スポーツクライミングの競技人口は?人気上昇中の競技の魅力

公開日: 2019/12/23

2020年のオリンピック東京大会では、ボルダリングを含む3種目がスポーツクライミングとして正式に採用されることになりました。今後ますます注目が集まる「スポーツクライミング」の魅力を知って、チャレンジしてみましょう!

目次
日本人が活躍するスポーツクライミング
日本では60万人がスポーツクライミングに親しんでいる
スポーツクライミングの魅力
スポーツクライミングの魅力を知ろう

日本人が活躍するスポーツクライミング

フリークライミングを元祖とするスポーツクライミング

スポーツクライミングは、フリークライミングのスポーツ性を高めた競技です。日本はスポーツクライミング競技で、世界的な強豪国として知られています。

ちなみに、フリークライミングとは自然の岩場を競技フィールドとした競技で、主にヨーロッパで好まれてきました。プレイヤーは命綱など道具を着用したり使ったりすることなく、自分の体力とテクニックだけで岩の凸凹を登ります。
一方でスポーツクライミングは、より身体的な能力に注目した競技で、プレイヤーは指や足を引っかける突起物「ホールド」を取り付けた人工的な壁を登ります。

スポーツクライミングが正式種目として登場したのは、1989年のワールドカップが初。フリークライミングの愛好者がヨーロッパを中心に多く存在していたため、ワールドカップからわずか2年後には世界選手権が開かれました。
当時の種目は、壁に取り付けられた器具にロープを引っかけて登る、上級クライマー向けの「リード」のみで行われていましたが、1999年にはボルダリング、スピードの2種目も加わり、現在に至ります。

実は、競技として国際的に知られるようになる前から、欧米の影響を受けた日本人のクライマー選手が、クライミングの文化を日本各地で伝えてきました。
そんな中、日本国内で有数のプロ・フリークライマーとして知られる平山ユージが、1991年の国際選手権で2位を獲得。クライミング自体の歴史は浅いものの、クライミングの文化は早くから国内に根付き、優秀なプレイヤーが育つきっかけになりました。

そのおかげで、今も日本人選手が世界的な大会で表彰台に立つなど、素晴らしい活躍を見せています。中でも日本がトップクラスといわれているのはボルダリング。
2020年の東京大会では、ボルダリングを含む3種目がスポーツクライミングとして正式に採用されることになりました。大会では種目ごとに競うのではなく、リード、スピードも合わせた総合ポイントで勝敗が決まるため、どの種目でも力を発揮できる選手が求められそうです。
日本の強力なライバルになると注目されているのは、フランス、オーストリア、ドイツ、イタリア、スロベニアなど険しい山岳地帯を有するヨーロッパ勢。
強豪国・日本が、ホームで開催される大会でメダル獲得なるか、今から楽しみですね。

基本のルール

種目は「ボルダリング」「リード」「スピード」。それぞれを男女別で競います。

・ボルダリング

ボルダリングは、高さ4メートルの壁に設置された数多くのホールドを使って、制限時間内にどれだけのコースを登れたかで勝敗を決めます。

とはいっても、自分が好きなようにホールドを使えるわけではありません。「課題」というコースで指定された、予め使ってよいホールドだけを駆使して、定められたスタート位置から足と指、全身を使って登ります。
制限時間以内なら何度挑戦してもOK。ただし登れたコースの数と、少ない挑戦数とで競うため、上位を狙うには挑戦数は少なければ少ないほど有利になります。
誰よりも早く、たくさんコースを登るためには、最短のルートで登るための戦略も重要です。体を動かすだけでなく、頭も働かせることが求められます。

試合は予選、準決勝、決勝。準決勝には上位20名が、決勝では上位6名までが進出できます。選手は試合前にコースを確認できないため、試合の制限時間内で手順を決めなければなりません。決勝では制限時間とは別で、手順を決めるための時間が2分間選手に与えられます。

・リード

6分の制限時間内で、高さ12メートル以上の壁を使ってどこまで登れるかを競います。

選手は体につないだロープを支点にかけ、安全を確保しながら上昇します。最後の支点にロープをかけることができればパーフェクト。ただし途中で力尽きて落ちてしまった場合は、再挑戦はできません。

試合は予選で2回トライができ、上位26名が進出。準決勝と決勝では1回ずつトライが可能で、上位8名が決勝に残れます。
また、予選では競技のデモンストレーションを見ることができ、準決勝と決勝では、全員が同時にコース取りを考えます。

リードでは最も高く登れた選手が勝ちになりますが、2名以上が同じ高度だった場合は、前回のラウンドの順位が優先され、それでも決まらなかった場合は、高度の到達時間が短かった選手が上位とされます。

・スピード

スピードは名前の通り、一番早く登りきった選手が勝ち。
高さ15メートル、95度に前傾した壁を使って、瞬発力を武器に素早く登りきります。コースは試合前に選手に知らされるため、事前にそれぞれが練習することが可能です。

試合は予算と決勝トーナメントがあり、タイムの早い順から16名までが決勝トーナメントに進めます。決勝戦では、男子はわずか約6秒、女子でも約8秒で壁を登りきるのだとか!息もつかせないほどの試合展開をお見逃しなく。

日本では60万人がスポーツクライミングに親しんでいる

スポーツクライミングの中でも、ゲーム感覚で挑戦できるボルダリングは、大人から子どもまで人気。ジョギングや筋トレなどの激しいトレーニングまではいきませんが、ほどよく体を動かせるとあって、趣味やエクササイズに取り入れる人が増えています。

その人気ぶりを示すものが、全国のスポーツクライミングジムの数。日本山岳・スポーツクライミング協会の調べによると、2008年は100施設以下でしたが、7年後の2015年には約4倍の435施設まで増加。飛躍的に競技人口が増え、その数は60万人を超えるのではないか、と想定されています。

また、国際スポーツクライミング連盟「IFSC」が2016年に開催した「IFSCクライミングワールドカップ」では、2位フランスの1152ポイントを大きく離し、日本が1777ポイントで国別ランキング1位を獲得しています。
競技人口が増えて選手層が厚くなったために、日本が他国を圧倒できた、とも考えられるでしょう。

世界に目を向けると、全世界のクライミング人口は2500万人。300人に1人がクライミングに親しんでいる計算です。

スポーツクライミングの魅力

年齢や性別に関係なく、1人で安く始められる

スポーツクライミングの3種目の中でも、特に始めやすいのがボルダリングです。
リード、スピードは、命綱や命綱と体をつなぐためのカラビナなどの道具が必要。一方、ボルダリングは専用のシューズと指を滑りにくくするチョークがあれば始められるので、初期費用が安く済みます。

また、リード、スピードは命綱を持ってくれるパートナーが必要ですが、ボルダリングは1人でできる競技のため、自分の好きな時間に取り組める点も魅力です。
最近は屋内のボルダリングジムが全国に急増中。天候に関係なく最寄りの施設に通えます。さらには、年齢や性別に関係なく、長く続けられるのもポイントです。

難しさを調整できるので、レベルに合わせて目標を作れる

屋内のボルダリングジムでは、ホールドを動かして難易度を調整したりルートを変更したりすることができます。
初心者にはやさしめのルートを、上級者には難しいルートを作るなど、1人ひとりのレベルに合わせた目標が作れますよ。

スポーツクライミングの魅力を知ろう

2020年の東京大会で正式種目となり、今後ますます注目が集まるスポーツクライミング。初心者でも簡単に始められますし、課題をクリアしていくことでスポーツならではの達成感も得られるはずです。年齢問わずチャレンジできるスポーツクライミング、ぜひあなたも始めてみませんか?

<参考>
公益財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会『スポーツクライミング』
https://tokyo2020.org/jp/games/sport/olympic/sport-climbing/
公益社団法人日本山岳・スポーツクライミング協会『種目とルール』
https://www.jma-climbing.org/rule/
公益社団法人日本山岳・スポーツクライミング協会『基本情報と競技の歴史』
https://www.jma-sangaku.or.jp/news/20160804_press_jma2.pdf

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