テニスの歴史はいつ頃始まった?日本での広まりや四大大会の歴史

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ワンダー 2

公開日2025.06.23

今や世界中で親しまれているテニス。そのルーツは、なんと紀元前のエジプトにまで遡る(さかのぼる)とも言われています。この記事では、テニスの始まりから日本での広まり、そして世界のトッププレイヤーたちが競う四大大会まで、テニスの歴史をわかりやすく紹介します。

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テニスの起源はいつ?歴史をのぞいてみよう

この章では、テニスがどのように始まり、どう進化してきたのか、古い時代からたどってみましょう。

紀元前のエジプトではテニスをしていた?

実は、紀元前のエジプトには、テニスに似た遊びがあったと伝えられています。古代エジプトの壁画には、人々がボールを打ち合う場面が描かれており、一説ではこれがテニスの原型だとされています。

テニスが現在のような形になったのは11世紀~12世紀

現在のテニスに近い遊びが生まれたのは、11世紀から12世紀のフランスです。この頃、「ジュ・ド・ポーム」という手でボールを打つゲームが流行しました。フランスのお城では、貴族たちがこのゲームを楽しんでいたそうです。

14世紀頃にはフランスの王ルイ10世も夢中になり、体調を崩すこともあったという記録が残っています。

16世紀になると、今のテニスに近い形の「リアルテニス」が登場し、テニスのルールや道具がこの頃に整備されました。

1877年に第1回目のウィンブルドン選手権が開催

競技としてのテニスは、1877年にイギリスのウィンブルドンで第1回目の選手権が開催されました。この大会には22人の選手と約200人の観客が集まったそうです。
その後、ウィンブルドン選手権は世界的に有名になり、テニスは国際的なスポーツとして広まっていきました。

近代オリンピックには第1回大会から参加

テニスは1896年に開催された最初の近代オリンピックから、正式競技として参加していました。この大会はギリシャのアテネで開催され、テニスは男子シングルスとダブルスの試合が行われました。
テニスはその後、一度はオリンピック競技から外れたものの、1988年に再びオリンピック競技に加わることができました。そして、現在に至るまで多くのトッププレイヤーがオリンピックの舞台で活躍しています。

日本テニスの歴史は横浜から?

日本におけるテニスの歴史が始まったのは、明治時代のことです。横浜には、日本テニスの発祥の地として「日本庭球発祥之地」という記念碑があります。

日本で最初のテニスコートがあるのは横浜の山手公園

日本で最初のテニスコートが作られたのは、1878年のこと。場所は横浜の山手公園です。横浜は外国の文化が早くから入ってきた都市で、外国人居留地を中心に西洋文化が広まっていました。山手公園のテニスコートは、そうした背景の中で、在住外国人のためのスポーツ施設として誕生しました。今でも、この場所はテニスの歴史を感じられる場所として、多くのテニスファンに親しまれています。

軟式テニスが全国の学校へ普及

日本でテニスが広まる大きなきっかけとなったのが、「軟式テニス(ソフトテニス)」です。明治時代に日本で考案されたこの競技は、ゴム製ボールを使用し、硬式テニスに比べて道具やコートの整備が簡単で、費用も抑えられるため、学校教育の現場で急速に普及しました。
大正時代には全国の学校へ広まり、今でも中学校や高校の部活動で広く親しまれています。

1920年代〜1930年代は日本テニスの黄金時代

1920年代から1930年代は、日本テニス界にとって「黄金時代」と呼ばれる時期でした。この時期、熊谷一弥選手や清水善造選手などの有力選手が登場し、ウィンブルドン選手権などの世界大会で素晴らしい成績を収めました。その結果、日本国内でもテニス人気が高まり、テニス人口がどんどん増えていったのです。
この時代の選手たちの活躍は世界における日本テニスの評価を高め、後の日本選手たちに大きな影響を与えました。現在では、錦織圭選手や大坂なおみ選手などの有名選手たちが日本テニス界を引っ張り、世界中で活躍しています。

テニスの四大大会(グランドスラム)の歴史

テニスの世界には、グランドスラムと呼ばれる特に知名度が高い四大大会があります。これらの大会は、それぞれ長い歴史を持ち、多くの有名な選手たちが活躍してきました。

全豪オープン(オーストラリア)

全豪オープンは、毎年1月にオーストラリアのメルボルンで開催される大会で、南半球では唯一のグランドスラムです。
1905年に始まったこの大会は、テニスシーズンのスタートを告げる大会として広く知られています。2019年に大坂なおみ選手が女子シングルスで優勝したことは、日本のテニス史における大きな出来事であり、世界中で報道されました。
全豪オープンは選手やファンの間で「Happy Slam(ハッピースラム)」と呼ばれ、明るく楽しい雰囲気の中で開催されることでも有名です。

全仏オープン(フランス)

全仏オープンは1891年に始まりました。毎年5月から6月にフランスのパリで開催され、クレーコート(土のコート)で試合が行われる大会です。クレーコートは、ボールがゆっくりバウンドするため、選手は長いラリー(打ち合い)を続ける体力と精神力が試されます。また、サーブ(最初に打つショット)よりも、ストローク(ボールを打つこと)の技術が重要になります。

ラファエル・ナダル選手は、この大会で多くの優勝を重ねた、「クレーキング」として知られています。高い技術と持久力が求められるこの大会で優勝することは、選手にとって大変名誉なことです。

ウィンブルドン(イギリス)

ウィンブルドン選手権は、毎年6月から7月にかけてイギリスで開催されます。1877年に第1回大会が開催されたこの大会は、グランドスラムの中で最も歴史が長いです。その伝統と格式は特別で、選手は必ず白いウェアを着て試合を行います。
ウィンブルドンでは、芝コートで試合が行われ、ボールのバウンドが速いため、サーブやネットプレーが得意な選手が有利だと言われています。長い歴史を重ねながら格式を守り続けているウィンブルドン選手権は、まさにテニスの聖地と言えるでしょう。

全米オープン(アメリカ)

全米オープンは、毎年8月末から9月初旬にアメリカのニューヨークで開催される大会です。アーサー・アッシュ・スタジアムは、世界最大級のテニス専用スタジアムとして有名で、熱気にあふれる試合が毎年繰り広げられます。
1881年に始まった全米オープンは、1968年にプロ選手の参加が認められ、テニスがさらに注目されるきっかけとなりました。
1999年の全米オープンでは、セリーナ・ウィリアムズ選手が初優勝。2002年には2度目の優勝を手にし、テニス界のスターとして世界中で注目されました。
また、2001年の全米オープンは、決勝でビーナスとセリーナのウィリアムズ姉妹が対決したことでも大きな話題となりました。
この大会は、深夜まで続く試合や迫力のあるプレーが特徴で、観客も選手も一緒に興奮を味わうことができます。

テニスの歴史と今後に注目していこう

この記事では、テニスの歴史を、古代エジプトから現在に至るまで振り返ってきました。テニスがどう進化してきたかを知ることで、普段見ている試合がさらに面白く感じられるかもしれません。
テニスに興味が湧いたら、ぜひ近くのコートでボールを打ってみましょう。家族や友達と一緒にテニスを楽しむのもおすすめです。また、会場でプロの試合を観ると、その技術や迫力に驚くこと間違いなしです。
これからも、テニス選手たちが世界で活躍する姿を応援して、どんな素晴らしいプレーが誕生するかを注目していきましょう。もしかしたら、次はあなたが世界的な有名選手になるかもしれませんよ。

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