卓球のルールはどうなっている?試合の進め方や気をつけたいマナー

公開日: 2023/11/02

卓球は老若男女楽しめるスポーツなので、遊びでやったことがある方も多いのではないでしょうか。しかし「あれ、今のプレーはなんだったんだろう?」「正しいルールはよくわからない!」と思ったことはありませんか?

目次
卓球の試合で使う用具は?
卓球の試合の基本ルール
卓球はシングルスとダブルスでルールが違う?
押さえておきたい卓球のマナー
一度ルールを覚えれば卓球がもっと楽しく!

卓球の試合で使う用具は?

まずは卓球の試合で使う用具の種類や規定についてご紹介します。

・ラケット

卓球ラケットは、木製の板と持ち手に、ラバー(ゴム製の板)を貼って作られています。意外かもしれませんが、大きさ・形・重さについての決まりはありません。ラケットの形は、大きく分けると「ペンホルダー」と「シェークハンド」の2種類があります。

ペンホルダーは親指と人差し指でペンを持つように握るタイプで、手首が動きやすいのが長所です。シェークハンドは握手のような持ち方をするタイプ。バックハンド(ラケットを持たない側にきたボールを打つこと)への対応のしやすさが長所です。木やラバーの形状、加工の仕方などは多種多様にあります。そのため、選手は自身のプレースタイルに合うものを選んでいます。

・ボール

卓球のボールには次のような決まりがあります。 直径4センチメートルで、重さは2.7グラム。 色は白またはオレンジの無光沢。完全な球体に近いかどうかでボールのランク付けがされています。最上位のものは表面に★が3つ印刷されており、多くの大会ではこの3スターが使われています。

・卓球台(コート)

長さ274センチメートル、幅152.5センチメートル、高さ76センチメートルの水平な長方形の台で行います。台の真ん中に張られているネットは、高さが15.25センチメートルです。台の長辺にはサイドライン、短辺にはエンドライン、真ん中には台を左右に2分するセンターラインという白線が記されています。

卓球の試合の基本ルール

次に試合の基本ルールを解説します。

・得点と勝敗の決め方

卓球は、1ゲーム11点制の、5ゲームズマッチまたは7ゲームズマッチで行います。一般の大会はほとんどが5ゲームズマッチ。オリンピックなどの大きな大会では7ゲームズマッチが採用されています。先に過半数のゲームを取ったほうが勝利です。もし得点が10対10の「デュース」となった場合は、2点差がつくまでゲームを続けます。通常サーブ権は2点ごとの交替ですが、デュースのときは1点ごとに交替します。1ゲームが10分以上続いた場合は、長時間の試合を防ぐために「促進ルール」を適用します。これは、審判が打ち合いの数を数え、レシーバー(サーブを受ける選手)が13回返球した時点でレシーバー側に点数が入るものです。サーブ権は1本交替に変更されます。ただし両者の得点の合計が18点以上の場合は適用されません。1ゲームを終えたら、「チェンジエンド」で場所を入れ替えます。最終ゲームでは、どちらかが5点取った時点でチェンジエンドをします。

・サーブとレシーブ

卓球における1球目をサーブ、2球目以降をレシーブといいます。サーブは「サービス」ともいいます。自分のコートにボールをワンバウンドさせたあと、相手コートにバウンドさせられれば成功です。失敗すると相手に得点が入ります。サーブを行うときは、次のことに注意しなくてはいけません。 ボールとラケットは相手に見えるようにする ボールを乗せた手を開いて止めたあと、真上に16センチメートル以上上げる(トス) トスしたボールを空振りするとサーブミスで1失点ネットイン(打ったボールがネットまたはネットの支柱に触れて相手コートに入ること)     の場合はサーブを打ち直すレシーブは、相手が打ったボールが自分のコートにワンバウンドしたあと、相手コートに打ち返せれば成功です。失敗すると相手に得点が入ります。ダイレクト(ノーバウンド)で返球はできません。どちらのサーブで始めるかは、試合前のじゃんけんやコイントスで決定します。勝った選手がサーブ、レシーブ、コートのいずれかを選びます。サーブかレシーブを選んだ場合は、もう一方の選手はコートを、コートを選んだ場合は、もう一方の選手はサーブかレシーブのどちらかを選択します。

・ラリー

連続して打ち合うことをラリーといいます。ネットインやエッジボール(打ったボールが台の角やふちに当たること)も正しいリターンとみなされます。しかし、台の側面に当たった場合は無効となり、相手に得点が入ります。

・休憩とタイムアウト

各ゲームの間には1分間の休憩があります。このときは、ベンチでコーチのアドバイスを受けたり、水分補給をしたりできます。各ゲームで、両選手の得点の合計が6の倍数になるときと、最終ゲームのチェンジエンドのときは、短時間タオルの使用が認められます。各選手は1試合に1回、1分以内の「タイムアウト」を取り、ベンチコーチのアドバイスを受けられます。

・反則

次に、卓球の試合で起こりやすい反則をご紹介します。これらの反則を犯すと相手に1点が与えられます。 ハンドオンテーブル:ラリー中にフリーハンド(ラケットを持っていない手)が台に触れることです。 タッチトネット:体やラケットがネットに触れることです。 〇ダブルヒット(2度打ち):故意にボールを続けて2回以上打つことです。故意ではない2度打ちは有効だとされています。 ムーブドテーブル:故意か否かを問わず、台を動かしてしまうことです。 〇フォルト:サーブを決まった方法で行えなかった場合に取られる反則です。

卓球はシングルスとダブルスでルールが違う?

卓球の試合形式には、1対1の「シングルス」、2対2の「ダブルス」、4~6人がシングルスとダブルスを組み合わせて行う「団体戦」の3つがあります。シングルスは同性同士ですが、ダブルスと団体戦は男女混合で行う場合もあります。基本的なルールはシングルスもダブルスも同じです。しかし以下の点がダブルス特有となっています。 サーブを対角に打つ 2人が交互に打つそれぞれ具体的に解説します。

・サーブを対角に打つ

シングルスでは、コートのどこにサーブをしてもかまいません。ダブルスではサーブを打つ場所が決まっています。サーバーは自分のコートの右半面にバウンドをさせてから、相手コートの右半面に入れなくてはいけません。

・2人が交互に打つ

ダブルスのラリーでは、ペアの2人が交互に打たなくてはいけません(A→X→B→Y→Aの順番)。サーブ権が代わっても、打つ順番は同じままです。

また、シングルスと同様に1ゲームごとにチェンジエンドを行いますが、その際にサーバーとレシーバーの組み合わせが変わります。1ゲーム目でA→X→B→Y→Aと打っていた場合、2ゲーム目ではA→Y→B→X→AまたはB→X→A→Y→Bの順になるということです。フルゲームになった場合は、シングルスと同様にどちらかが5点取った時点でチェンジエンドを行い、レシーブ側のペアがレシーバーを交代します。

押さえておきたい卓球のマナー

卓球を楽しむためには、選手を尊重してマナーを守ることも大切です。具体的にどのようなものがあるかご紹介します。

・ネットインとエッジボールのマナー

ネットインとエッジボールはどちらも有効な返球のため、ルール上は問題ありません。しかしボールの軌道が変わって相手選手が打ちにくくなるため、「すみません」と言葉をかけたり、手を上げたりして、謝る習慣があります。

・観戦中のマナー

選手がサーブの準備に入ってから得点が決まるまでの間は、静かに観戦するようにしましょう。声援などは、得点が決まって次のプレーに移るまでの間だけにするのが基本です。また、ミスや失点に対して、ため息などのマイナスの態度を取らないようにして、選手が気持ちよくプレーできるように配慮が大切です。

・バッドマナー

卓球では、行うべきでない行為をバットマナーとして定めています。具体的には次のようなものがあります。 サーブをわざとゆっくり行うなどの、遅延行為 休憩やタイムアウト以外のときに指示を受ける 言や威嚇、必要以上の抗議などを行うバッドマナーを行うと初回はイエローカードが出されます。さらに続くとレッドカードが出され、相手に1点が与えられます。

一度ルールを覚えれば卓球がもっと楽しく!

卓球の試合の進め方やマナーなどを解説しました。基本ルールはそれほど難しくないため、一度覚えればプレーや観戦への理解がだいぶ深まるはずです。ぜひこの記事を参考にして、卓球を楽しんでください。

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