チョコレートを食べすぎると鼻血は出るの?鼻血の本当の原因とは?
公開日: 2023/04/27
甘くておいしいチョコレート。しかし、食べすぎると鼻血が出るからと、チョコレートをたくさん食べようとして叱られた経験がある人もいるのではないでしょうか?
そこで、鼻血が出る仕組みやチョコレートをたくさん食べると本当に鼻血が出るのかについて解説します。
- 目次
- チョコレートを食べすぎたら鼻血が出るって本当なの?
- チョコレートを食べすぎると鼻血が出るという説が広がった理由
- 子どもの鼻血が出る原因はいじりすぎ?
- チョコレートはおやつに食べても良いの?
- チョコレートを食べすぎたらどうして良くないの?
- 子どもが1日に食べても良いチョコレートの目安量
- チョコレートの食べすぎには要注意!適度に食べれば効果はたくさんあります
チョコレートを食べすぎたら鼻血が出るって本当なの?
「チョコレートを食べすぎると鼻血が出る」という説には医学的な根拠がありません。ただし、一部の病気を持つ人にとっては、実際にチョコレートを食べることで鼻血が出やすくなるという研究結果もあるため、完全に嘘とは言い切れません。
たとえば、日本では5,000~8,000人に1人が病気の遺伝子を持っている難病「オスラー病」。オスラー病の遺伝的疾患がある人は、鼻からの出血が起こりやすくなっています。そして、チョコレートやスパイスなどを摂取することで、症状が出やすくなるという研究結果もあるのです。
つまり、一部の人にとっては、チョコレートを食べすぎると鼻血が出るという説が正しいことになります。
チョコレートを食べすぎると鼻血が出るという説が広がった理由
医学的な根拠に乏しいものの、チョコレートを食べすぎると鼻血が出るという説が広まったのには、主に2つの理由があります。それぞれの理由をご紹介します。
・チョコレートには血行をよくする成分が入っているため
チョコレートには、テオブロミンやポリフェノールといった血行をよくする成分や、興奮作用のあるカフェインが含まれています。血行をよくする成分によって鼻の内部にある毛細血管が刺激されたり、体が興奮することで血の巡りがよくなったりすると、鼻血が出やすくなる可能性があります。しかし、実際にチョコレートの食べすぎで鼻血が出たという医学的な報告はありません。
・高価なチョコレートを子どもが食べすぎるのを禁じるため
今では手頃な価格のチョコレートも多く、大人から子どもまで食べられますが、昔チョコレートは高価な食べ物でした。このため、子どもにチョコレートをたくさん食べられて困った大人が、「食べすぎると鼻血が出る」と言い聞かせたという説もあります。
子どもの鼻血が出る原因はいじりすぎ?
子どもが鼻血を出すときは、チョコレートよりも鼻をいじりすぎていることが原因となっています。鼻血が出る仕組みや鼻をいじる原因を解説しましょう。
・鼻血が出る仕組み
一般的に鼻血は、鼻の穴から1センチメートル入ったところにある「キーゼルバッハ部位」と呼ばれるところから出ます。キーゼルバッハ部位は粘膜が薄く、毛細血管が多く集まっている場所です。ちょっとした刺激でも血管が切れやすいので、鼻をかんだりほじったりすると、出血することがよくあります。
・子どもが鼻をいじる原因
子どもがよく鼻をいじるのは、アレルギー性鼻炎やかぜ症状によってかゆくなるからです。ムズムズして鼻をこすると、内部の粘膜が傷ついて鼻血が出ます。傷が治りかかっても、かさぶたができるとかゆくなって、またいじってしまいます。すると、かさぶたを無理やり剥がすほどいじってしまい、また鼻血が出るのです。このように、子どもはかゆみを感じて鼻をいじり、そのたびに鼻血が出るのを何度も繰り返してしまいます。
チョコレートはおやつに食べても良いの?
チョコレートが大好きで、いつもおやつに食べる人も多いでしょう。実はチョコレートにはたくさんの効果があって、おやつにぴったりのお菓子です。
・昔は薬だった?チョコレートには栄養もたくさん
チョコレートには栄養がたくさん入っていて、古代マヤ・アステカ時代には万能薬として使われていました。とくにチョコレートのなかに含まれているカカオポリフェノールは、動脈硬化の予防やアレルギーの改善に効果があるといわれています。
・スポーツの前に!チョコレートはカロリー補給にぴったり
チョコレートをスポーツの前に食べると、力を発揮するためのエネルギーとして活用できます。チョコレートに含まれる糖分は吸収されやすく、すぐにエネルギーに変わるからです。運動する約1時間前にチョコレートを食べると良いでしょう。
・勉強の前にも!チョコレートで脳をリフレッシュ
チョコレートに含まれているカフェインやテオブロミンには、覚醒作用があります。とくにダークチョコレートにカフェインは多く含まれているので、勉強する前に食べると集中力が高まるかもしれません。
・イライラも解消!チョコレートを食べてリラックス
カカオポリフェノールには、ストレスを軽減するのにも役立つという研究結果があります。イライラしたときは、チョコレートを食べてリラックスしましょう。
チョコレートを食べすぎたらどうして良くないの?
さまざまな効果があるチョコレートですが、やはり食べすぎは禁物です。食べすぎると良くない理由を3つ解説します。
・砂糖や油の取りすぎになるから
チョコレートの約3分の1は脂質でできていて、カロリーは高めです。また、砂糖も多く含まれています。このため、食べすぎると太りやすくなり、将来的には生活習慣病になる可能性もあります。
・カフェインが入っているから
チョコレートにはカフェインが含まれています。適度にとるとリラックス効果が得られますが、食べすぎると神経が興奮して眠れなくなってしまうことも。とくに子どもはカフェインの影響を受けやすいので、食べすぎには注意しましょう。
・歯磨きをしないと虫歯になるかもしれないから
チョコレートには虫歯菌が大好きな砂糖がたくさん含まれています。甘いチョコレートを食べて歯磨きをしないまま過ごしていると、虫歯のリスクが高まります。食べすぎに注意して、チョコレートを食べたあとは早めに歯磨きをしましょう。
子どもが1日に食べても良いチョコレートの目安量
食べすぎると良くないといわれているチョコレートですが、1日にどの程度なら食べて良いのでしょうか?
一般的におやつは1日200キロカロリー以内の摂取が良いといわれています。板チョコレートだと約2分の1枚という分量です。ジュースやほかのおやつなど、チョコレート以外のものを食べたり飲んだりすることもあるでしょう。すべて合わせて200キロカロリー以内に抑えることが推奨されているので、食べすぎないように注意しましょう。
チョコレートの食べすぎには要注意!適度に食べれば効果はたくさんあります
チョコレートを食べすぎると鼻血が出るというのは嘘ではないものの、あまり気にしなくても大丈夫な説だといえます。鼻血が出るのは、アレルギー性鼻炎で鼻がかゆくなってついつい触ってしまうことが一般的な原因です。チョコレートはスポーツや勉強の前に適度に食べると、力を発揮するのに役立ちます。しかし、カロリーや砂糖が豊富に含まれていて肥満や虫歯の原因になるので、チョコレートは適量おいしく食べるようにしましょう。
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