ラグビーのルールや得点、反則の理解を深めてより試合を楽しもう!
公開日: 2023/02/28
「ラグビーはルールが多くて難しい」というイメージはありませんか?確かにルールはたくさんありますが、細かい内容までわからなくても大丈夫。基本を理解すれば初心者でも十分に観戦を楽しめます。この記事では、ルールや得点方法、反則などを紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
まずはラグビーのルールの特徴を知ろう!
ラグビーは、1つのボールを2チームの選手が奪い合い、敵地に攻め入り、得点を取り合うスポーツです。前進する方法は、ボールを手で持って走るか、足でキックしてボールを前に進めるか。手を使ったパスは自分の後ろにしか出せないというルールがあります。また、ラグビーには「スクラム」や「タックル」といった、選手同士がぶつかり合うプレーが多くあります。選手の安全性を守るためにも、さまざまな細かい決まりが設けられているのです。
ラグビーの基本ルールとは?
ラグビーにはさまざまな種類があり、7人制・13人制・15人制があります。基本ルールはほとんど同じですが、特にワールドカップでも有名な15人制のラグビー(通称:ユニオン)に絞って説明していきます。
・何人でプレーするの?
ラグビーは、1チーム15人、両チーム合わせて30人で試合をします。それに加えて8人まで交代要員としてベンチに入れるので、各チームの人数は最大23人です。15人のプレーヤーは、フォワード8人とバックス7人に分かれており、それぞれのポジションごとの役割を全うします。
・試合時間は?
前半40分、後半40分の合計80分です。前半と後半の間には、15分以内のハーフタイムが設けられています。試合時間満了を知らせるホーンが鳴っても、プレーが途切れない限り試合は続きます。以前は、選手の負傷対応などでプレーが止まっていた時間を「ロスタイム」として加算していました。しかし近年の主要な大会ではタームキーパー制を用いており、試合中断時にタイマーを止めています。そのため、加算の概念はなくなり、40分と80分になればホーンが鳴ります。
・使うボールの大きさは?
ラグビーで使うボールは、皮または合成皮革でできた、白い楕円形。大きさには次のような決まりがあります。・長さ:280~300ミリメートル・縦の周囲:740~770ミリメートル・横の周囲:580~620ミリメートル・重さ:410~460グラム
・グラウンドの広さってどのくらい?
グラウンドの大きさは、縦100メートル以内、横70メートル以内の長方形です。縦のラインをタッチライン、横のラインをゴールラインと呼び、このラインで囲まれたエリアをフィールドオブプレーと呼びます。選手たちはフィールドオブプレーで攻防を繰り広げます。ゴールラインの外側、6~22メートル以内のエリアはインゴールです。相手陣地のインゴールでグラウディング(地面にボールをつける)すると、トライになります。
・どうやって勝ち負けが決まるの?
80分の試合で多く得点を取ったチームが勝利です。同点の時は、大会によっては延長戦やキッキングコンペティションを行います。延長戦は前後半各10分間です。キッキングコンペティションは、サッカーのPK戦のようなもの。各チーム5人のキッカーがゴールキックを行い、ゴール数の多いチームが勝利です。
ラグビーの得点方法
ラグビーには、次の5つの得点方法があり、それぞれ得られる点数が違います。以下に得点の種類をまとめたので、見ていきましょう。
・トライ(T)=5点
攻撃側が相手陣地のインゴールにボールを持ち込んでグラウディング(地面につける)と得点になります。
・ゴール(G)(コンバージョン)=2点
トライを決めたときにもらえる、追加得点のチャンスです。トライしたチームがゴールキックを成功(ゴールエリアにボールを蹴り入れる)させると得点になります。ボールを地面に置く「プレスキック」と、ワンバウンドさせる「ドロップキック」のどちらかを選んでゴールを狙います。
ペナルティトライ(PT)=7点
守備側の反則がなければトライになっていただろうと審判が認めたときの得点。認定トライとも呼ばれます。この場合、コンバージョンキックは行いません。
ペナルティゴール(PG)=3点
相手チームの反則でペナルティキックを得たときに、ゴールエリアにボールを蹴り入れると得点になります。
・ドロップゴール(DG)=3点
プレー中に、ドロップキックでゴールキックを成功させたときの得点です。
ラグビーの反則やペナルティとは?
ラグビーには細かいルールが多数ありますが、基本的な原則は4つです。ほとんどの反則は、この4つのどれかを破ったときに取られます。
ラグビーには細かいルールが多数ありますが、基本的な原則は4つです。ほとんどの反則は、この4つのどれかを破ったときに取られます。1.ボールを持っている選手より前でプレーしてはいけない2.危ないプレーをしてはいけない3.ずるいプレーをしてはいけない4.寝転んだままプレーしてはいけない反則が起きたときはペナルティが課せられます。反則の重さに応じて、相手チームのスクラム・フリーキック・ペナルティキックのいずれかからプレーを再開します。1.ボールを持っている選手より前でプレーしてはいけないラグビーでは「ボールを持った人が先頭である」という基本原則があります。そのため、自分の前にボールを落とす「ノックオン」や、自分より前方の味方選手にパスを出す「スローフォワード」は、よく見られる代表的な反則です。ボールを持たない選手が、ボールを持っている選手よりも前でプレーをした場合や、オフサイドラインを越えてプレーした場合は、「オフサイド」の反則になります。2.危ないプレーをしてはいけない怪我に繋がるかもしれない危険なプレーは禁止されています。相手の肩より上にタックルをする「ハイタックル」や、スクラムやモールを故意に崩してしまう「コラプシング」などがこれに当たります。特に危険なプレーや、悪質なプレーだと判断された場合は、イエローカードやレッドカードが出ることも。例えば、ハイタックルは非常に重い反則で、これをするとシンビン(イエローカードを出され、10分間の一時退場をする)を受けることがほとんどです。3.ずるいプレーをしてはいけない自分たちに優位になるように、ズルをしてはいけない決まりです。ラインアウトしたときに相手から1メートル離れない「ノット1メートル」や、レフリーの掛け声より前にスクラムを組む「アーリーエンゲージ」などがあります。お互いがフェアに戦えるように、常にボールを奪い合える状態を作らなくてはいけません。4.立ったままプレーしないといけないラグビーは立った状態でしかプレーできません。タックルをした選手も受けた選手も、倒れたままプレーを続けようとすると反則になります。例えば、タックルで倒された攻撃側の選手がすぐにボールを離さなかったときは「ノットリリースザボール」、倒れたまま他の選手のプレーを妨害したときは「ノットロールアウェイ」という反則が取られます。
ラグビーを自由に楽しもう!
ラグビーは実はとても自由なスポーツです。「たくさんのルールがある」ことと矛盾するを感じるかもしれません。しかし、「手も足も使える」「ボールを持って走れる」「人に体当たりをしたり倒したりしてもいい」このように考えると、とても自由度が高いと思いませんか?確かにルールを知ると、プレーへの理解が深まりますし、より面白さが増すと思います。しかしまずは気負いすぎずに観戦して、ラグビーの魅力に触れてみてくださいね。