飛行機が飛ぶために必要な4つの力や仕組みを解説!挑戦したい自由研究テーマ

公開日: 2022/11/30

大きくて重たい金属の塊であるはずの飛行機が、どうして空を飛べるのでしょうか。 その秘密は、推力(すいりょく=推進力)、抗力(こうりょく=抵抗力)、揚力(ようりょく)、重力(じゅうりょく)という4つの力にあります。これらの力をうまく利用することで、飛行機は空を飛んでいます。

今回は、この4つの力について学びます。さらに4つの力の働きを確かめる簡単な実験もやってみましょう。

目次
飛行機が飛ぶ仕組み は?
【抗力と重力】ティッシュペーパーが落ちる速度を比べてみよう
【推力】ふくらませた風船の力で車を走らせてみよう
【揚力】翼に見立てた厚紙を浮かせてみよう
飛行機は空気の力を上手に利用して飛んでいる

飛行機が飛ぶ仕組み は?

物体は、動いているときにさまざまな力を受けています。中でも、前後上下の4方向に働く強い力があり、それぞれ推力、抗力、揚力、重力と呼ばれます。4つの力はどのような働きをしているのか、解説します。

・飛行機が受ける4つの力

飛行機が受ける4つの力には、次のような働きがあります。

推力(=推進力) 前に進もうとする力
抗力(=抵抗力) 進行を妨げて、逆方向に引き戻そうとする力
揚力 上向きに引き上げようとする力
重力 下向きに引き下ろそうとする力

このうち、推力と揚力は飛行機が空に浮かんでいるために必要な力です。抗力と重力は、地上に降りるために必要な力です。4つとも飛行機にとって必要な力であり、これらの力を上手にコントロールすることで、飛行機は空を飛んでいます。

・前に進むための推力と、押し戻そうとする抗力

推力は、物体を前に押し出そうとする力のことです。抗力は、進行方向とは逆の方向に引き戻そうとする力です。物体の動きが速かったり、表面積が大きかったりするほど抗力は強くなります。

飛行機で考えてみましょう。たくさんの乗客を乗せて飛ぶ飛行機は大きくて速いので、とても強い抗力がかかります。前に進むためには、抗力に負けない強い推力で押し出す必要があります。飛行機の推力を生み出しているのが、ジェットエンジンやプロペラです。後ろ向きに勢いよく風を吹き出すことで、推力を発生させています。

・飛ぶための揚力と、落ちようとする重力

重力は、物体を地面に向かって引き寄せようとする力です。地球には重力があるので、人間は地面の上に立っていられますし、上に投げたものは下に落ちます。

飛行機が飛ぶためには重力に逆らうくらい、強く上向きに働く力が必要です。この力が揚力です。強い揚力を生み出すために重要な役割を果たしているのが、飛行機の胴体についている左右の主翼です。

・揚力を生み出しているのは飛行機の翼

飛行機の翼の断面 (垂直に切って横から見た様子)をみると、上の面は前のほうが丸く膨らんで後ろのほうがだんだんと細くなる流線形をしているのに、下の面は平らになっています。この翼の形が揚力を生み出すポイントです。

高速で前に進んでいる飛行機には抗力の強い空気がぶつかります。翼にぶつかった空気は翼の形にそって上下に分かれて流れるのですが、このとき翼の上と下とで空気の流れの速さが変わります。流線形をしている翼の上のほうが空気の流れが速くなるのです。

空気には、流れが速いときに圧力が小さくなり、流れが遅いときは圧力が大きくなるという性質があります(ベルヌーリの定理)。この性質により、翼の下から受ける圧力のほうが大きくなり、上向きに働く揚力が発生するという原理になります。

発生した揚力が大きければ、飛行機は重力に逆らって飛ぶことができます。離陸や着陸をするときは、機体を安定させておくために、よりたくさんの揚力が必要になります。 特に着陸するときは推力がなくなることから、失速して機体が不安定になりやすくなります。そのために操縦士は主翼についているスラットやフラップ、スポイラーと呼ばれる装置を操作して、抗力や揚力をコントロールしているのです。

飛行機を飛ばすための4つの力の働きはわかりましたか。それでは、ここからは4つの力を利用した簡単な実験をしてみましょう。

【抗力と重力】ティッシュペーパーが落ちる速度を比べてみよう

重力は、物体が地面に引き寄せられる力で、どんな物体にも等しく働きます。抗力は、進行を妨げて逆方向に引き戻そうとする力で、動きが速いほど、物体の表面積が大きいほど、強い力が働きます。この2つの力を同時に確かめる実験をしてみましょう。

ものを落とすと、重力によって下に落ちます。重力の大きさは物体の重さによって変化しますが、同じ重さのボールを同じ高さから落とせば、同時に下に落ちるはずです。では、丸めたティッシュペーパーと丸めていないティッシュペーパーではどうなるでしょうか。

《用意するもの》
ティッシュペーパー(2枚)

《実験の仕方》
1. 片方の手でティッシュペーパーをつまみ、もう片方の手ではティッシュペーパーを小さく丸めて握ります。
2. 両手を前に出し、同時にティッシュペーパーから手を離します。

実際にやってみると、小さく丸めたティッシュペーパーのほうが早く落ちます。丸めていないティッシュペーパーはひらひらと揺れながら、ゆっくり落ちていきます。

かかっている重力も物体の重さも同じなのに、落ちる速さが違うのは、抗力の強さが違うためです。丸めていないティッシュペーパーは、表面積が大きいため、引き戻そうとする抗力が強く働き、丸めたティッシュペーパーよりも落ちる速度がゆっくりになったのです。

《こんな実験もしてみよう》
・ 丸めたティッシュペーパーと、丸めていないティッシュペーパーを前に向かって放してみましょう
・ 丸めたティッシュペーパーと、丸めていないティッシュペーパーを上に向かって放り投げてみましょう

どの方向に向けて手を放しても、丸めたティッシュペーパーのほうが早く遠くにいき、丸めていないティッシュペーパーの動きはさえぎられるように遅くなります。
抗力は、どの方向に対しても働くことがわかります。

【推力】ふくらませた風船の力で車を走らせてみよう

推力は、物体を前に押し出す力です。簡単な工作で作った段ボール自動車を、風船の力で走らせてみましょう。

《用意するもの》
・風船
・段ボール
・竹串(2本)
・ストロー(2本)
・ペットボトルのキャップ(4個)
・セロハンテープ
・キリ

《模型の車の作り方》
1.ケガをしないように注意しながら、キリを使ってペットボトルキャップの中心に穴を開けておきます。
2.1本目のストローを使って、5センチくらいに短く切ったストローを2つ用意します。
3.竹串を2のストローに通してから、両端に1のキャップを付けます。これがタイヤになるので、同じものを2つ作りましょう。
4.はがきくらいの大きさに切った段ボールの裏側に、3で作ったタイヤのストロー部分をセロハンテープで貼ります。前後に2つとも貼りつけましょう。
5.もう1本のストローの先に風船を付けたら、外れないようにセロハンテープで風船をとめます。
6.段ボールの表側に、⑥で風船を付けたストローを貼ります。

《走らせ方》
ストローで息をふきこんで風船をふくらませ、廊下などの平らなところに段ボール自動車を置いて走らせてみましょう。風船を大きくふくらませたほうが、推力が大きくなるので、たくさん走ります。

《こんな実験もしてみよう》
・ストロー付の風船をミニカーに取り付けても走るかどうか試してみましょう
・風船だけを大きくふくらませてから、ぱっと手を離したらどうなるか試してみましょう

【揚力】翼に見立てた厚紙を浮かせてみよう

揚力は物体を上向きに引っ張り上げる力です。飛行機の翼に見立てた厚紙に風を当てて、それが浮かぶか実験してみましょう。

《用意するもの》
・厚紙
・竹串(2本)
・ストロー(2本)
・発泡スチロール
・セロハンテープ
・ドライヤー

《翼に見立てた模型の作り方》
1.厚紙を半分から少しずらして折り、平べったいかまぼこ型になるようにして セロハンテープでとめます。
2.厚紙の真ん中にストローよりも大きな穴を2つ開けます。
3.開けた穴にストローを通してから、ストローの中に竹串を入れて、発泡スチロールに刺します。

《実験の仕方》
発泡スチロールの上にある模型の横から、ドライヤーで風を当ててみると、模型が浮き上がります。

《こんな実験もしてみよう》
・A4コピー用紙の両端をつまんで奥の方にたらした状態で横から紙の 上側に思いきり息を吹きかけてみよう。紙が浮き上がってきたら実験成功です 。

飛行機は空気の力を上手に利用して飛んでいる

今回は、飛行機が飛ぶときに働く4つの力について学びました。中でも、揚力の仕組みは少し難しいですが、飛行機が飛ぶために最も大切な力です。

重力は一定ですが、揚力や推進力、抗力は強めたり弱めたりして制御できます。これらの力を上手にコントロールすることで、飛行機は自由に飛ぶことができるのです。

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