プログラミングって何?親子で学ぶべき必要性と今後の方向性
公開日: 2018/03/15
「プログラミング」に興味を持つ人が増えていますが、初心者の場合何のことなのか詳しくはわかっているという人はそれほど多くありません。そこで、プログラミングとは何なのかを、プログラミングの基本や関連するキーワード、必要性などについて、今後の方向性とともにご紹介します。
プログラミングとは
「プログラミングって何?」と聞かれてもうまく説明ができなかったり、説明を聞いてもイメージしにくいと感じたりする方もいるでしょう。そんなときは、「プログラミング」や「プログラム」を生活の中にあるものに置き換えてみるとイメージしやすくなります。
●プログラミング
プログラミングとは、コンピューターが人間の命令通りに動くよう、コンピューターが理解できる言葉で「こうしてほしい」と指示する“行為”のことです。
プログラミングを自動車の製造でたとえると、パーツを組み立てる行為のようなものです。自動車を動かすためには指示通りにパーツを組み立てる必要があります。それと同じで、コンピューターも人間が出した指示通りに動くよう、コンピューターが理解できる言葉で正確に伝えるプログラミングが重要とされています。
●プログラム
プログラムと聞くと、イベント時の計画や予定、行動表などを思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。プログラミングとよく似ていますが、プログラムはコンピューターにさせたい命令を記述したものです。
自動車の製造でいうなら、車を完成させるまでの工程を記した指示書のようなものです。プログラミングは行為のため実態がありませんが、プログラムは指示を記したもののため実態があるのが大きな違いです。
プログラミング言語とは
プログラミングに欠かせないプログラミング言語について説明します。
●プログラミング言語とは
人間がコンピューターに命令を出すときに使われる言葉がプログラミング言語です。プログラミング言語を用いることで、ソフトウェアやアプリケーション、ゲーム、Webページなどの開発が可能になります。
電気を使う機械のほとんどが、人間がプログラミング言語を使って命令を出し、その指示に従って動いており、身近にあるあらゆる物で使用されています。
●プログラミング言語の種類
日本人に対しては日本語、アメリカ人に対しては英語など、人間が相手にあわせて言語を変えるのと同じで、プログラミング言語にもさまざまな種類があります。
大人向けのプログラミング言語は、人工的な言語(単語と文法)が一般的です。しかし、子どもの場合、単語や文法を覚えるのが難しいため、命令が書かれたブロックのようなビジュアルプログラミング言語を用いることが多いです。
●プログラミング言語の例
具体的なプログラミング言語としては、次のようなものがあげられます。
・C言語
・JAVA
・Scratch(スクラッチ)
・JavaScript
・Python
・Ruby
・PHP
これらのプログラミング言語は、それぞれの言語の使用に適した環境でないと使用できないことがあります。したがって、実際にアプリケーションやWebページなどを作る際は、どのコンピューターで動かしたいのかを決めて使い分ける必要があるでしょう。
IT、ICT、IoTの違い
iPhoneが2007年に発売されてから10年以上が経ち、スマートフォン(スマホ)は1人1台持つほど普及しています。スマートフォンの保有率の増加にともない、インターネットも普及し、電車の中やカフェなど場所を問わず誰もがスマートフォンを使う時代になってきました。また、LINEやFacebook、TwitterなどのSNSの影響で、インターネット利用時間も増え、生活の中心になりつつあります。
そんな情報化が進む昨今、ニュースや新聞などではITやIoTなどの言葉をよく見聞きするようになってきました。ただ、ITやIoTといわれてもどのようなことを指すのか曖昧な方も多いのではないでしょうか。そこで、ここでは「IT」、「ICT」、「IoT」は何を指す言葉なのか、それぞれの違いとともに見ていきましょう。
●ITとは
IT(アイティー)は、Information Technology(インフォメーションテクノロジー)の略です。ITは「情報技術」のことで、情報処理を目的とするシステムの構築や開発などのインフラ技術やPCやスマホ、タブレットを駆使したオフィスの業務効率化全般を指します。具体的なものにたとえると、売上の管理が紙からExcelに、手紙がメールになったということです。ただ、ITは広い意味で使われることが多く、一般的にはインターネット通信やコンピューターなど情報処理や通信に関する技術を指すことも多いです。
IT化が進むことで、プログラミング言語を駆使してさまざまなシステムの構築や開発が行われるようになりました。それによりいろいろな運用業務が自動化され、AIの開発を行ったりすることも可能となっています。
●ICTとは
ICT(アイシーティー)は、Information and Communication Technology(インフォメーションアンドコミュニケーションテクノロジー)の略です。ITに「Communication」が追加された言葉で、直訳すると「情報伝達技術」となります。ITとICTは同じような意味で明確な区別はないといわれていますが、ITは単純に情報技術を指し、ICTは情報技術を駆使した活用方法で用いられることが多いです。
日本ではITという言葉の方が浸透していますが、国際的にはICTが使用されることが多く、行政機関のPJTで主に用いられています。
●IoTとは
IoT(アイオーティー)は、Internet of Things(インターネットオブシングス)の略です。「モノのインターネット」といわれることが多いですが、簡単に言うとこれまでつながっていなかったモノがインターネットと繋がる仕組みを指して使われることが多いです。
モノとインターネットがつながることで、外出先からスマートフォンを操作してテレビの録画予約を行うことができます。帰宅前にエアコンの電源を入れて部屋を快適な温度にしておくこともできるようになり、生活の中に情報処理技術が普及してきています。
・IoTの特徴
M2M(Machine to Machine)により、スケールの大きなデータを活用することが可能になりました。IoTにより、インターネットに接続したモノがデータを収集・分析し、結果を人に報告することで、暮らしの中により豊かにしてくれるようになってきているのです。
・IoTの利用シーン
IoTの利用シーンは幅広く、IoT電化製品の遠隔操作だけでなく、自動運転車の普及や健康管理アプリなどの医療分野、音声認識ツールや画像認識ツールなどさまざまな分野で活用できるといわれており、その可能性は無限大です。こうしたインターネットとモノがつながる技術の基本にもプログラミングは関係しています。
2020年からプログラミング教育が必修化
さまざまなシーンでプログラミングが身近なものになっており 、プログラミングを学んでおくことで子どもの将来に役立つことから、日本でもプログラミング教育への関心が高まっています。
●文部科学省がプログラミングを必修化
世界的にIT人材が不足しており、プログラミングは日本だけでなく先進諸国で注目されています。日本でも2020年から小学校の教育課程でプログラミングの必修化を決定しましたが、海外では、すでに小学生や幼児からのプログラミング教育を実施している国があります。
プログラミングの授業が必修化されることで、プログラミングができることが当たり前の時代になる可能性があり、今後受験や就職でも必要な能力とされるかもしれません。
●今後のプログラミング需要
文部科学省によるプログラミング教育の必修化の発表を受け、今後2020年までに、学校の先生や塾の先生、2020年以降に小学校へ入学する子どもなどの間で、プログラミング学習を行う人が増えると考えられており、プログラミング教材に対しての需要が高まると予想されています。
プログラミング教室やプログラミング教材を使って自宅で学ぶことは、プログラミングを学んでいない子よりも優位に立てるため、とても良いことといわれています。しかし、子どもの場合は特に苦手意識を持ってしまうと、モチベーションが下がり、楽しく学習できなくなってしまいます。
事前にプログラミングに親しもうと考えているのであれば、モチベーションを維持して学べるよう楽しいイメージをつけることが大事です。プログラミングを楽しく学習することができれば子どもの未来にとっても有益なものとなるでしょう。
まとめ
IT化がこれからも進んでいくといわれています。2020年から小学校でのプログラミング教育が必修化されることで、子どもたちの将来ではプログラミングが当たり前になる可能性もあり、2020年まではプログラミング教室やプログラミング教材の需要が高まっていくと予想されています。
子どもには早いかなと考える保護者は少なくありませんが、早いタイミングでプログラミングに親しんでおくことで、小学校でのプログラミングの授業でほかの子よりも優位に立て、楽しんで学べるようになることから有益といわれています。
プログラミングというと難しいイメージを抱きがちですが、人間の生活を支える身近なあらゆるモノやサービスのバックグラウンドにプログラミングがあります。プログラミング初心者という保護者の方は、子どもと一緒にプログラミングを学びながら、子どもの将来の可能性を広げてあげましょう。
ワンダースクールでは、「プログラミングってなに?」という動画を公開しています。ぜひそちらの動画もチェックしてみてください。
【参考文献】
TechAcademyは、プログラミングやアプリ開発を学べるオンラインスクールです。短期間で未経験からプロを育てるオンラインブートキャンプを開催。300社・10,000名を超える教育実績。日本e-Learning大賞を受賞。
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