プログラミングを始める年齢はいつ?子ども学ぶメリットと注意点

公開日: 2018/03/29

プログラミングの知識は、プログラマーやエンジニアなどの業務だけでなく、営業などでも役立つスキルのひとつです。論理的に物事を考えられるようになるため、就職や転職にも有利で、仕事の選択肢が増え、年収アップも期待できるといわれています。フリーランスとして活躍することも可能といわれていますが、子どもの場合、何歳から始めるべきか悩みがちです。そこで、プログラミングを始めたい年齢や、子どものうちから学ぶメリットについて紹介します。

目次
プログラミングはいつから学び始めると良い?
子どもがプログラミングを学ぶメリット
子どもがプログラミングに触れるきっかけはどうつくる?
保護者がうまく誘導して健全にプログラミング学習を行おう

プログラミングはいつから学び始めると良い?

プログラミングは、コンピュータが理解できる言葉(プログラミング言語)で、動いてほしい順番にプログラムを作っていくことです。プログラミング言語というと、C言語やJavaなどが有名ですが、子どもの場合、いきなり大人と同じプログラミング言語を扱うのは難しいです。そのため、子どものプログラミング学習では、命令が書かれたブロックを組み立てるようなビジュアルプログラミング言語が主流となっており、比較的簡単に学べるようになってきています。

●プログラミングに年齢は関係ない

プログラミングは、いつからでも始められます。実際、社会人になってからプログラミングに興味を持ち、未経験からプログラマーやシステムエンジニア(SE)になる人がいます。ただ、プログラミングを学び始める年齢は、早ければ早いほど有利とされています。プログラミングは、ここまでやったら終わりということはなく、ある程度の知識を得ても、継続的に勉強をして次々と新しい知識を身に着けていくことが重要といわれています。早いうちにプログラミングを学び始めれば、その分だけ勉強に時間を費やせるため、幅広く、深い知識を習得することが可能となります。

●プログラミング的思考が小学生から必要になる

世界的にIT化が進み、先進諸国を中心にIT人材不足が深刻化しています。日本もそのひとつで、経済産業省発表の「IT 人材の最新動向と将来推計に関する調査結果」によるとIT人材の数は2020年に36.9万人、2030年には78.9万人が不足すると予想されており、IT人材の育成が急務となってきている現状があります。このような背景から文部科学省は、2020年に小学校でプログラミング教育が必修化することを提言しました。小学校ではプログラミング教育を通してITへの関心を持ってもらうことやプログラミング的思考を養うことが大きな目的とされており、今後は小学生からプログラミング的思考が必要になると考えられています。文部科学省が提言して以降、小さな子どもを持つ保護者の間でプログラミングへの関心が高まってきており、書籍やスクール、学習サイトなどを利用して子どもにプログラミングさせるケースが増えています。

子どもがプログラミングを学ぶメリット

何歳からでも始められるプログラミングですが、子どものころから学ぶことで次のようなメリットが得られるといわれています。

●論理的思考が身に付く

プログラミングでは、コンピュータと会話できるプログラミング言語を使って正確な指示を伝えなければ、自分がイメージしている通りに動かすことができません。つまり、プログラミングでは、実行したい処理を実現するためのプロセスを明確にする必要があります。プログラミングは、どのように動かすべきかを考え、実行してうまく動作しなければ、なにが原因かを考えて修正し、再び動かすという手順を繰り返します。この繰り返しの中で、問題の把握と解決するための道筋の立て方を学ぶことができ、ほかの教科の勉強や社会人になっても役立つ論理的思考などの考え方が身に付くといわれています。

●将来の選択肢が広がる

AI(人工知能)やロボット産業だけでなく、企業の情報管理システムの運用などでも技術者が必要となってきており、さまざまな分野でIT人材やプログラミングに対する需要が高まってきています。プログラミングの知識があれば、働き口に困らないで済む可能性が高いです。特に、AIやロボット産業は、今後発展が見込める産業なので、プログラミングができる人の需要も高まっていくと考えられています。また、プログラミングはどこででもできるため、独立してフリーランスとして働くことも可能です。子どもが将来就職するときもプログラミングの需要は高いと予想されているため、プログラミングを学んでおけば就職や転職先の選択肢が広げられるでしょう。

●英語力が鍛えられる

一般的なプログラミングのコードは、英語で書きます。子どものころから一般的なプログラミング言語を使ってコードを書くことにより、英語力が養えるといわれています。ただし、小学校の授業ではプログラミングの学習を通して論理的思考を身につけさせることや将来の選択肢を増やす目的が大きいため、コードの書き方までは習わない可能性が高いです。子どもが、比較的簡単にできるビジュアルプログラミング言語ではなく、一般的なプログラミング言語での学習に興味を持っているのであれば、子どもの興味やレベルにあった教材を買い与えるなど、自発的に学ぶ環境をつくることが大切です。

子どもがプログラミングに触れるきっかけはどうつくる?

プログラミングをさせたいと保護者が考えていても、子どもが興味を示さないことがあります。ただ、なにかのきっかけがあればプログラミングに興味を持ってくれる可能性はあります。

●習い事を始めたいと言ったとき

プログラミング教育を小学校で行うことを文部科学省が発表して以降、子ども向けのプログラミングスクールを開講する企業が増加し、習い事のひとつとして通わせるケースが増えてきています。もし、子どもがなにか習い事を始めたいと言ったら、子ども向けのプログラミングスクールに通わせてあげるのもひとつです。プログラミングスクールでは、学校で習う内容よりも深く学ぶことができ、同じスクールに通う子どもから良い影響を受けて意欲的に学習に取り組める可能性もあるのでおすすめです。

●誕生日などプレゼントを渡す機会があるとき

誕生日プレゼントとして、プログラミングが学べるおもちゃをあげるのも、プログラミングに触れるきっかけになるでしょう。プログラミングが学べるおもちゃのひとつに株式会社バンダイから発売されているタブレット型学習パッド「ドラえもん ひらめきパッド」があります。ドラえもんのキャラクターと一緒に楽しくプログラミングが学べるおもちゃで、対象年齢は3歳から7歳となっています。プログラミング学習以外にも、入学前の準備にぴったりの算数や国語、生活などのアプリが入っているため、楽しみながら勉強をすることができますよ。

●パソコンを買い与えたとき

プログラミングについて学べる学習サイトやアプリがインターネット上にはたくさんあります。パソコンが身近にあれば、そういった学習サイトなどを利用してプログラミングに興味を持たせることができます。学習サイトやアプリでは、基本的な操作をマスターすればだれでも自分のオリジナルゲームを開発することができます。子どもにそのことを伝えることで興味を持たせることができるでしょう。株式会社バンダイが運営するワンダースクールでは、スクラッチというプログラミング学習ソフトを使ったプログラミングの授業などの動画を公開しています。そこで公開している「12.オリジナルゲームにしよう!①「ブロックくずし」:スクラッチで、はじめよう!ゲーム作りから学ぶキッズプログラミング」などの動画を子どもに見せることで、実際にどのようなものが作れるのか、子どももイメージしやすくなり、興味を持つようになるでしょう。

保護者がうまく誘導して健全にプログラミング学習を行おう

プログラミング学習を子どものころから行っておくことで、英語力が鍛えられ、国語や算数などの勉強や将来仕事に生かせる能力を養ったり、就職の際の選択肢を広げたりすることができるといわれています。ただ、保護者が無理にやらせようとしても、子どもが興味を持っていなければ長続きしません。プログラミングを学べるきっかけや環境を作り、子ども自身からプログラミングを学びたいと思わせることができるよう、うまく誘導することが大切です。保護者としては、しっかりと対策を考えつつ、子どもが健全にプログラミング学習を行えるよう、上手にサポートしてあげましょう。プログラミングについて、もっと詳しく知りたいという方は、「そもそもプログラムってなに?」を参考にしてみてくださいね。

 

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