炭酸飲料を飲んだらしゃっくりが出るの?止まるの?体の不思議

公開日: 2023/07/29

暑い日やスポーツのあとは、冷たい炭酸飲料をごくごく飲みたくなりますよね?しかし、炭酸飲料を飲むと、しゃっくりが出て困る人もいるようです。しゃっくりが出ると、「ひっく」と変な声が出たり息苦しくなったりします。早く止めたいものですが、基本的にはしゃっくりのコントロールはできません。しゃっくりに悩まずに炭酸飲料を飲みたい人のために、しゃっくりが起きる体の仕組みや炭酸飲料との関係を解説します。

目次
どうしてしゃっくりが出るの?しゃっくりが出る体の仕組み
炭酸飲料(炭酸ジュース)を飲んだらしゃっくりって出るの?
炭酸飲料を飲んでしゃっくりが止まることもあるの?
しゃっくりが出にくい炭酸飲料の飲み方ってあるの?
それでもしゃっくりが出ちゃう場合はどうしたら良い?
炭酸飲料はしゃっくりへの影響大!飲み方を工夫して予防しよう!

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どうしてしゃっくりが出るの?しゃっくりが出る体の仕組み

しゃっくりは突然出て、しばらくすると自然に止まります。しゃっくりを自由自在に出したり止めたりできる人はほとんどいないでしょう。しゃっくりが出る体の仕組みや原因を解説します。

・しゃっくりが起きる仕組み

しゃっくりは、横隔膜(おうかくまく)が収縮したりけいれんしたりすることで起こります。横隔膜は肺の下部にある板状の筋肉です。横隔膜が縮むと肺に空気が入り、息を吸えます。反対に、息を吐くときは横隔膜が伸びると肺から空気が出ていく仕組みです。

通常伸びたり縮んだりを繰り返しながら、呼吸をコントロールしている横隔膜。しかし、何かの刺激が延髄(えんずい)にある「しゃっくり中枢」に伝わると、横隔膜をけいれんさせ、喉(のど)の両側にある声帯を閉じるように指令が出されます。声帯は閉じると声が出る仕組みです。けいれんした横隔膜は一定間隔で急激に息を吸い込み、閉じた声帯からは独特な音が出ます。これによって「ひっく」と喉から苦しそうな声が出る現象が起きます。

・しゃっくりの原因は正確にはわからない

しゃっくりの原因はまだ正確に解明されていません。しかし、自分の意思とは関係なく起きる「反射」による現象だろうとはわかっています。しゃっくり以外だと、あくびやくしゃみは反射の一つです。

炭酸飲料(炭酸ジュース)を飲んだらしゃっくりって出るの?

炭酸飲料を飲んだあと、しゃっくりが始まった経験を持つ人がいるかもしれません。炭酸飲料はしゃっくりが起きる要因の一つといわれています。炭酸飲料にはしゃっくりが出やすくなる条件がいくつもあるからです。
 胃の中の温度が急に変化する
 空気を飲み込む
 胃がいっぱいになる

冷たい炭酸飲料を一気に飲むと、胃の中の温度が急に低くなります。また、急いで飲むことで炭酸飲料と一緒に空気を飲み込むこともあるでしょう。

炭酸ガスの影響で、胃は急激にふくらみます。胃に変化が起きると、横隔膜を刺激します。横隔膜が刺激されるとしゃっくりが起きることが多いため、炭酸飲料を飲むとしゃっくりが出やすいといわれているのです。

炭酸飲料を飲んでしゃっくりが止まることもあるの?

一般的に炭酸飲料を飲むとしゃっくりが出やすくなります。一方、炭酸飲料にはしゃっくりを止める効果があるという説もあります。

炭酸飲料は二酸化炭素が水やジュースに溶けたものです。炭酸飲料を飲んで血中の二酸化炭素濃度が高まると、「窒息(ちっそく)するかもしれない」と脳が錯覚します。この錯覚によって、命の危険を感じた脳はしゃっくりを忘れるようです。実際の一部の医療現場でも、しゃっくりに悩む患者に対して、二酸化炭素の濃度が高いガスを吸わせる治療を行っています。

また、しゃっくりは飲み物を飲むと止まるといわれています。炭酸飲料も飲み物の一つなので、しゃっくりを止める効果があるとも考えられるでしょう。
しかし、しゃっくりが出ているときに炭酸飲料を飲まないほうがよいと説く医師もいます。炭酸飲料はしゃっくりを誘発するほど、刺激が強いものだからです。

しゃっくりが出にくい炭酸飲料の飲み方ってあるの?

炭酸飲料を飲むたびにしゃっくりが出て困る人は、飲み方に工夫をするとよいでしょう。横隔膜への刺激を抑え、しゃっくりが出にくくなる炭酸飲料の飲み方を紹介します。

・冷やしすぎない

炭酸飲料は冷蔵庫でしっかり冷やしたほうがおいしく感じるかもしれません。しかし、冷たいものはしゃっくりを誘発します。しゃっくりを防ぐという意味では、炭酸飲料は冷やしすぎないことをおすすめします。

・常温の飲み物を先に一口飲む

炭酸飲料を冷たいまま飲みたいなら、先に一口常温のものを飲むようにしましょう。いきなり冷たいものを飲むよりも、胃への刺激を抑えられます。

・ストローを使う

コップで一気に飲むと、飲み物と一緒に空気を飲み込んでしまいがちです。余分な空気を吸い込むと、胃がふくらんでしゃっくりを誘発します。空気をなるべく飲み込まないように、ストローを使って炭酸飲料を飲むとよいでしょう。

それでもしゃっくりが出ちゃう場合はどうしたら良い?

大事なイベントや試験のときに、しゃっくりがなかなか止まらないと焦るでしょう。予防しても出てしまうしゃっくりへの対策を紹介します。

・しゃっくりを止めるために試してみたい方法

昔から多くの人を悩ませてきたしゃっくりには、止め方にまつわる民間療法がたくさんあります。そのなかでも即効性があるといわれているのは、次の3つです。
 人差し指を両耳の穴に入れる
 舌をガーゼなどでつかんで強く引っ張る
 冷たい水を大量に飲む

しゃっくりは何らかの刺激を与えることで止まるといわれています。
両耳の穴に指を入れる方法は、「迷走神経」が脳神経を刺激します。30~60秒ほど耳をふさぐと効果的ですが、力を入れすぎるとケガのもとになるので注意しましょう。
舌を引っ張る方法では、「舌咽神経(ぜついんしんけい)」という舌の奥にある神経を刺激し、横隔膜のけいれんを止めます。30秒ほど、少し痛みが出るくらい舌を引っ張ると効果的です。
冷たい水を一気飲みするのも、迷走神経に働きかけてしゃっくりを止める効果があります。

ただし、紹介した方法はあくまでも民間療法なので、必ずしゃっくりを止められるわけではありません。「そのうち止まる」と気楽に考えて、いくつか試してみることをおすすめします。

・しゃっくりが長時間止まらないときはどうする?

しゃっくりが長時間続くと、「ずっと止まらないのでは?」と不安になるかもしれません。しかし、たいていの場合短時間で止まるので安心してください。もし48時間以上しゃっくりが続くようであれば、病院を受診しましょう。まれに病気の症状の一つとして、しゃっくりが起きることがあるからです。
また、しゃっくりが続くことで睡眠不足や吐き気に悩まされることがあります。そういった場合も病院で相談するとよいでしょう。

炭酸飲料はしゃっくりへの影響大!飲み方を工夫して予防しよう!

炭酸飲料を飲むことが刺激になって、しゃっくりが出ることがあります。しゃっくりは自分の意思とは関係なく起きる反射なので、コントロールはできません。しかし、炭酸飲料の飲み方を工夫するとしゃっくりを防ぐことはできるでしょう。また、しゃっくりが出ているときはずっと止まらないような気がして心配になりますが、ほとんどの場合いつの間にか止まります。早くしゃっくりを止めたい人は、民間療法を試してみましょう。

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