、北極や南極のまわりをぐるりと取り囲むドーナツ型のエリアです。この地域は「オーロラ帯(たい)」や「オーロラベルト」と呼ばれます。
地球の磁場の仕組みによって、電気を帯びた粒は北極や南極のまわりの大気に降りこみやすくなります。そのため、オーロラは北極点や南極点の真上だけでなく、そのまわりを輪のように囲む地域で観測されやすいのです。
オーロラ帯の位置は、太陽活動や磁気嵐(じきあらし)の強さによって変わることがあります。強い磁気嵐が起きると、ふだんより低い緯度でもオーロラが見える場合があります。
オーロラ観測ができる世界の国々
オーロラ観賞(かんしょう)で有名な場所には、アラスカ、カナダ、アイスランド、ノルウェー、スウェーデン、フィンランドなどがあります。南半球では、南極のほか、ニュージーランドやオーストラリア南部で見られることもあります。
観測のコツは、夜が長く、空が暗く、雲が少ない時期や場所を選ぶことです。町の明かりが少ない場所のほうが、オーロラは見えやすくなります。
オーロラの色や形が決まる仕組み
オーロラには、緑色、赤色、ピンク、紫、青っぽい色など、さまざまな色があります。色の違いは、ぶつかる空気の種類や、光る高さによって決まります。
ぶつかる空気の種類によって光の色が変わる
オーロラの色は、電気を帯びた粒がどの空気の粒とぶつかるかで変わります。酸素原子とぶつかると、緑色や赤色の光が出ます。よく写真で見る緑のオーロラは、酸素が関係する代表的な色です。
高度が高い場所では、酸素によって赤い光が出ることがあります。日本のように低い緯度で見える「低緯度オーロラ」では、赤っぽい色が見られることもあります。
一方、窒素分子とぶつかると、紫やピンク、青っぽい光が見えることがあります。つまり、オーロラの色は、太陽風の影響を受けた粒と、大気中の酸素・窒素がつくる光の組み合わせなのです。
宇宙から来る粒と地球の磁力によって形が変わる
オーロラの形は、カーテン、リボン、帯、うずのように見えることがあります。これは、宇宙から降りこんでくる粒の量や向き、地球の磁力線の形が変わるためです。
太陽風が強くなったり、磁気嵐が起こったりすると、オーロラが急に明るくなり、形が大きく変わることもあります。夜空に広がったり、波のようにゆれたりする姿が見られる場合もあります。
オーロラは、夜空に止まったままではありません。ゆっくり動いたり、急に広がったりと、つねに形を変え続けているのです。
オーロラに関するよくある質問
Q. 日本でもオーロラを見ることはできますか?
A.日本でも、まれに低緯度オーロラが観測されることがあります。主に北海道などで見られますが、強い太陽活動による磁気嵐が起きたときには、より低い緯度で見える場合もあります。
Q. オーロラが出ると音が聞こえることはありますか?
A.オーロラは地上からとても高い場所で光るため、その場所の音がそのまま地上に届くとは考えにくいです。ただし、パチパチ、サラサラという音を聞いたという報告はあり、音の正体は今も研究されています。
Q. 宇宙からオーロラを見ると、どんな風に見えますか?
A.宇宙から見るオーロラは、地球の北極や南極のまわりを囲む光の輪のように見えます。国際宇宙ステーションから撮られた写真では、地球のふちに緑色の光が広がる様子が見られます。
オーロラは太陽と地球の力が生み出す光の芸術
オーロラは、太陽風の影響を受けた電気を帯びた粒、地球の磁場、上空の大気が関係して起こる発光現象です。北極や南極の近くでよく観測され、色や形は酸素・窒素、粒の動き、磁力線の向きによって変わります。
夜空に広がるオーロラは、ただのきれいな光ではありません。太陽と地球が宇宙空間でつながっていることを教えてくれる、スケールの大きな自然現象です。








































