夏休みの自由研究、テーマ決めに悩んでいませんか? 「特別な道具や材料がないとできない」なんて思う必要はありません。実は、科学の不思議や面白い発見のタネは、私たちの身の回りにたくさん隠れています。 この記事では、家庭にある「身近なもの」だけで挑戦できる簡単な自由研究のアイデアを3つ紹介します。すぐに取り組めるものばかりなので、ぜひ参考にしてください。
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この記事のもくじ
自由研究は「身近なもの」から始めよう!探究心を育てるヒント
日々の生活の中にも、よく見ればたくさんの不思議や発見があります。「自由研究って何をすればいいの?」と思ったときはまず、おうちの中をよく見てみましょう。キッチンやリビング、お風呂場などの身近な場所にヒントが隠れているかもしれません。自由研究は、特別な道具や材料がなくても始められます。家庭にあるものでできるテーマなら、思いついたときにすぐ取りかかることができます。うまくいかなくても、またすぐにやり直せるのも、身近な材料ならではのメリットです。
この記事では、「実験」「体験」「工作」の3つの切り口から、家庭にあるものでできる自由研究のアイデアを紹介します。自分の興味や「やってみたい!」という気持ちに合わせてテーマを選んでみましょう。
自由研究①ペットボトルを振るだけ!自家製バターを作ってみよう
最初に紹介するのは、料理と理科の実験を同時に体験できるバター作りです。材料は生クリームと塩のみになります。ペットボトルを振るだけで、液体が固体に変わる不思議な変化を楽しめます。
準備するもの
*500mlの空のペットボトル(きれいに洗って乾かしたもの)
*生クリーム:100ml(動物性で脂肪分は目安として40%以上がよい)
*塩(お好みで)
*スプーンやヘラ
*小さなボウルやコップ
*タオルやキッチンペーパー(こぼれた時用)
自由研究のやり方
1.ペットボトルに生クリームを入れます。
2.フタをしっかりしめて、上下に振ります。
3.振っていると、次第に中身の音や重さが変わってきます。
4.中でバターのかたまりと液体(バターミルク)が分かれたら完成です。
5.バターを取り出し、塩をまぜたら食べられます。
なぜバターができるの?
生クリームの中には、「乳脂肪(にゅうしぼう)」という脂肪の小さな粒がたくさん浮かんでいます。これらは薄い膜で包まれていますが、激しく振ることで膜が破れ、脂肪の粒同士が集まって固まるのです。これがバターのできる仕組みです。
自由研究の注意点
*フタがゆるんでいるとこぼれるので、しっかり閉めましょう。
*生クリームは、よく冷やしておくと分かれやすくなります。
*手作りバターは保存料が入っていないため、冷蔵庫で保存し、2~3日で食べきりましょう。
*アレルギーがある人は使う材料に注意してください。
自由研究の発展アイデア
【低学年向けアイデア】
*バターをパンに塗って食べてみて、味の感想を書きましょう。
*振る速さや時間を変えて、どの方法が早くできるか比べてみましょう。
【高学年向けアイデア】
*バターができる仕組みを図や絵で説明してみましょう。
*脂肪分の違う生クリームを使って、できあがりや味を比べてみましょう。
*地元の乳製品について調べてみましょう。食の産地を学ぶのもおすすめです。
自由研究②いざというときのために!ポリ袋でお米をたいてみよう
ご飯は炊飯器(すいはんき)で炊くのが一般的ですが、ポリ袋でもお米が炊けることを知っていますか?これはキャンプや災害時にも役立つ、知っておくと便利な調理法です。
火の使い方や熱の伝わり方について学べる自由研究にもなりますよ。
準備するもの
*洗ったお米:1合(約150g)
*水:180〜200ml
*ポリ袋(高密度ポリエチレン製で、湯せんに対応しているもの):1枚
*鍋(お湯をわかすため)
*コンロ(カセットコンロなど)
*耐熱皿(鍋の底に敷くため)
自由研究のやり方
1.ポリ袋にお米と水を入れ、空気を抜いてしばります。
2.そのまま30分ほど置いて水を吸わせます。
3.鍋の底に耐熱皿を敷き、お湯を沸かします。
4.沸とうしたら弱火にして、袋を入れて15〜30分加熱します。
5.火を止めてフタをし、そのまま15分蒸らします。
6.取り出して、袋の中のご飯をほぐせばできあがりです。
なぜポリ袋でご飯が炊けるの?
生のお米の主な成分は「デンプン」といい、そのままでは硬くて食べられません。しかし、デンプンは水と一緒に加熱されることで、やわらかく粘りのある状態に変化します。この変化を「糊化(こか)」といい、これがお米の炊ける仕組みです。
自由研究の注意点
*火や熱湯を使うので、大人といっしょに作業しましょう。
*ポリ袋は「耐熱」と書かれたものを選び、破れやすい袋は使わないでください。
*空気をしっかりぬいておかないと、袋が浮いて上手く炊けません。
*ご飯は当日中に食べきるようにしましょう。
発展アイデア
【低学年向きアイデア】
*ご飯が炊けるまでの様子を、写真や絵で記録してみましょう。
*炊飯器で炊いたご飯と食べ比べて、違いをまとめてみましょう。
【高学年向きアイデア】
*水の量や加熱時間を変えて、炊きあがりの違いを比べてみましょう。
*ポリ袋が災害時に役立つ理由や調理の長所と短所などを調べてまとめましょう。
*他の食材(やさい、レトルトなど)を使って、同時調理にチャレンジしてみましょう。
自由研究③捨てる素材が変身!フィンガーペインティングに挑戦しよう
絵の具を直接指につけ、絵を描く「フィンガーペインティング」。画用紙だけでなく、段ボールや空き箱をキャンバスにすれば、いらなくなったものが自分だけのアート作品に生まれ変わります。自由な表現の世界を体験してみましょう。
準備するもの
*フィンガーペインティング用の絵の具(または水彩絵の具+少量の洗濯のり)
※水彩絵の具だけでも楽しめますが、洗濯のりを少量混ぜると、絵の具にとろみがついて指で伸ばしやすくなります。
*段ボール、空き箱、トイレットペーパーの芯など
*パレット(牛乳パックを開いたもので代用OK)
*スモックや汚れてもよい服
*新聞紙やビニールシート(床に敷く用)
自由研究のやり方
1.汚れても大丈夫なように、服や部屋を準備します。
2.パレットに好きな色を出します。
3.指や手のひらに絵の具をつけて、段ボールや空き箱に自由に描いていきましょう。
4.描き終わったら、作品が完全に乾くまで置いておきます。
フィンガーペインティングを楽しむためのヒント
指先から直接伝わる絵の具の感触や、色が美しく混ざり合う様子は、視覚や触覚(しょっかく)を豊かに刺激し、心を解放してくれると言われています。上手に描くことよりも、絵の具のひんやりとした感覚や、段ボールのデコボコした手触りを楽しむことが大切です。「この色を選んだのはどんな気持ちから?」「色を重ねたらどうなった?」などをメモしておくと立派な研究の記録になります。
発展アイデア
【低学年向き】
*葉っぱやスポンジなど、身の回りにあるものを使ってスタンプに挑戦してみましょう。素材によってどんな模様の違いが生まれるか観察するのも面白い発見です。
【高学年向き】
捨てられるはずだったものを工夫して、新しい価値あるものに生まれ変わらせることを「アップサイクル」といいます。作った作品を壁飾りや小物入れなどに発展させ、環境問題やSDGs(エスディージーズ:持続可能な開発目標)と関連付けてまとめてみましょう。
身近なもので楽しく自由研究にチャレンジしよう!
この記事では3つの簡単な自由研究アイデアを紹介しました。どれも特別な材料は使わず、身の回りのものからテーマを見つけられます。
自由研究で大切なのは「どうして?」「なぜ?」と疑問をもつことです。実験したり、観察したりする中で感じたことや不思議に思ったこと、新しく分かったことは自分なりに絵や写真、文章にまとめてみましょう。
家庭にあるもので自分だけのテーマを見つけて、楽しい自由研究に取り組んでみてください!




































