『ウルトラマンZ』の田口清隆監督直伝！お家でできる特撮講座【第2回】
公開日： 2022/02/28
ウルトラマンや怪獣の魅力を手のひらサイズに詰め込んだウルトラソフビ。 このシリーズではそのウルトラソフビを使って、カッコイイ写真や大迫力のムービーを撮る“特撮”のやり方を全3回の記事でご紹介します。 “特撮”のテクニックを教えてくれるのは『ウルトラマンZ』の田口清隆監督。 今回もお家でできる特撮のテクニックを教えてくれちゃいます！
第2回となる今回はジオラマ作りと写真撮影。前回お菓子の箱やペーパークラフト使って作ったミニチュアと、ウルトラマンや怪獣のソフビを使っていよいよ特撮の実践です！
街で怪獣が暴れる写真を撮ろう！
ウルトラマンを登場させる前に、街で暴れる怪獣の姿を撮影していきましょう。人々の暮らす平和な街に迫る怪獣たち！お気に入りの怪獣ソフビを選んで、ビルのミニチュアとあわせてジオラマを作っていきます。
●好きな怪獣を選ぼう！
街で暴れさせる怪獣ソフビを選んでいきます。こわい怪獣を選ぶもよし、可愛い宇宙人を選ぶもよし、ウルトラマンを苦しめた強敵を選ぶもよし。このあとウルトラマンと戦わせるイメージをしながらチョイスしましょう。今回選ばれたのはこちらの3体。映画『ウルトラマンティガ&ウルトラマンダイナ 光の星の戦士たち』に登場した電脳魔神 デスフェイサー。
田口監督が手掛けた『ウルトラマンZ』に登場し、Zたちを苦しめた殲滅機甲獣 デストルドス。
そして『ウルトラマンマックス』第1話に登場した冷凍怪獣 ラゴラス。
この怪獣たちが、ジオラマの街を舞台に大暴れしていきます。
●ジオラマにビルと怪獣を置いていこう！
まず、机の上に工作用紙を敷いていきます。そのまま使うのではなく、あえてひっくり返して置いていくと、裏側がグレーでまるでコンクリートのよう！これがジオラマの地面になります。
工作用紙の地面を敷いたら、その上に怪獣たちを配置。ソフビの位置を決めたらその周りにビルのミニチュアを置いていきます。
怪獣たちが隠れないように、大きいビルは後ろに、小さいビルを手前に置いていくのがコツです。
●暴れている感じをだそう！
ビルを置き終わったところで、怪獣たちが大暴れしている様子を形にしていきましょう。ビルを倒してみたり、少し形を崩してみたり、怪獣に踏みつけさせたりしてみます。
スマホのカメラを構えながら、画面の中をビルで飾っていくようにミニチュアを置いていくのが、カッコよく撮るポイントです。
●カッコいい角度を探そう！
ミニチュアの配置や怪獣たちのポーズが決まったら、いよいよ撮影。ジオラマを広げている机の少し下から見上げるように写すことで、ビルや怪獣たちが大きく迫力あるように見えます。
●新聞紙や綿でジオラマをリアルに！
さらに画面を賑やかにするため、田口監督が取り出したのは小さくちぎって丸めた新聞紙。怪獣が壊したなと思われる場所に散らしていくことで、壊れた街のガレキに見えてきます！
さらに、100円ショップの綿を小さくちぎって置くことで煙や爆発を演出。どこから出ている煙なのかを考えながら置いていくと、リアル感がアップします！
●ライトを使って炎や街の灯りを演出！
ここで100円ショップのアイテムがもう一つ登場。オレンジ色のセロハンを貼ったライトを使います。部屋の電気を暗くして、オレンジ色の光をジオラマの街に当てると……。
まるで燃えているように！さらに、クリスマスツリーなどに使うオレンジ色のイルミネーションライトを置いていくことで街の灯りの様に見えます。
ライトの当て方を変えることで雰囲気も変わっていくので、いろいろな角度から試してみましょう！
ウルトラマン登場の写真を撮ろう！
怪獣たちの写真が撮れたら、今度はウルトラマンの登場する写真を撮っていきましょう。大好きなウルトラマンが街に現れるシーンを、迫力満点で撮影します！
●好きなウルトラマンを選ぼう！
特撮の主役というべきウルトラマンたちを選びましょう。怪獣たちと壮絶な戦いを繰り広げるヒーローをチョイスしていきます。今回選ばれたのは超古代の光の巨人、ウルトラマンティガ。
ウルトラマンゼロの弟子でもある若きウルトラ戦士、ウルトラマンゼット アルファエッジ。
兄弟で戦うウルトラマンのお兄ちゃん、ウルトラマンロッソ アクア。
この3体のウルトラソフビで登場シーンを作っていきます。
●道路と街並みを作っていこう
今回もまずは工作用紙を地面に、カメラのフレーム越しに見ながら真ん中にウルトラマンを並べていきます。位置が決まったら、そこに紙を細く切った線を手前に向かって開くようにハの字に配置します。中央に短く切った紙をさらに置くことで、奥行きのある道路が出来上がり！
道路に沿ってビルを配置することで街並みがどんどん形になっていきます。こちらもカメラを構えながら、画面の中を飾るように置いていくことがコツです。
●田口監督のワンポイントアドバイス！
ここで田口監督からのアドバイス！ビルの写真やペーパークラフトを厚紙に貼って、切り抜いて支えをつけて出来上がるのが“書き割り”。
特撮の画面で奥行きをだしたり、遠くの景色に見えるようにしたりするのに便利なアイテムです。書き割りを奥に配置して、ジオラマのクオリティをアップさせましょう！
●割りばしが驚きのアイテムに変身！
さらに田口監督が取り出したのは割りばしを短く切って色を塗ったもの。これを道路の上に置けば、なんと車に！
ジオラマの出来栄えが、こういうちょっとした小物でぐっと高まります。
●綿とライトで登場を演出！
怪獣たちの時に使った綿とライトを使って、ウルトラマンたちの登場シーンを作っていきます。綿が煙のように見えてカッコいい後光に！
オレンジ色のセロハンを貼ったライトで照らすことで、夕日の雰囲気を作ることもできます。
ウルトラマンと怪獣のバトルを撮ろう！
いよいよ、ジオラマの街を舞台にウルトラマンと怪獣の戦いを撮影していきます。一体どんな写真が撮れるのか……!?
●顔が写るように対決させよう！
出来上がったジオラマにウルトラマンと怪獣を配置していくのですが、どちらかが後ろ向きになると顔が写らずちょっと残念。上手く両方とも顔が写るよう、向きを調整して対決させましょう！
●戦いながら壊れていく街を演出！
怪獣たちとのバトルで倒れたビルや、新聞紙のガレキを増やしていきます。綿の煙やオレンジ色のライトで戦いの激しさを演出。奥にオレンジ色の大きいライトを置けば。まるで沈んでゆく夕日のシーンに！
このようにお家の中や100円ショップにあるちょっとしたアイテムでも、工夫することで映画のような抜群の効果を得ることができます。
ぜひジオラマ作りにチャレンジして、迫力の特撮写真を撮影してみてください！今回の特撮講座はここまで！第三回ではウルトラマンと怪獣がぶつかり合う特撮バトルムービーを撮っていきます。次回も田口監督のアイデア満載のアドバイスで、お家で特撮を楽しみましょう！参考URLhttps://www.youtube.com/watch?v=Zp7M9uyyNqUhttps://www.youtube.com/watch?v=B5MAqvxKe14https://www.youtube.com/watch?v=MXokvgBhkow