地球の直径は何キロメートル?太陽系のなかで一番大きな惑星は?
公開日: 2023/02/28
わたしたちが「地球」という星に住んでいることは、すでにご存知かもしれません。しかし、地球の大きさがどのくらいかを知っているでしょうか。東京ドームの何倍?日本の何倍?なかなか想像できないスケールです。今回の記事では、地球の大きさがどのくらいか、また宇宙に存在する他の星と比べてどのくらいなのかをわかりやすく解説します。
- 目次
- 地球の大きさはどれくらい?
- 地球は完全な球の形をしていない
- 地球の直径はどうやって測ったの?
- 太陽系で一番大きな惑星は?大きさを比べてみよう
- 自由研究で挑戦!地球の直径を計算してみよう
- 天体や宇宙への興味を深めてみましょう
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地球の大きさはどれくらい?
地球の直径は約1万2700キロメートルです。北海道の端から沖縄の端までが約3000キロメートルなので、日本がちょうど4つ入る長さになります。
地球の衛星であり、太陽のまわりを回る月の直径は、約3470キロメートルです。地球の大きさは、月の約4個分であることがわかります。
なお、太陽の直径は約139万2000キロメートルで、地球の約109倍、月の約400倍です。わたしたちが普段見ている太陽はとても小さいですが、実際は想像もしにくいほど大きいということです。天体のスケールがわたしたちの日常とかけ離れていることがよくわかる数字ですね。
地球は完全な球の形をしていない
実は、地球は完全な球の形をしていません。地球はコマのように回りながら(自転)、太陽のまわりを回っています(公転)。そのため、遠心力と呼ばれる、円の中心から遠ざかろうとする力が働いています。遠心力は、赤道の上でもっとも大きくなり、北極や南極に近づくにつれて小さくなります。そのため、地球は赤道方向に引きのばされており、ボールを上から押してつぶしたような形をしているのです。みかんのような形といえばわかりやすいかもしれません。
地球の赤道方向の直径は約1万2756キロメートルであり、北極と南極の方向の直径は約1万2714キロメートル。約42キロメートルもの差があります。
なお、わたしたちは理科の授業で完全な球体をした地球儀を使うことがあります。しかし、地図をつくったり、測量したりするときの基準として、地球に近い形をした「地球楕円体(ちきゅうだえんたい)」という概念が使われることがあります。
地球の直径はどうやって測ったの?
地球の直径が最初に測量されたのは、約2000年前、紀元前240年にもさかのぼります。ギリシャの天文学者、エラトステネスが地球の直径をはじめて測りました。その方法は、遠く離れた2つの街にできる影の角度と、街のあいだの距離の情報から、地球の円周を求めるというものです。具体的には、高い塔を建て、地面にできた影の長さを観測することで、太陽の光と塔の角度を求めました。そして、その角度と2つの街の距離の情報を使って、地球の半径を計算しました。
この方法は、まだ科学技術がまったく発展していない2000年前という古代にもかかわらず、正しい地球の直径にかなり近く、誤差1.7%という値で計算できていました。これには驚きますね。
エラトステネスが行った測量の手順は、今回の記事では詳しい解説を省略します。もし興味を持った人は、ぜひ調べてみてください。
現在は、人工衛星を使って地球の大きさを測量することができるようになっています。人工衛星が動く軌道は地球の重力に影響を受けており、微妙に変化しています。その軌道を測ることで地球の中心からの距離を求めることができるのです。地上と人工衛星の距離がわかれば、地球の中心から地上までの距離、すなわち地球の半径を算出できます。
地球と人工衛星の距離を求めるには、レーザー光を用います。人工衛星に向けて地上からレーザー光を発射します。レーザーが人工衛星に当たり、跳ね返って戻ってくるまでの時間を調べることによって、地球と人工衛星のあいだの距離を求めます。
これ以外には、GPSを使った方法もあります。北と南に離れた2カ所でGPSを使い、現在地の緯度を測定します。そして、2カ所の距離を測量することによって、地球の大きさを測ることが可能です。こちらのほうが実際に行いやすい手軽な方法かもしれません。例えば、GPSはカーナビなどに搭載されていることから、車で緯度を調べられます。また、2カ所の距離も地図を使って調べられます。遠くへ旅行に行くなど、機会があったらぜひチャレンジしてみてくださいね。
太陽系で一番大きな惑星は?大きさを比べてみよう
太陽系には、恒星である太陽を中心として8つの惑星が存在します。恒星とは、自分で光を放って輝いている星のことです。一方、惑星は自分自身で光を出さずに、太陽の光を反射することで光っているように見える星です。
太陽系の惑星は以下の8つです。
・水星:半径2440キロメートル(地球の約3分の1)
・金星:半径6052キロメートル(地球よりわずかに小さい)
・地球:半径6371キロメートル
・火星:半径3390キロメートル(地球の約半分)
・木星:半径6万9911キロメートル(地球の約11倍)
・土星:半径5万8232キロメートル(地球の約9倍)
・天王星(てんのうせい):半径2万5362キロメートル(地球の約4倍)
・海王星(かいおうせい):半径2万4622キロメートル(天王星よりわずかに小さい)
※惑星の定義は2006年に決まりましたが、その際、「冥王星(めいおうせい)」は惑星ではないと判断されています。理由は、みずからの軌道内に他の天体が存在するためです。
太陽系で一番大きい惑星は木星で、なんと地球の約11倍もの大きさです。次いで土星、天王星、海王星、地球、金星で、もっとも小さい惑星は水星です。こちらは地球の約3分の1です。
なお、惑星である太陽は、その直径(赤道直径)が約139万2000キロメートル。地球の大きさの約9倍で、地球の衛星である月の大きさの約400倍にもなります。仮に地球が直径1メートルの球だとすると、太陽の大きさは、東京ドームと同じくらいです。もし地球に存在している人類の大きさを基準にすると、太陽がとほうもない大きさであることがよくわかりますね。
自由研究で挑戦!地球の直径を計算してみよう
地球の直径は約1万2700キロメートルであると解説しましたが、実は暗記しなくても、円周率さえ知っていれば簡単な計算で求めることができるのです。ぜひチャレンジしてみましょう。
地球の大きさを計算する際に用いるのが、わたしたちが普段から使っているメートル法です。単位メートル法は、もともと単位を共通化するために作られました。その際、北極点から赤道までの距離の1000万分の1の距離を1メートルであると定めています。
1メートルは、北極点から赤道までの距離の1000万分の1です。すると、北極点から赤道までの長さは10000キロメートル。地球1周の円周は、それを4倍して約40000キロメートルになります。さらに、地球の直径を求める際に必要になるのが円周率(3.14)です。円周の求め方は「直径×3.14」ですので、40000キロメートル÷3.14で地球の直径を求めることができます。計算した結果は約1万2700キロメートルになっているでしょうか。
天体や宇宙への興味を深めてみましょう
ふだん、天体や宇宙について考えることはあまりないかもしれません。地球の大きさについて理解することで、こうした天文学への興味が深まったのではないでしょうか。天体や宇宙には、まだまだ一般に知られていないことがたくさんあります。気になった人はぜひ自分でも調べてみてくださいね。
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