星が光る理由はなに?星の種類と光り方の違いについて

公開日: 2023/04/27

夜空を見上げると、たくさんの星が光っているように見えます。しかし、実際には自ら光っている星とそうではない星の2種類があります。また、自ら光っている星も、光り方や色はそれぞれ違って見えるはずです。そこで、光る星の種類や光る仕組み、星によって光り方が違う理由を解説します。

目次
星が光る仕組み
恒星以外の星は光らない?
なぜ星の光の色は違って見えるのか
星に関するテーマで自由研究をしてみよう
自ら光る星は恒星だけ!光の色には星の情報がたくさん

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星が光る仕組み

晴れている日に夜空を見上げると、きらきらと瞬いている星を見ることができます。宇宙にはたくさんの星があり、どの星も同じように輝いていますが、すべての星が自ら光っているわけではありません。星を大まかに分けると恒星・惑星・衛星の3種類になります。このうち自ら光るのは恒星だけです。

・恒星について

恒星とは自ら光る星のことです。代表的なものだと、太陽も恒星の1つ。恒星には地面がなく、水素を原料にして燃えている巨大な火の玉のようなものです。太陽の中心部の温度は約1600万℃といわれています。

神様や動物の名前がついた星座を構成する星々も、すべて太陽と同じ恒星です。恒星にはさまざまな大きさや明るさのものがあります。地球から眺めると太陽はほかの星よりも大きく見えますが、恒星のなかでは中くらいのサイズです。地球からの距離が比較的近いので、太陽は大きく見えます。

・核融合反応とは

恒星は核融合反応によって、大きなエネルギーを生み出して燃えています。核融合反応とは、軽い原子が衝突しながらくっついて、重い原子になることです。具体的には、中心核で水素原子4つが融合して、ヘリウム原子が作られます。この反応によって爆発が起こり、膨大なエネルギーが生み出されるのです。また、核融合反応を起こすためには高温状態にあることが条件になります。恒星の場合、もともと高温なので核融合反応が起きやすく、反応後に放出されるエネルギーによって反応が続く仕組みができています。

膨大なエネルギーを生み出すことができる核融合反応。うまく活用できれば、エネルギー問題を解決できるかもしれません。このため、現在各国ではこの反応を用いた発電について研究が進められています。

恒星以外の星は光らない?

恒星以外の星は自ら光るわけではありません。しかし、私たちの目には恒星以外の星も光って見えます。自ら光らない星は恒星が出した光を反射しているので、私たちには光って見えるのです。

・恒星の光を反射して光る星の種類

宇宙で輝く星は、おおまかに恒星・惑星・衛星の3種類があります。そのなかで惑星と衛星は自ら光ることはなく、恒星の光を反射して光っています。

惑星とは、太陽の周りをまわっている星です。太陽に近い方から、水星・金星・地球・火星・木星・土星・天王星・海王星の8つがあります。衛星とは、惑星の周りをまわっている星です。それぞれの惑星が衛星を持っていますが、私たちにとって身近なのは地球の周りをまわっている月でしょう。

・恒星以外の星が光を生み出せない理由

惑星や衛星は、恒星のように燃えているわけではありません。もし恒星と同じように燃えていたら、私たちが地球に住むことはできないでしょう。

水星・金星・火星は、地球と同じように岩石でできています。木星と土星は、中心部にある岩石が巨大なガスに覆われている惑星です。天王星と海王星は、氷でできています。衛星である月も、月面着陸できることからわかるように地面のある星です。

このように、恒星以外の星は核融合反応を起こさないので、自ら光ることができません。

なぜ星の光の色は違って見えるのか

空を見上げていると、赤かったり青白かったりと、星によって光の色は違っています。たとえば、冬の星座ならベテルギウスは赤く光る星です。同じオリオン座の右下にあるリゲルは、青白く光っています。

・星の色は表面温度と関係している

光の色は星の温度が影響しています。温度が低いときは波長の長い赤い光が強く輝き、温度が高くなると波長の短い青白い光が強くなるのです。夏の星座だと、さそり座のアンタレスは赤く、こと座のベガが白い星の代表格です。アンタレスの表面温度は約3500℃、ベガは約9500℃と温度に大きな違いがあります。

・色によって星の年齢がわかる

光の色によって、星の年齢もわかります。青白く見えるのは、質量が大きい若い星です。一方、赤く見える星は、質量が小さかったり年老いたりしています。

星に関するテーマで自由研究をしてみよう

星の光について興味がわいてきたら、星をテーマに自由研究をしてみませんか?毎晩星空を見上げて星の明るさや色を観察したり、図鑑で星座の形や名前を調べたりしてみましょう。

・プラネタリウムを作ってみよう

図鑑で星座の形や明るさを調べると、オリジナルのプラネタリウムを作れます。作り方は次の通りです。

1. 四角い空き箱の一面をカッターナイフやハサミで切って「コ」の字型にする
2. リード線で電池とつないで、電気が付く状態になった豆電球を、空き箱の底に固定する
3. 星座の形や星の明るさが同じになるように、黒い画用紙に画びょうで穴をあける
4. 豆電球が点いている状態で、空き箱のあいている面に黒い画用紙を貼りつける
5. 部屋の電気を暗くして、壁などに星座を投影する

星座を投影するときは、左右が反対になるので注意しましょう。

・天体観測をして星の動きや見え方をスケッチしてみよう

夜の星を観察してスケッチするのもおすすめです。夏休みや冬休みなどを利用して毎日観察すると、日によって星の位置が変わる様子も確認できるでしょう。

1. 観察する日にち、時刻、方角をノートに記入する
2. わかりやすい星の並びを見つけて、その位置をノートに記録する
3. 何日間か観察できるときは、違う日のノートを見比べながら星座の動きを確認する

夏に観察するなら、南の空に輝く赤い星アンタレスを目印にさそり座を見つけるとよいでしょう。冬ならば、和楽器の鼓(つづみ)に似た星座がオリオン座です。目印にしやすいかもしれません。

自ら光る星は恒星だけ!光の色には星の情報がたくさん

宇宙にはたくさんの星がありますが、自ら光るのは恒星だけです。地球のような惑星や月と同じ衛星は、恒星からの光を反射して光っているように見えています。恒星の内部では核融合反応による爆発が起きていて、表面温度が低い星でも3000℃以上の熱さになっています。星の色や光り方をよく観察すると、それぞれ違うことに気づくはずです。少し夜更かししても良い夏休みや冬休みを利用して、夜空の星を眺めてみてはいかがでしょうか?

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