【小学生向け】読書感想文の書き方│完成までの流れやポイント

公開日: 2024/05/31

夏休みの宿題でよく出される読書感想文。本を読んで感想をまとめるのは難しく、苦手意識を持っている人も多いのではないでしょうか。しかし、実は書き方のポイントをおさえると、読書感想文は書きやすくなります。しかも、読書感想文を苦手とする子どもが多い分、上手に書ければコンクールで賞をとれるかもしれません。そこで、読書感想文を少し楽に書くための書き方や完成までの流れを解説します。

目次
そもそも読書感想文って何?
読書感想文の書き方
小学生が読書感想文を書くコツ
読書感想文で自分の気持ちを表現しよう!難しく考えすぎずにメモしながら読むのがポイント

そもそも読書感想文って何?

そもそも読書感想文が何なのかがわからない人も多いのではないでしょうか。読書感想文は単に読んだ本を紹介するだけではありません。しかも、一般的な作文や日記とも異なります。

読書感想文とは「本を読んで自分が感じたことを書いたもの」です。このため、本の内容だけではなく、自分が本のなかのどんなところにおもしろさを感じたのか、心を動かされたのかを読み手に伝える必要があります。読書感想文の主役は本ではなく、あくまでも作文を書いている人なのです。

読書感想文の書き方

読書感想文の書き方には5つのステップがあります。それぞれのステップで何をするのかについて流れをご紹介します。

Step1.本を選んで読む

課題図書が学校で指定されていなければ、本を選ぶところからスタートします。実は読書感想文で重要なのは本選びです。自分とはまったく関係のない本や興味のない本を選んでしまうとなかなか感想が出てきません。自分が好きな本や面白そうな本を選ぶと良いでしょう。小学校低学年の場合は、親子で一緒に本を選ぶのもおすすめです。題名やあらすじを少し読んで、興味を持てそうな内容の本なのか考えてみましょう。

本選びが終わったらさっそく本を読み始めます。本を最初から最後まで読むことに集中する人も多いのですが、読書感想文を書くときはメモをとりながら読み進めるのがおすすめです。印象に残ったページや言葉、自分の感想をメモしながら読み進めると後から思い出しやすくなります。自分の本であれば、気に入ったページに付せんを貼ったり線を引いたりしても良いでしょう。

Step2.本の内容を自分の言葉で要約する

本を読み終えたらすぐに、紙やノートに本の内容を書き出してみます。読みながら書いたメモを参考に、本の中で起きた出来事を書いていきましょう。小学校低学年の子どもの場合、保護者の方が質問しながら内容をまとめるのも良いでしょう。「どのような話だったの?」「主人公はどんな人だった?」「どのようなことが起きたの?」などと質問を重ねるうちに内容への理解が深まります。

Step3.自分の感想を整理する

読書感想文で伝えたいことや書きたいことをまとめていきます。読みながら書いたメモや読書後に書き出した内容を見ながら、感想文のなかで伝えたいことを考えていきましょう。このときも、ノートや紙に書きながらまとめると頭の中が整理されやすくなります。低学年の人は保護者の方が「登場人物の中で1番好きな人は誰だった?」「どんなところでドキドキした?」と質問していきながら、子どもの感想を引き出していきます。

Step4.文章の構成を考えて書き出す

作文を書くときは文章の構成を最初に考えておくと、スムーズに書き進められます。読書感想文でおすすめしたいのは次の2つの構成です。

*3部構成
はじめ:本のあらすじや本を読もうと思ったきっかけを書く
なか:心が動いた場面や自分が主人公だったらどうするかについて書く
おわり:本全体の感想や学んだことを書く

*4部構成
起:本を読もうと思った理由や読む前の印象を書く
承:本のあらすじや印象的な場面を簡潔に書く)
転:特に印象に残った場面や言葉、主人公を自分と重ね合わせて
  共感したところなどを書く
結:本全体を通して学んだことや感想を書く

Step5.書き終わった文章を見直す

書き終わったら文章を見直してみましょう。作文の見直しをするときは、音読をおすすめします。実際に声を出してみると、間違えていたり読みにくかったりする場所を見つけやすくなるからです。漢字の書き間違いなども修正しましょう。

小学生が読書感想文を書くコツ

小学生が読書感想文をスムーズに書くために知ってほしいコツが3つあります。気を付けると読みやすい読書感想文になるので、書き始める前にチェックしておきましょう。

下書きをしてから原稿用紙に書き出す

宿題で読書感想文を書くときは、学校から原稿用紙が配られることもあるでしょう。早く宿題を終わらせたいからと、すぐに原稿用紙に書き始める人もいるかもしれません。しかし、いきなり原稿用紙を使うと間違えたときに書き直すのが難しくなります。特に長い文章を書き直すときはたくさん消しゴムをかけることになり、原稿用紙がぐしゃぐしゃになることもあるでしょう。このため、原稿用紙を使う前に、違う紙やノートにある程度書きたいことを下書きをおすすめします。自分が書きたいことがまとまったら、原稿用紙に清書すると良いでしょう。

原稿用紙の正しい使い方を意識して書く

原稿用紙には独自の書き方のルールがあります。読書感想文を書くときは、ぜひ正しい使い方を意識しましょう。主な原稿用紙の書き方ルールは次の通りです。

*タイトルは3マスあけて書く
*名前は姓と名の間に1マスあけ、下にも1マスあくようにする
*段落の最初は1マスあけて書き始める
*通常句読点(、や。)に1マス使うが、行の終わりにきたら文字と一緒に書く
*会話文はかぎかっこ(「」)で囲む

文体をそろえる

文章は文体をそろえると読みやすくなります。文体とは文末の表現のことです。ていねいな表現の「です・ます」を使うか、言い切り表現の「だ・である」にするか、どちらかにそろえましょう。

読書感想文で自分の気持ちを表現しよう!難しく考えすぎずにメモしながら読むのがポイント

読書感想文は夏休みの宿題のなかでも時間がかかる宿題です。本を読んで感想をまとめるのは大人でも難しいことなので、読書感想文が苦手だという小学生が多いのも理解できます。読書感想文は「本の紹介をする文章」だと思う人が多いようですが、実は1番知りたいのは「本を読んだあなたのこと」です。本そのものの内容よりも、本を読んでどのような気持ちになったのか、自分が本の登場人物だったらどういう行動するのかなどを読み手に伝えてください。

難しく考えずに、友達に伝えるような感覚で書くのも良いでしょう。また、長い物語だと読んでいるうちに内容を忘れることもあります。読みながら印象に残ったところはメモしておくと、感想文はぐっと書きやすくなるはずです。


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