音楽特別講義「グラミー賞受賞者が教える! 曲作り」第4回
公開日: 2020/06/05
グラミー賞受賞者サダハル・ヤギ(SADAHARU YAGI)さんが、前回に続き登場! 音楽特別講義『おウチで、仲良く、音楽作り』の第4回です。(構成・文:アッシュ・ヌクイ) 前回のテーマ「楽しく音を奏でよう!」からの続きです。コップに水を足すとドレミファソラシドだけじゃない音も生まれることを知りました。 今回から、楽器をいくつか作ってみて、曲づくりにチャレンジしていきたいと思います。 音楽特別講義第4回「もっと楽器をつくってみよう!」
用意するもの:
・スマホやボイスレコーダー等、録音機能のあるもの・空のペットボトル、・ストロー、はさみ、お米等。・ダンボール、ティッシュの箱(指でトントン叩けるもの)
カレーライスの歌!?
突然だけど、みんなはカレーライス好き? ボクは大好きだ。おウチにいる間、家族みんなでカレーづくりをした人もいたかもしれないね。カレーライスって、いろんな材料が入ってるよね。野菜だったら玉ねぎ、にんじん、じゃがいも、そしてお肉も入ってたりする。材料は自由で、エビやお魚を入れたり、スパイスから凝って作ったりするおウチもあるよね。
曲を作るときもカレーライスと同じように、いろんな材料を入れてみて、自分だけの曲を作ってみていいんだ。いつもお母さんお父さんはみんなのために栄養タップリの料理を作ってくれてるよね。だからキミが音楽を作るときも、きみだけの栄養タップリの曲を作ってみても面白いんじゃない? なので、今回から、カレーライスみたいに、いろんな音をつかって曲作りにチャレンジしてみようかと思う。
手作りの楽器をつくってみよう!
カレーライスみたいな曲を作るとしたら、どんな「材料」で入れてみようかな。玉ねぎやにんじんジャガイモのようなお野菜の味をしっかり入れたいよね。みんなが曲を作る時に、ボクからオススメする簡単な音が2つあります。それは、
シャカシャカする音
トントンする音
こんな音を出せる楽器があったら、しっかりした下味ができそうだ。
『キミ』のシャカシャカトントン
シャカシャカする音だったら、例えば空のペットボトルに何か細かいものを入れてシャカシャカする音を出してみても面白いね。ストローを切ったものとか、お米とか。(お米は大事なので後で食べるようにしてね)
トントンとする音だったら、ダンボールの箱とか叩いて音が鳴るものでいいよ。
手作り楽器のポイントは、みんなにとって心地よい「リズム」を出せるかどうか。シャカシャカ、トントン、鳴らしてみて、カラダが自然に踊りたくなってきたら最高だ。キミの「好き」をありったけ刻んでみて。愛情タップリなほど、美味しいカレーライスができるかのようにね。
(ここで、お父さまお母さまにご協力いただきます。音を表現しているお子様の様子を、スマホやボイスレコーダー等で録音してくださる、もしくは貸してくださる、と助かります。講義のモットーが「楽しく」なので、お子様の表現をポジティブにリアクションくださると幸いです!)!
二つの音がいい感じに合うタイミング
「シャカシャカ」と「トントン」と2つの音を鳴らしていたら、自然と2つの音のタイミングがいい感じに合うときがあったんじゃないかな。そのとき、みんなの音を聞いていたお父さんお母さんもノリノリになっていたんじゃない? そんなタイミングに気づいたらみんなの「カレーライスの歌」の下味はバッチリだ。「シャカシャカ」「トントン」以外の音でも、いろいろチャレンジしてみてね。さて、「カレーライス」の下味はできてきたので、次回は、この曲にさらなる味づけをしていくよ。
Profile:SADAHARU YAGI (サダハル・ヤギ)ロサンゼルスを拠点に活動するレコーディングエンジニア/プロデューサー。日本人として史上初となる3度のグラミー・アワードを獲得。ロックやブルース、ゴスペル、ラテン・ポップなど、幅広いジャンルの音楽を手がける。