声優は、アニメや映画、ゲームなどに登場するキャラクターを声で演じる仕事です。作品によっては、テレビ番組やCMのナレーション、ラジオ、イベント、歌など、声を使った幅広い仕事を担当します。
この記事では、声優の仕事内容や向いている人、目指すための準備を紹介します。後半では、声優として活動する千賀光莉さんの声も紹介します。声優がどのように作品やキャラクターを支えているのか、ぜひ想像しながら読んでみてください。
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声優とは
声優は、声を使ってキャラクターや作品の世界を表現する仕事です。台本を読み、登場人物の気持ちや場面の空気を考えながら、マイクの前で演技します。
声でキャラクターや場面を表現する仕事
声優は、声の高さを変えるだけでなく、話す速さ、息づかい、間の取り方などを工夫して役を演じます。元気な主人公、おとなしい友だち、こわい敵役、小さな子どもなど、役によって声の出し方や話し方を変えることもあります。
作品によっては、1人の声優が何役も担当します。声だけで別のキャラクターに聞こえるように演じ分ける力も、声優に必要な技術のひとつです。
声優が活躍する場所
声優が活躍する場所は、アニメや映画だけではありません。ゲーム、海外映画や海外ドラマの吹き替え、テレビ番組やCMのナレーション、ラジオ、イベント、音声案内など、声が必要とされる場面はたくさんあります。
声優は、アニメのレギュラー役を担当したり、作品に関係するイベントやラジオ番組に出演したりもします。声を演じる仕事から人前で話す仕事まで、活躍の場は広がっています。
声優の主な仕事内容
声優の仕事内容は、アニメや映画のアフレコ、海外作品の吹き替え、ゲームのキャラクターボイス、ナレーションなどに分けられます。どの仕事でも、台本を読み、ディレクターの指示を聞きながら、作品に合う声や演技を考えます。
アニメや映画でキャラクターを演じる
声優の代表的な仕事は、アニメや映画のキャラクターを声で演じることです。アニメでは、画面に映るキャラクターの動きや表情に合わせてセリフを収録(しゅうろく)します。このように映像に合わせて声を入れる作業を、アフレコといいます。
海外映画や海外ドラマでは、外国語で話している登場人物のセリフを日本語で演じる「吹き替え(ふきかえ)」を担当します。画面の口の動きや表情に合わせながら、日本語でも自然に聞こえるように演じる力が必要です。
収録の現場では、ディレクターから「もっと明るく」「少しおどろいた感じで」などの指示が出ることもあります。その場で演技を変えられる対応力も、声優に欠かせません。
ゲームのキャラクターボイスを収録する
ゲームに登場するキャラクターの声を担当することも、声優の仕事です。プレイヤーの選び方や場面によってセリフが変わるため、アニメとは違った収録の進め方になります。
1回の収録で、多くのセリフを読むことも少なくありません。戦うときのかけ声、ダメージを受けたときの声、よろこぶ声、驚く声など、短い声を何度も録る場面もあります。
ゲームの収録では、映像が完成していない状態で声を入れる場合もあります。そのため、台本や説明をもとに場面を想像し、キャラクターの気持ちが伝わるように演じる力が必要です。
テレビ番組やCMのナレーションを担当する
テレビ番組やCMで、映像に合わせて説明するナレーションも声優の仕事です。番組の内容をわかりやすく伝えたり、商品の特徴を印象に残るように紹介したりします。
ナレーションでは、キャラクターになりきる演技とは違い、聞き取りやすさやテンポが欠かせません。ニュースやドキュメンタリーでは落ち着いた声、バラエティ番組では明るい声など、内容に合わせて話し方を変えます。
ラジオやイベント、歌の仕事をする
声優は、ラジオ番組やイベント、歌の仕事を担当することもあります。作品に関する話をしたり、ファンの前で話したり、キャラクターとして歌ったりするなど、声を使った表現の場は広がっています。
すべての声優が同じ仕事をするわけではありませんが、声優の仕事はアニメの収録だけに限られません。声を使った表現を中心に、さまざまな場所で活動しています。
台本の読み込みや練習、体調管理も大事な仕事
声優の仕事は、収録の時間だけではありません。仕事が決まると、台本を読み、役の性格や場面の流れを確認します。
収録前には、発声(はっせい)練習をしたり、声を出しやすい状態に整えたりします。長い収録や、叫ぶセリフが多い仕事では、のどや体への負担にも気を配らなければなりません。
声優は声を使う仕事のため、体調管理(たいちょうかんり)も欠かせません。仕事量は作品や時期によって変わりますが、どの仕事でも安定して声を出せるように、ふだんから体を整えておく必要があります。
声優に向いている人
声優には、演技する力や台本を読む力、周りの人と協力する力が求められます。声を大切にしながら、地道な練習を続けられる人に向いている仕事です。
演技や物語が好きな人
声優に向いているのは、演技や物語が好きな人です。台本を読んで、登場人物がどんな気持ちなのか、なぜその言葉を言うのかを考えながら演じます。
学校の音読や劇、朗読などで、登場人物の気持ちを考えて読むことが好きな人は、声優の仕事に向いているかもしれません。漢字の読み方や言葉の意味を理解する力も、台本を読むときに役立ちます。
地道な練習と体調管理を続けられる人
声優は、発声練習や演技の練習を積み重ねる仕事です。すぐに上手になるわけではなく、少しずつ声の出し方や表現のしかたを身につけていきます。
声を使う仕事だからこそ、体調管理も大切です。のどの調子が悪いと、思うように声が出ないことがあります。睡眠(すいみん)や食事に気をつけ、声を出しやすい体を保つことも仕事の準備です。
また、声優は一般的な会社の正社員のように、毎日同じ時間に同じ仕事をする働き方だけではありません。作品ごとに仕事が決まったり、オーディションを受けたりすることもあるため、仕事量が変わる中でも努力を続ける力が必要です。
周りの人と協力できる人
声優の仕事は、1人だけで完成するものではありません。ディレクター、音響スタッフ、共演者(きょうえんしゃ)など、たくさんの人と一緒に作品を作ります。
収録では、相手のセリフを聞き、タイミングを合わせて演じます。ディレクターからの指示を受けて、その場で演技を変える場面もあります。
あいさつや礼儀を大切にし、周りの人の話をよく聞ける人は、現場で信頼されやすいでしょう。声の技術だけでなく、チームの一員として動けることも大切です。
声優になるための準備とは
声優を目指すなら、今は国語の勉強や音読、演技、体力づくりなどに取り組んでみましょう。台本を読む力や、声を出す体づくりは、声優の仕事に役立ちます。
声優になるために必要な資格・免許
声優になるために、必ず取らなければならない資格や免許はありません。大切なのは、台本を読み取る力、演技力、声の表現力、現場で指示を聞いて動ける力です。
なお、漢字を読む力や言葉を理解する力は、台本を読むときに役立ちます。漢字検定や語学の勉強を通して、言葉への理解を深めることも、将来の助けになるでしょう。
声優は資格だけでなれる仕事ではないため、日ごろから言葉や演技にふれ、練習を続けることが大切です。
声優を目指せる学校や進路
声優を目指す進路には、専門学校(せんもんがっこう)や声優養成所(ようせいじょ)で学ぶ道があります。発声、演技、台本の読み方、マイク前での動き方など、声優に必要な基礎を学びます。
大学や別の仕事と両立(りょうりつ)しながら、夜や休日に養成所へ通う人もいます。声優の道はひとつではないため、自分に合った学び方を考えることが大切です。
声優になるために役立つ勉強や経験
声優を目指すうえでは、学校の勉強や日常の経験も役立ちます。国語で文章を読み、登場人物の気持ちを考えることは、台本を読み取る力につながります。音楽でリズムや声の出し方を学ぶことや、体育で体力をつけることも、声を使って演じるときに役立つでしょう。
学校の劇や発表、朗読、放送委員の活動などもよい経験です。人前で話すことに慣れたり、相手に伝わる声の出し方を考えたりする練習になります。
アニメや映画を見るときは、声の高さだけでなく、話す速さや間の取り方、感情の表し方にも注目してみましょう。好きな作品を楽しみながら、声優の表現を学べます。
声優・千賀光莉さんに聞いた!声優の仕事のリアル
ここでは、株式会社FIRST WIND productionで声優として活動する千賀光莉(せんが ひかり)さんに、仕事内容や仕事のやりがい、大変なことを聞きました。アニメのアフレコや吹き替え、ゲームの音声収録など、実際に働く人の声を紹介します。
Q. 声優の仕事では、どのようなことをしていますか?
A. アニメ作品のアフレコや、海外作品の吹き替えをしています。
ほかにも、ナレーション、ゲーム・遊技機(ゆうぎき)などの音声収録、出演作品に関する映像配信やラジオ、イベントへの出演などを行っています。作品に関係する仕事だけでなく、そのほかの配信やイベントに出演することもあります。
Q. 声優の仕事で「やっていてよかった」と思うのはどんなときですか?
A. 見てくださった方に、作品やキャラクターの魅力が伝わっていると分かったときです。
アニメや吹き替え、ゲームなどの作品には、声優だけでなく、物語を生み出す人、映像化を企画する人、映像を作る人、音声を録る人など、たくさんのクリエイターが関わっています。
私は声優という仕事を、クリエイターの方々が表現したい世界を代弁する役割だと感じています。見てくださった方が「この作品はおもしろい」と思ってくださったり、キャラクターを応援したいと思ってくださったときは、「作品の世界を表現できたんだな」と達成感があります。
また、出演したアニメ作品の原作者の方から「この役は千賀さんにお願いしてよかったです」と言っていただけたことも、本当にうれしかったです。
Q. 声優の仕事で大変なことや、がんばりどころは何ですか?
A. オーディションに合格しないと、役を演じられないことです。
声優になるには、多くの場合、専門学校や養成所(ようせいじょ)に通い、事務所への所属を目指します。事務所に所属したあとも、作品のオーディションを受け、役に選ばれる必要があります。
オーディションを受けられる人数は限られており、新人もベテランも同じ役を受けることがあります。その中で選ばれるのは、1つの役につき1人です。声優として長く活動するためには、オーディションに合格し続ける根気強さが必要です。
Q. 声優を目指す子どもたちに伝えたいことはありますか?
A. 何かに全力で打ち込む経験を大切にしてほしいです。
勉強、スポーツ、習い事、読書など、ジャンルは何でも構いません。自分の心が動くものに全力で取り組む中で、目標を達成できた経験や、うまくいかなくて落ち込んだ経験は、この先、壁にぶつかったときに乗り越える力になります。
また、苦労した経験があると、その分、ほかの人にやさしく寄りそえる人にもなれると思います。いろいろな経験の中で心が動いた瞬間は、将来お芝居をするときにも活きてきます。まずは、全力で今を楽しんでください。
声優の仕事内容をもっと知りたい人へ
声優は、アニメや映画のキャラクターを演じるだけでなく、ゲームのキャラクターボイス、テレビ番組やCMのナレーション、ラジオ、イベント、歌など、声を使って幅広く活躍する仕事です。台本を読み、ディレクターの指示を聞きながら、作品に合う声や演技を考えていきます。
声優の仕事には、演技力だけでなく、言葉を読む力、相手の話を聞く力、体調管理を続ける力も必要です。作品ごとに仕事量が変わる場合もあるため、地道な練習を続けながら、さまざまな現場に対応していきます。
声優の仕事に興味を持った人は、実際の1日の流れやインタビューの様子も見てみましょう。どのように声でキャラクターや作品を支えているのか、より具体的にイメージできます。









































