ラグビーにはどのようなポジションがある?動物に例えてみた
公開日: 2023/02/28
「ラグビーにはどんなポジションがある?」「ポジションごとの役割が知りたい」と思ったことはありませんか?この記事では、各ポジションの役割がイメージしやすいように、動物に例えて解説しています。ラグビーをもっと楽しみたい人はぜひ読んでくださいね。
- 目次
- ラグビーはどのようなスポーツ?
- ラグビーのポジションは大きく分けて2種類ある
- 力持ちでぶつかり合いが得意なポジション「フォワード(FW)」
- 足が速くてパスやキックが得意なポジション「バックス(BK)」
- ポジションの役割がわかると、ラグビーがもっと楽しくなる
ラグビーはどのようなスポーツ?
まずは、ラグビーはどのようなスポーツなのか、簡単に押さえておきましょう。
・ラグビーは「15人対15人の陣取りゲーム」
ラグビーは1チーム15人で戦います。相手チームと1つのボールを奪い合い、突破やキック、パスなどを使って相手陣地に攻め入ります。自分たちの陣地を前に広げつつボールを前進させていく様子から「陣取りゲーム」とも言われています。
・イギリスで生まれたラグビーの歴史
ラグビーは、1820年頃にイギリスで始まりました。ラグビー校でフットボールの試合を行っているときに、ある少年がボールを手で持って走ったことが発祥とされています。ラグビーの初めてのルールは1845年に作られました。次第にルールが整っていき、現在に近い形が完成したのが1871年。ラグビーの国際統括機関(IRB)は、この時をラグビー競技誕生の年と定めています。
・敵も味方も関係なく!友情を深める「ノーサイドの精神」
ノーサイドとは、ラグビー用語で試合終了のことです。今は「フルタイム」と呼ぶのが一般的になりました。試合が終われば、敵や味方、勝った負けたの区別がなくなり、お互いの健闘を称え合うという、ラグビー独特の考え方が表されています。
ラグビーのポジションは大きく分けて2種類ある
ラグビーには、15種類のポジションがあります。大きく分けると「フォワード(FW)」と「バックス(BK)」があり、それぞれのポジションに応じて背番号も決まっています。
力持ちでぶつかり合いが得意なポジション「フォワード(FW)」
フォワードはチームの中で前に位置する8人のこと。スクラムを組むメンバーです。フォワードの中でも、一番前でスクラムを組む3人(1番~3番)を「フロントロー」、それを後ろから支える2人(4番・5番)を「セカンドロー」、一番後ろから押し込む3人(6番~8番)を「バックロー」または「サードロー」と呼びます。
・大きくて強いパワー自慢の選手たち
フォワードの主な役割はボールを奪うことです。スクラムに代表されるように、激しいぶつかり合いや、力を使ってボールを確保するため、大型でパワーがある選手が揃っています。
・フォワードのポジションを動物で例えると
それぞれのポジションの役割がイメージしやすいように、動物に例えました。どのようなものがあるか見ていきましょう。プロップ(PR) 背番号1番&3番 = ゾウスクラムの最前列で相手に立ち向かいます。後ろから支えてくれる味方の力も使って、前に押し続けていきます。専門性が高いので、スクラム職人とも呼ばれています。「土台・支柱」という意味を持つプロップは、大きな体とパワーを誇る縁の下の力持ち。どっしりとした体格がゾウのイメージにぴったりです。ラインアウトしたときにジャンパーを持ち上げる「リフター」の役割も担っています。フッカー(HO) 背番号2番 =イノシシスクラムの最前列の真ん中に位置し、フォワード8人全員の力をまとめてコントロールします。スクラムで押し合いながらボールを足で掻き出して味方に渡す「フッキング」は、イノシシのような動きだと言われることも。ラインアウトしたときのボールの投げ入れも行います。ロック(LO) 背番号4番&5番 = キリンラインアウトしたボールをキャッチする、「ジャンパー」の役割を果たすことが多い、空中戦の重要ポジションです。相手チームより高い方が有利なので、チームの中でも長身の選手が務めます。スクラムのときに、プロップの足の間に腕を入れて形が崩れないように錠をかける(ロックする)ことからこの名前がついています。フランカー(FL) 背番号6番&7番 = ゴリラタックルで相手の攻撃を止めるのが大きな役割。パワフルなプレーでチームを支えています。味方選手がボールを持つ相手選手を倒したときに素早く飛び込んでボールを奪う「ジャッカル」というプレーはまるでゴリラのよう。フランカーの見せ場です。フォワードの中では特に運動量と仕事量が求められます。ナンバーエイト(No.8) 背番号8番 = ライオンフィールドのどこにでも顔を出し、自由にプレーするポジションです。相手陣を食い破るために、技術やスピード、パワーなど全てにおいて高い能力が求められます。チームの先陣を切って攻撃していくイメージは、百獣の王ライオンにぴったり。FWの中では花形ポジションとされています。
足が速くてパスやキックが得意なポジション「バックス(BK)」
次にバックスのポジションを見ていきましょう。バックスは、チームの中で後ろに位置する7人を指します。その中でも、フォワードとバックスの繋ぎ役になる前列の2人(9番・10番)をハーフバック、最後尾(15番)をフルバック、その間に位置する4人(11番~14番)をスリークォーターバックと呼びます。
・素早く動くスピード自慢の選手たち
バックスは、スクラムから出てきたボールを繋いで得点を狙うメンバーです。走る・蹴る・繋ぐプレーが多いため、俊敏でスピードがある選手が多くいます。
・バックスのポジションを動物で例えると
それでは、バックスのポジションを動物に例えるとどのようになるか、見ていきましょう。スクラムハーフ(SH) 背番号9番 = サルパスでチームをコントロールする、パスのスペシャリストです。「スクラムと連携するハーフバックス」という意味でこの名前が付いているように、スクラムから出てきたボールをさばいて攻撃を展開させるのが役割です。ボールの近くに素早くポジションをとれるように、運動量や俊敏性、瞬発力などが求められます。スタンドオフ(SO) 背番号10番 = 人間国際的にはフライハーフ(FH)と呼ばれています。バックス陣を率いるだけではなく、チーム全体の司令塔の役割を果たします。スクラムハーフからボールを受け取り、パスやキック、ランによって攻撃の起点になります。多くの選択肢の中から瞬時に状況判断をする頭の良さが求められることから、人間が選ばれています。ウイング(WTB) 背番号11番&14番 = チータータッチライン際でボールを受け、俊足を活かして相手を抜き去るトライゲッター。チーム内でも足が速い選手が選ばれることが多いポジションです。相手の守備を振り切って走るスピードや俊敏さは、チーターのようだと言われます。センター(CTB) 背番号12番&13番 = トラフォワードに比べると小柄な選手が多いバックスですが、その中で大柄なのが、このポジション。攻撃の時には力強く突進し、守備の時には鋭いタックルをするといったように、相手選手とのコンタクトが多くあります。攻守共に激しくプレーできる体格とスキルが必要になります。フルバック(FB) 背番号15番 = タカチームの一番後ろに位置し、「鷹の目」のように試合全体を俯瞰してプレーします。相手のロングキックやハイパントキック(高く蹴り上げるキック)を確保するための、キャッチ能力や競り勝つ強さは、フルバックに欠かせない能力です。相手陣地に深く蹴り込むための正確なキックも求められます。1対1で負けない守備能力も必要な、チームの最後の砦です。
ポジションの役割がわかると、ラグビーがもっと楽しくなる
ポジションごとの背番号や、役割、動物のイメージをお伝えしました。どのような動物に例えるかは、人によって違うかもしれません。しかし動物のイメージがあると、それぞれが果たす役割がわかりやすくなるはずです。体の強さ、足の速さ、頭の良さなど、どの選手も自分の長所を活かせるポジションにいます。どのようなプレーを繰り広げるか注目して観てみると、ラグビーがもっと楽しくなるはずですよ。