アメフトはポジション同士の協力が勝利のカギ!役割と向いている人

公開日: 2023/12/29

アメフトのポジションには、どのようなものがあるか知っていますでしょうか?この記事では、アメフトのポジションと、それぞれの役割や向いている人をご紹介します。

目次
攻撃と守備で選手も変わる?アメフトのポジション!
バックスとラインで役割分担をして攻撃!オフェンスのポジション
力を合わせて相手オフェンスの攻撃を止める!ディフェンスのポジション
特別なプレーのときだけ投入!スペシャルチームのポジション
アメフトは自分の強みを活かして協力し合うスポーツ!

攻撃と守備で選手も変わる?アメフトのポジション!

アメフトで特徴的なのは、攻撃と守備で選手がごっそり入れ替わることです。
それはなぜなのか見ていきましょう。

アメフトは攻守がはっきりと交代するスポーツ

アメフトは攻守がはっきりと分かれています。攻撃側のチームは4回の攻撃権が与えられます。その間に敵陣の奥にあるエンドゾーンにボールを持ち込むと得点です。4回の攻撃権のうちに10ヤード前進できなければ攻撃権が交代します。

アメフトは11対11でプレーしますが、選手交替は自由に何度でも行うことができます。
そのため、状況や戦術に応じてそれぞれの専門の選手を使うので、攻守交替するときに選手が入れ替わることになります。

攻撃をオフェンスと呼ぶ

攻撃側をオフェンスと呼びます。オフェンスは大きく分けてバックスとラインの2つがあります。バックスは直接ボールに関わってパスやランを行うポジション、ラインはボール保持者を相手選手から守るポジションです。バックスとラインが協力してエンドゾーンに向かっていきます。

守備をディフェンスと呼ぶ

守備側をディフェンスと呼びます。オフェンスと同様、ディフェンスにもバックスとラインがありますが、両方の役割を持つポジションも多くあります。いかにしてオフェンスを止めるかを考えて、ポジションを構成しています。

特殊なプレー専門のポジションをスペシャルチームと呼ぶ

パントやフィールドゴール、キックオフのときなど、通常の攻撃や守備ではないキックに絡むプレーのときに出てくるのが、スペシャルチームです。通常のプレーよりも、正確なキックや、長い距離のランニング、トップスピードでの体のぶつかり合いなどが求められるため、これらの能力に長けた選手が必要になります。

バックスとラインで役割分担をして攻撃!オフェンスのポジション

まずは、オフェンスのポジションから詳しく解説していきます。オフェンスには以下のポジションがあります。

 クォーターバック(QB)
 ランニングバック(RB)
 ハーフバック(HB)/ テールバック(TB)
 フルバック(FB)
 オフェンスライン(OL)
 センター(C)
 ガード(G)
 タックル(T)
 ワイドレシーバー(WR)
 タイトエンド(TE)

それぞれの役割や求められる能力などについてご紹介します。

クォーターバック(QB)

クォーターバックは、司令塔の役割を担い、アメフトでは花形ポジションとされています。

攻撃は、全てクォーターバックが起点になります。センターからパスを受け取り、次のプレーを判断しながらボールをまわします。ベンチからの指示をメンバーに伝える役割も担います。運動能力だけでなく、瞬時の判断力や、全体の動きを把握する広い視野などが求められます。

また、周囲の力を引き出すリーダーシップや、ピンチのときもチームに安心感を与え、励ますことができる人に向いている必要なポジションです。

ランニングバック(RB)

ランニングバックは、クォーターバックから受け取ったボールを持って走り前進していく、ランプレイの大役を担います。スピードや俊敏性に優れた選手や、パワーで押し切る選手など、さまざまなタイプがいます。

フォーメーションやチームによって多少の呼び方の違いはありますが、ハーフバック(HB)、テールバック(TB)、フルバック(FB)の3つがよく使われる呼び方です。

ハーフバック(HB)/ テールバック(TB)

最もボールを持って走るプレーが多いポジションです。この2つをまとめてランニングバックと呼ぶこともあります。

テールバックは、クォーターバック、フルバックと共に縦1列に並ぶ配置のときに、1番うしろの尾の位置(テール)に構えるため、そう呼ばれるようになりました。

尾の位置ではなく、フルバックと横並びになる場合は、ハーフバックと呼びます。相手の守備の穴をうまくすり抜けるテクニックや、タックルを受けながら走れる足腰の強さが求められるポジションです。

フルバック(FB)

ランプレーのときに、ハーフバックやテールバックと一緒に走りながら、相手のタックルを止めるリードブロッカーです。

パスプレーのときは、オフェンスラインと一緒に、クォーターバックに迫ってくる相手ディフェンスをブロックして止める役割があります。

スピードだけではなく、相手の激しいタックルにも耐えられるタフな肉体や、強いメンタルを持っている人に向いているポジションです。

オフェンスライン(OL)

オフェンスラインは、センター(C)1人、ガード(G)2人、タックル(T)2人の、5人の選手で構成されます。

ランプレーでは、ランニングバックの走るコースを開けるためにディフェンスをブロックします。パスプレーでは、クォーターバックがパスを投げるまで、ディフェンスを抑え込みます。全ての攻撃のプレーを支えている、大黒柱のような役割です。

5人でタイミングを合わせて動かなくてはならないオフェンスラインは、協調性があり、体格が良い選手が向いているポジションです。

センター(C)

センターはオフェンスラインの中央に位置します。ボールをスナップ(パス)してクォーターバックに渡すことが、特徴的な役割です。正確にスナップを出す器用さや、相手ディフェンスの陣形に対応する頭の良さも求められます。

ガード(G)

センターの両脇に位置するのがガードで、左側がLG(レフトガード)、右側がRG(ライトガード)です。相手の突進を止めるための強靭な肉体が必要です。

タックル(T)

オフェンスラインの両端がタックルで、こちらもLT(レフトタックル)とRT(ライトタックル)に分かれます。相手のディフェンスエンドとの駆け引きで負けずに、ブロックしきることが、大切な役割です。

ワイドレシーバー(WR)

両サイドで、他の選手とは少し離れた場所に位置しています。パスプレーのときにクォーターバックからのパスを捕ることが主な役割で、スピードやジャンプ力、正確なキャッチの能力が必要です。相手を振り切る俊敏性や、1対1の強さも求められるポジションです。

タイトエンド(TE)

タックルの横に位置し、ランプレーとパスプレーの両方をこなす、オフェンスのオールラウンダーです。ランプレーのときはオフェンスラインと協力し合い、ランニングバックの走路を作ります。パスプレーのときは、ワイドレシーバーと同様にパスを受ける役割をこなします。

オフェンスラインのように大きな体格でありつつ、走るスピードやボールをキャッチする器用さがある選手が求められます。

力を合わせて相手オフェンスの攻撃を止める!ディフェンスのポジション

次にディフェンスのポジションをご紹介します。ディフェンスには以下のポジションがあります。

 ディフェンスライン(DL)
 ディフェンシブタックル(DT)
 ディフェンシブエンド(DE)
 ラインバッカ―(LB)
 ディフェンスバック(DB)
 コーナーバック(CB)
 セーフティ(S)

それぞれの役割や求められる能力などについてご紹介します。

ディフェンスライン(DL)

チームの最前線で攻撃を止めます。相手のオフェンスラインのブロックを打ち破るパワーや体力、強い肉体が求められます。通常4人からなるユニットで、ディフェンシブタックル(DT)、ディフェンシブエンド(DE)の2種類があります。

ディフェンシブタックル(DT)

相手のオフェンスの攻撃の芽を摘むのが役割です。ランプレーではボールを運ぶ選手が走る道を塞ぎ、パスプレーではパスの起点であるクォーターバックにプレッシャーをかけ、QBサック(クォーターバックにタックル)を狙います。

ディフェンシブタックルは、相手のオフェンスラインと2対1の不利な状況になることも多く、チーム随一のパワーが求められます。

ディフェンシブエンド(DE)

ディフェンスラインの両端に位置します。ランプレーでは、外側の大きなスペースを抜かれないように守り、パスプレーではディフェンシブタックルと共にQBサックを狙います。相手と1対1になることが多いため、スピードとテクニックもある選手が向いています。

ラインバッカー(LB)

ディフェンスの中央に位置する、ディフェンスの司令塔的なポジションで、通常3~4人の選手が担当します。ランプレーではボールを運ぶ選手にタックルし、パスプレーではパスを成功させないように守ります。

当たり負けしない体の強さや、足の速さ、俊敏さなど、幅広い能力が必要です。また、相手のプレーを読む洞察力や、ディフェンス全体をまとめるリーダーシップなども欠かせないポジションです。

ディフェンスバック(DB)

ディフェンスバックは、フィールドの両サイドを守るコーナーバック(C)と、最後方を守るセーフティ(S)の2つに分けられます。

ボール保持者を追いかけるスピードと、リスク回避のための論理的思考、気持ちの強さなどが必要なポジションです。

コーナーバック(CB)

パスプレーでは相手のワイドレシーバーと対峙し、パスを通させないようにインターセプトやカバーを常に狙います。

ランプレーで、ボールを運んでいる選手がサイドライン側に出てきたときは、タックルで止める役割もあります。

短いパスに反応する俊敏さや足の速さ、ロングパスに備えるスタミナ、相手のプレーを確実に止める駆け引きの強さなどが求められます。

セーフティ(S)

ディフェンスの後ろに位置する、最後の砦です。ここを突破されると失点に繋がるため、確実にタックルができるようなスピードやスタミナが必要です。



また、視野の広さや、フィールド全体の状況把握能力、強い精神力なども欠かせないため、豊富な経験があるとより活躍できるポジションです。

特別なプレーのときだけ投入!スペシャルチームのポジション

出場機会はあまり多くありませんが、1プレーで流れを変えるかもしれない、重要な役割を果たすのが、スペシャルチームです。スペシャルチームには以下のポジションがあります。

 キッカー(K)
 パンター(P)
 キックオフリターナー(KR)、パントリターナー(PR)
 ロングスナッパー(LS)
 ホルダー

キッカー(K)

試合を始めるときの「キックオフ」、ポストの間に蹴り込んで3点を狙う「フィールドゴール」、タッチダウン後に与えられる攻撃権「ポイントアフタータッチダウン」のときに、地面に置かれたボールを蹴るポジションです。キック力やキックの正確性、強い精神力が重要となります。

パンター(P)

4回目の攻撃(4thダウン)で点が取れないと判断したときに、「パント」をする役割です。相手の攻撃位置をなるべく後ろにするために、ボールを大きく蹴り出します。蹴り出す距離や方向はそのときの状況によって変わるので、それに応じて蹴れるキックの能力が求められます。

キックオフリターナー(KR)、パントリターナー(PR)

相手のキックオフやパントのボールをキャッチしたあと、前進して陣地を回復(リターン)する役割です。ボールの落下点を把握する空間認知能力や、足の速さがとても重要なポジションです。

また、ボールを正確にキャッチする能力や、相手のタックルかわす判断力も持ち合わせている必要があります。

ロングスナッパー(LS)

フィールドゴールやパントを狙うときに、長い距離をスナップする役割です。センターと似た役割ですが、より正確にスナップする能力が必要になります。オフェンスラインと同じく、相手をブロックする力強さも必要です。

ホルダー(H)

フィールドゴールを狙うときに、ロングスナッパーがスナップしたボールをキャッチして、キッカーが蹴りやすいようにボールをセットする役割です。細かな配慮ができ、ボールの扱いに慣れていることが求められます。

アメフトは自分の強みを活かして協力し合うスポーツ!

アメフトのポジションと、それぞれの役割や向いている人をご紹介しました。完全に役割が分かれているからこそ、何か1つ強みがあれば活躍できるスポーツだといえます。

それぞれの選手が自分の役割に責任を持って遂行することで、チーム全体として大きな力を生み出します。力を合わせて勝利を目指しているプレーを、ぜひ楽しんでください。

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