イースターは何の日?シンボルの意味やイベントの楽しみ方

公開日: 2022/12/28

イースターという行事をご存じでしょうか。キリスト教でとても重要な日であり、海外ではハロウィンやクリスマスと並ぶ季節の行事として長く親しまれています。この記事では、イースターとはどういう日でどんなことをするかを紹介します。海外の文化を学ぶことにもつながりますので、ぜひ読んでみてください。

目次
イースターとは
イースターのシンボル
イースターの楽しみ方
イースターのときに楽しむ食事
日本でもイースターがメジャーな日が来るかも?

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イースターとは

イースターとは、キリスト教の「復活祭」のことです。キリスト教の聖書では、イエス・キリストが十字架にかけられて亡くなり、その3日後に復活したといわれています。その復活をお祝いするお祭りを復活祭と呼んでいるのです。

イースター(Easter)という言葉は、古代ゲルマン神話における春の女神の名前である「エオストレ(Eoster)」が由来であるといわれています。これは、春を象徴するエオストレのイメージがイエス・キリストの復活と通じるからであるとされており、イースターには春の訪れを祝う意味も込められています。なお、イースターはドイツ語では「オースタン(Ostern)」とも呼ばれています。

・イースターはいつ?

イースターは、日本の祝日のように日付が決まっているものではありません。イースターは「春分の日の後に、最初の満月の日の次の日曜日」と定められています。これは、イエス・キリストが亡くなった日が日曜日にあたるといわれているためです。ただし、キリスト教では宗派によって暦(こよみ)の考え方が異なることから、同じイースターでも宗派によって日にちが異なります。

例えば、カトリックやプロテスタントなど西方教会のイースターは2021年では4月4日、2022年は4月17日でしたが、正教会など東方教会のイースターは2021年が5月2日、2022年は4月24日でした。2023年のイースターは、西方教会と同じく、グレゴリオ暦を用いている日本では4月9日です。

・イースターでは何をするの?

アメリカをはじめ、海外各国ではイースターは季節のお祭りとして親しまれ、イベントを催したり、家や庭をにぎやかに装飾したり、ご馳走を用意したりしてさまざまな楽しみ方で盛大にお祝いをする日となっています。キリスト教の信者にとって、イースターはクリスマス以上に重要な日であるとされ、教会ではイースターに礼拝を行うこともあります。

・日本とイースター

日本でイースターは、ハロウィンやクリスマスほどの人気はありません。イースターの日付が毎年変わることから、日本ではイースターイベントがなかなか定着しない理由であると考えられています。しかし、大型テーマパークや百貨店、アイスクリーム専門店や菓子メーカーなどが毎年イースターにイベントを開催することが増えており、徐々に注目を集めています。日本では宗教的な要素を控えめに、季節のイベントとして扱われていることが多くなっていることが特徴です。

・イースター島との関係は?

「イースター島」という海外の島を聞いたことがあるでしょうか。イースター島はチリ領の太平洋に位置する火山島で、巨大な人面の石像彫刻である「モアイ像」が島のあちこちに建てられていることで有名です。イースター島は、1722年のイースターに発見されたことにちなんで、イースター島と名づけられました。

イースターのシンボル

イースターでは、「イースターエッグ」と呼ばれる卵がシンボル(象徴)として扱われています。卵からは新しい命が誕生しますが、それが生命や復活の象徴とされており、処刑された後に復活したイエス・キリストを連想するといわれているのです。イースターでは卵にカラフルな色を塗った「イースターエッグ」が作られ、部屋に飾ったり、イースターのゲームイベントで使われたりします。

・イースターバニー

イースターでシンボルとなるのは卵だけではありません。うさぎもイースターを象徴する存在です。うさぎは一度にたくさんの子どもを産み、また生涯で何度も妊娠と出産を繰り返す生き物であることから、生命や豊穣の象徴としてイースターでもモチーフにしばしば使われます。卵はイースターではイースターエッグとなりますが、うさぎはイースターでは「イースターバニー」となります。海外でも、イースターバニーはイースターエッグやお菓子を運んできてくれる存在という言い伝えがあるほどです。

・イースターリリー

「リリー」は「ユリ」のことで、イースターにテッポウユリを教会の祭壇に飾るといった習慣もあります。そのことから、イースターに飾られるテッポウユリは「イースターリリー」と呼ばれます。

・街にはイースターのモチーフがあふれる

海外では、イースターの時期になると卵やうさぎをモチーフにしたお菓子が街のいたるところに並びます。英語圏やドイツではウサギをかたどったチョコレートが作られます。海外の人たちは、ハロウィンやクリスマスと同じくらいイースターを楽しみにしており、当日はたくさんのご馳走を用意して盛大にお祝いするのです。

イースターの楽しみ方

イースターでは、卵の中身を取り出して空になった卵のからに、色を塗ってイースターエッグを作る「エッグペイント」が行われます。また、卵の代わりに卵の形をした紙粘土を使ってイースターエッグを作ることもあります。

・エッグロール

エッグロールは、イースターの伝統的な定番のゲームイベントであり、毎年ホワイトハウスでも開催されるほどの人気を集めています。エッグロールの内容は「卵転がし競争」で、長い柄のスプーンを使ってイースターエッグを上手に転がしながらゴールまで運ぶゲームです。

・エッグハント

エッグハントは、イースターエッグを家の庭や公園などに隠し、家族全員で探しに出かけるゲームイベントです。エッグロールと並んで、イースターの伝統行事として親しまれている遊びです。

イースターのときに楽しむ食事

イースターのときにはどのような料理が楽しまれているご存知でしょうか。卵の印象が強いですが、それ以外の料理も振る舞われています。

・卵料理

イースターで振る舞われる料理にはおいしい卵料理が多いです。定番は「デビルドエッグ」と呼ばれるメニューで、海外では昔から伝統的な料理として親しまれています。一見すると「悪魔」を連想する不吉な料理のように思えますが、実際は濃い味付けや辛いスパイスを意味する「デビル(Devile)」が語源となっています。

デビルドエッグは理科の実験でもお馴染みの紫キャベツや、カレーで使うターメリックなどを使ってゆで卵にカラフルなデコレーションを行い、ニシンの酢漬けやアンチョビなどを乗せて彩ります。デビルドエッグは家庭によってさまざまな工夫が凝らされ、オリジナルのレシピも多くあります。ちなみに、海外ではこのデビルドエッグ専用のお皿が売られているほどで、そのくらいポピュラーな料理だといえるでしょう。

・肉料理

イースターで振る舞われる肉料理には特別な意味があります。宗派や地域によっては、イースターの前に断食や摂食を行って肉や卵を断ち、イースターの当日に解禁するのです。イースターのメインメニューではラム肉を使うことが一般的で、これはイエス・キリストが「神の子羊」と呼ばれることから連想されています。また、子羊はその性格や姿から、「忍耐」や「潔白純粋」のシンボルとして扱われることもあります。

日本でもイースターがメジャーな日が来るかも?

海外では、宗教としての意味合いだけでなく、季節の定番行事としても親しまれているイースター。ハロウィンやクリスマスがそうであるように、イースターもいつか日本で大人気となる日が来るかもしれません。

実際、日本でもイースターに合わせて特別な卵料理や肉料理を用意する家庭があったり、カラフルなイースターエッグを工作して遊んだりする人もいます。春の訪れを喜ぶ楽しいイベントでもありますので、春先には自分の家でもイースターをお祝いしてみてはいかがでしょうか。

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